鄙の温泉に行く(14)
原鶴温泉のバス停で、東から来るバスを待ちました。
バスの東の終点の杷木(はき)から原鶴はそう遠い距離ではないので
東方向からのバスは、ほぼ定刻通りに来るのですが、、
今日はなぜか遅れて到着です。
バスが近くに来て、その理由が分かりました。
バスが停留所に近づいたころ、バスの外向けのスピーカーから
運転手さんの声が聞こえました。
この辺を走るバスは、後ろドアから乗って、整理券を取るか
ICカードを機械にタッチして乗るという方式なのですが、、
「前から乗ってくださーい」とのことでした。
ところが前と言ったって、高校生がぎゅうぎゅうに乗っていて
前からだって乗れやしません。
運転手さんは高校生に、「もう少し奥に入ってくださーい」と
言いっています。
謙介に「ICカードここでタッチしてください」
と、通常であれば降りる方の運転席横のICカードの
機械を指示します。
「あ、すいません現金で払います。」と謙介が言ったら、、
運転手さん「運賃表の整理券番号の3を覚えていてください。
その金額を降りる時に払ってください」とおっしゃいました。
で、その時、原鶴に行く時に整理券番号を無視した料金を
払ったわけですが、、今回だって、「整理券は取ってないし、、
整理券なんて無視してるなぁ」
と思ったのでした。
何とかバスに乗ることができて、落ち着いて車内を見たら、
高校のスクールバス状態というのか、一般客は
70代っぽい女性と、30代の男性と、
一番後ろの席にいた60代の女性の3人で、、
(あと、原鶴で乗った謙介と40代の女性の合計5人。
それ以外高校生、というところでした。)
バスは発車しました。この日は土曜日だったんですけど、、
学校での授業があったのでしょうかねぇ、、
ただ、こういう混雑はどうもいつものことのようでした。
運転手さんが、こういったのです。
「次は〇〇です。 後ろの扉と前の扉と両方開けます。
降りられる方は どちらの扉からでも降りてくださーい。」
そのうち、次のバス停に着きました。
運転手さん乗ろうとするお客さんに「すみませーん。
乗るのちょっと待ってくださーい」と言って高校生を
下ろします。 高校生は後ろの扉から降りて、
前のドアから入って、運転席横のICカードの機械に
タッチしに来て改めて降りていきました。
運転手さんのお客のさばき方、
高校生も慣れた感じで後ろ扉からの降りて、、
前扉に来てバスに片足かけて手を伸ばして
ICカードをタッチするその動作。
どう見たってみんな手慣れた動作です。
ああ、これは今回だけでなく、日常のことなんだ、と
思いました。
途中いくつかのバス停で、高校生も1人とか2人では
ありますが、降りていきました。
ですがやはりまだ高校生でぎゅうぎゅう状態です。
そうしていましたら、またとあるバス停に
バスが停車しました。
降ります、というボタンが押されて、
誰かが停車の意思を示したためでした、が。
その時に、運転手さんが「え?」とびっくりするような
アナウンスをしました。
一瞬耳を疑ったのですが、、。
確かに運転手さんそう言ったよね、というような
アナウンスでした。
「はい、〇〇でーす。お降りの方は後ろから
もみくちゃにされて前まで出てきて降りてくださーい」
一瞬、耳を疑ったのですが、運転手さん確かにそう言いました。
それが、耳を疑ったのは、その言い方が、淡々としていて
はい、〇〇でーす、というごく普通の言い方の延長線上に
その「もみくちゃにされながら出てきて前から降りてください」
という言葉が発せられたためです。
「そんなこと言うかぁ」と思うようなことでありましたが
あそこまで、ごく普通の言い方で言われたら、、、
気がつかない人もいたんじゃないかなぁ、とか思いました。
謙介、近くでこんなに大勢高校生を見ることなんてない生活
なので、彼らは一体こういう時にどういう行動をするのか
ついつい観察してしまいます。
謙介の左横には、椅子に腰かけた男子に、仲の良い友達
なんでしょうね。+3人の男子が親密そうに話をしていました。
それで、謙介の右斜め前に男子が座っていて、
その横では男女のカップルがそれはそれは親密に
話をしていました。男の子は個性的なマッシュルームカットで
きっと街のおしゃれなヘアサロンでカットしてもらったんだろうなぁ、
という感じです。バスがとまったり動いたりするたびに、身体を
それぞれぎゅーっと押し合って、まぁねぇ、お付き合いしてて
それはそれは良い頃ですねぇ、という感じです。
謙介のすぐ後ろには女子が一人。こちらは
ひたすらラインでのメールやり取りに没頭。
反対側の男子は、スマホでゲームに没頭中。
数か月前に、JRの博多駅から西鉄の薬院駅まで
バスに乗ったのでしたが、(ちょうど退勤時間だった。)
車内は静かでみなさん、スマホに没頭中だった、のは
今回と変わらなかったのですが、、
おじさん連中はそのほとんどが、スマホで漫画を読んでいました。
なるほど同じスマホを使っていても、高校生と社会人では
こういう違いがあるのかなぁ、とバスの中を観察していて
感じたようなことでした。
謙介の降りるバス停まであと3つ、というところまで来ました。
さすがに多くのバス停を通ってきていたので、
降りていった高校生もいて、原鶴でバスを乗った時からは
バス車内も少し余裕の空間ができはじめていました。
バスは10分遅れで走っていました。
運転手さんの口調は、まったく変化することなく
ずーっと飄々とした物言いでした。
甘木で降りる時に、(もちろん、運賃表示器を見て
3番 620円を確認しました) 整理券なしの
620円だけ払った時も「定時運行ご協力にどうも
ありがとうございました」とお礼を言ってくれました。
定時運行にはなってないけど、通常とは違うバスの
乗り方をさせたりしたから、かな、と、思いながら
バスを降りたことでした。
甘木でバスを降りて、通常であれば、25分くらい
電車までの時間があるので、ゆっくり歩いたって
電車の駅まで間に合うのですが、、
この日は何せバスの到着が最終的に15分遅れで、
バス停から電車の駅まで10分少々かかるので
やばいぞやばいぞ、という感じで、電車の駅まで
急いだことでした。
その甲斐あって(おおげさおおげさ)、無事に電車に
間に合い(2分まだ余裕があった)ました。
帰りの電車では、殆ど寝ていました。気がついたら、二駅前まで電車が来ていました。
そんなことで無事に帰って来たことでした。
以上で吉井温泉へ行った折のご報告を終えたいと
思います。
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