音楽

06. 11. 07

そろそろ「第九」の季節かな

 このところ急に寒くなってきた感じがする。

 今までが変に暖かすぎた、っていうこともあって。
本当なら、今の時期だったらこの程度の気温が
普通なのかもしれないね。

 今年はドラマの「のだめ」せいか、
クラシック音楽がちょっとした人気なんだ、とか。
この時期と言ったら、やっぱり「ベートーヴェンの
交響曲第9番」になるのかな。

 だけどあの曲、よく考えたら結構ムチャクチャだよな、って
俺は思うんだ。
 ほら、交響曲って普通第一楽章から第四楽章まで
あって、もちろん、この「第九」も第四楽章まであるんだけどさ。
第一楽章から延々と演奏してきた曲をさ、いきなり
バリトンのソロが、「おお友よ、こんな音ではない。」
って歌いだすの。 今までやってきたことの全否定よ。大阪弁で
言うと、一言。「ちゃう。」
 まさにそんな感じ。大阪弁でちゃう、って言うと
すごく感じが出る気がする。

 で、じゃあもっと喜びに満ちた音楽を、っていうんで
以下独唱と合唱が交互に歌いながら曲は進行していって、
とうとう最後は、「ザイトゥムシュルンゲン」以下、
むっちゃくちゃのテンポになって、オケと合唱の合わさった
阿鼻叫喚の中、クライマックスの「ゲッテルフンケン」
を合唱団が歌い終わると、一気呵成にオーケストラが演奏して
おしまい。

 俺も入ってる合唱団の演奏会で、第九は20回くらいステージで歌った
ことがあるんだけど、最初の「フロイデ」、からはじまって
最後、阿鼻叫喚の部分を経ておしまいの「ゲーッテルフンケン」まで歌うと、
「あーうとたわー。」っていう達成感というか、すごい充実感が
得られるんだよね。(笑)

自分は今、確かに生きてるぞーって歌い終わったら
すごく感じる。だってさ、毎日の中でなかなか充足感なんて
なかなか感じられる機会なんてないけど、この第九を歌った後、
っていうのはその気持ちをはっきりと、感じることができる。

 ひょっとしたら、みんな、第九を歌うって、その後の
充足感を感じたくて歌ってるのかもしれないなぁ、って
俺は思ったりしてるんだけどな。


(今聴いてる曲 ベートーヴェン作曲交響曲第9番
藤岡幸夫指揮 演奏 関西フィルハーモニー管弦楽団
2005年11月の演奏会から ライブ録音版 
合唱団のバリトンパートの一員として、俺も歌っています。
マエストロ、なかなかです。はいはい。 笑)


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