金刀比羅宮のストロベリー・サンデー(こんぴら詣で:その3)
で、こんぴらの詣での続きですが
このこんぴらのお山には椿の木が多い、
というところからが今日のお話。
3年前にこんぴらさんに来た時は、
もう昔からある古色蒼然としたお休みどころが
あって、そこで100円のアイスとか
コーラの自動販売機が置いてあって
休憩できるようになっていた。
それがね、もうそんな古色蒼然としたお休みどころじゃ、
おされでない! という結論に達したのでせう。
だってさー、いまどき市ヶ谷の防衛省の中にさえ
スタバがあるご時勢ですしねぇ。あ、関係ないか。
それでまぁ、一丁おされなお休みどころをつくろうでは
ないか。ということで、新しく作ったのが
神椿というお休みどころ。
で、椿といえば、やっぱり
この会社。
ということで、あたらしいお休みどころは、資生堂パーラーが
プロデュース。
だけどさ資生堂パーラーなんて、
名古屋から西はどこにもないのよ。大阪にだって
福岡にだってないのに、いきなりこんな草深い仲多度郡に
できちゃった。(笑)
だけど、さすがに資生堂パーラーこんぴら支店って
いうわけにもいかないから、
「神椿」だってさ。
しかし、前は売店におばちゃんがいて、
「おばちゃん、このアイスもなかひとつ」って
言ってたのが、いまや美しいおねいさんに
(なんたってザ・ギンザ だって持ってる資生堂。
制服はとってもシック)
「ストロベリーサンデーください。」
ということになってしまった。お値段も
森永のアイスもなかというわけにもいきませず、
それなりにびよーーーーんとあがってしまった。
ここも高橋由一館と同じで、上から下りていく構造。
いちばん上の2階が階段の降り口で1階がカフェ。
地下1階がレストランという構造に
なってる。
地下1階のレストランは予約制だって。で、
1階のカフェでしばし休憩。店内はこんな感じ。
右側の有田焼の陶板の椿の絵は、もちろんさっきの白書院の椿の絵を
担当した、田窪恭治さんの原画を焼き付けたもの。
ここはセルフサービス。
ストロベリーサンデーをお願いする。で、トレーに載せて
席を探して、、やっと落ち着く。
ストロベリーサンデーはこんなの。
おさじに掬ってアイスを一口。うおおおおお。
ううううううんまい!
ハーゲンダッツのアイスなんかよりずっとうまい!
ごめんな。ハーゲンダッツでさえ、
「なんかより」程度だったんだよ。
まるで比較にならんかった。
うわぁ、こんなにおいしいアイス
久しぶりに食べたなぁ、っていう感じだった。
(まぁね。値段だって、ハーゲンダッツの倍しますから。)
だからこんぴらさんで、ストロベリーサンデー。
はぁ。こんなおいしいの食べたら、もういいや、帰ろ。
あ、いかんいかん。
まだ肝心のお参りをしていないや。
さて。
アイスをいただいて、滋養もつけたところで、
さぁ元気を出して、と ふたたび階段のぼりはじめます。
で、しばらくゆるやかに階段を上がると、旭社がある。
豪壮な建築でしょ?
でさぁ、豪壮だもんで、ここを本宮と間違えた
慌て者のやつがおりまして。
誰かって?
森の石松よ。
次郎長親分から、こんぴら代参のお役目を
引き受けてさ、こんぴらまできて、
で、この旭社を本宮と間違えて、おまいりをすまして帰る、っていうような
ことになって。
まったくもって先達はあらまほっちゃんなことでございます。
はい。ここは本宮ではありません。
本宮はもうちょっと先、最後のフィニッシュの大階段を
のぼって、でないと到達しません。
多分ね、石松っつあんがここを訪れたときは、この
建物の入り口の辺に多分、線香立があったりして
もうもうと線香の煙が立っていたに違いないのです。
この建物、明治までは、金比羅大権現の別当寺で
お寺だったから。 ホラ、この前も言ったけど、
神仏分離なんて明治政府が言い出す前は
お宮とお寺なんて平気で一緒にあったもの。
だから、神社の境内にお寺の本堂があった、と。
で、さすがにこんぴらさんの本堂だからでかかった、と。
それがこの建物なんだ。 今は、「おら神社だよ。」なんて顔して
ますが、中を覗いたら、内陣と外陣に建物の中が
分かれてて、どう見たって、こりゃ、寺院建築だ、っていう
遺構が残っています。 でも今は神社のふりしている
建物なので、このだだっぴろい内陣で、雅楽を演奏したり、
巫女さんが広い空間を持てあます
みたいに、舞を舞ったりしているんだけど。
で、旭社を後にして、階段の下にある、お清め場でもう一度、口や手を
洗ったりすすいだりします。 そして、えっちらおっちら
ラストスパートにかかります。
「ひええええ、まだ、あるのー」と隣を歩くカップルの女の子が
言っています。
はぁはぁはぁ。」おばあさんは杖を頼りに息も絶え絶えです。
お、何か後ろから高校生くらいの男の子でしょうか、
軽やかにのぼってきました。さすがですね。
こちとらのようなおぢぃとは比較になりません。
さて。ようやっとご本宮に到着。
息を落ち着かせて、早速お参りです。
途中おみやげもの屋でエッチィなみやげものは見まくるわ、
パーラーでアイスは食べるわ、と
神さん参りに来ているくせに、肝心なことを
先にしようとせずにダラダラ来てしまいましたが、
ようやっと到着です。
のぼっただけの価値はあります。
ここからの眺めがこんな感じ。
手前の斜めに視界をよぎっているのが
象頭山(ぞうずさん)というこんぴらの山。
正面のおにぎりのようなぽこっとしたのが
飯野山です。
その奥には瀬戸大橋も見えます。
見晴らしをしばし眺めます。
それから絵馬堂に移動します。
こんぴらさんは海の神さまなので、
海運関係・漁業関係の奉納絵馬がほとんど
でした。古いところでは江戸時代末の
船の絵の額から新しいところでは
最新型のクルーズ客船まで。
いろいろな写真額が奉納されています。
いろいろな絵馬というか祈念の写真が掲げてあって、
時代は移っても、奉納する人の海上安全・大漁を祈願する
気持ちには変化はないんですよね。
そんな、額を見ていっていると、全然見飽きることが
ありませんでした。
(けどまぁ、首が痛くなってしまいましたけどね。笑)
さて。本当はもう少し奥社というところまで行けたら
いいのですが、謙介はここまで来るのに
もうすっかり体力を使い果たしてしまっています。
なので、奥社はまたいつか、ということで、今度は
降りにかかります。
もう一ヶ所、金刀比羅宮の図書館に行かねばなりません。
この図書館は裏参道にあります。
久しぶりに、図書館に寄って、少し休憩して
本をパラパラと見ました。
図書館見学の後は、ひたすら
坂を下るだけです。今度は裏参道なので
お店は一軒もなくて、山の中をどんどん下ります。
そうして、ひっそりとした住宅街の中におりてきます。
その住宅地の中を歩きましたが、跡継ぎの人が
いないんでしょうか。昔、お金をかけて作った
豪壮なお屋敷が荒れるに任せて、朽ち果てている
という建物が何軒もありました。
そんな道を縫って、再び駐車場に。
車を走らせて、
お昼前には家に戻ってきました。
ということで、ここいらでこんぴらさん参詣の話を終えたいと
思います。
こんぴら詣りのお話。お付き合いどうもありがとうございました。
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