前のくせが抜けないのか?
「碍」の字の常用漢字リスト入りが見送りになった、
というニュースを見ました。
謙介、常用漢字の制定時のいきさつを知っていますけれども、
常用漢字って、「日常でまぁ、これらの字を知っていたら
いいんじゃない? 」という程度の緩いリストでした。
結構使う漢字でも、常用漢字に入っていない文字が
最近までありました。 都道府県名の「岡」とか「栃」なんて
いう字も常用漢字に入っていなくて、だいぶん経ってから
追補という形で入りました。
その前には「当用漢字表」というリストがありました。
今の常用漢字表と違って、こちらの当用漢字には
「この字以外の文字は使っちゃなんねえだ。」
という拘束力がありました。
で、当用漢字以外の文字を使うときは原則として
ひらがな表記にする、ということも決まっていました。
で、当用漢字にはやはり岡山の「岡」は入っていなかった
わけです。法律上で言えば、岡山県の人は、みな、ひとしなみに
「おか山県」と書かなければならない、としなくてはなりませんでした。
でもこんな表記をしていたのは、まだ難しい字の書けない
小学校の低学年の子どもくらいだったでしょう。
そういう変な拘束力をつけて表現の自由を奪うのを
やめましょうね、というのが常用漢字のそもそもの
考え方でした。「でもまぁ、小中の義務教育で教える
文字のリストくらいはないと、学校現場が混乱しますしね、、」
ということで妥協してできたのが常用漢字表でした。
常用漢字表に入れようと入れまいと、入っていようと入っていまいと
使いたかったら使う、でいいんじゃないか、と思うんですけどね。
どうしても常用漢字表に入れておかないといけない、
というこだわりって、どうも前の当用漢字表にあった
法的拘束力と混同しているように思えて仕方ありません。
自分が使いたかったら使う、でいいだけのことなんで、、、。
どうしてリストに入れる入れないで、あんなに
ニュースになるのか、今一つ謙介にはよく
わかんないんですけど、、。
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Comments
それは僕も思いました。
拘束力ないんなら,使いたいように使えばいいんじゃなーい?
個人が,団体が,勝手にどんどん使っていけば,認知度も高まるでしょうに・・・。
どうも日の本の国の人は,「女将」じゃなかった,「お上」が決めたことしかできないと思い込んでる節があるような。
Posted by: Ikuno Hiroshi | 21. 02. 27 PM 10:38
---Ikuno Hiroshiさん
どうして漢字表に入るの、入らないの、
ってニュースになるんですかね。
そんなの「自分はこの字の表記は
この字を使います」でいいと思うんですけどねぇ。どうしてもっと柔軟にできないんでしょうかねぇ。
ちなみに常用漢字表も忖度の産物
でしてねぇ、、。
「晋」の字が最初から常用漢字表の中に
入っているのは、国語審議会の場で、
大野さんが「私の名前の字がない」と
言ったからだとか、聞いています。
Posted by: 謙介 | 21. 02. 27 PM 11:54