老人をだますなんて、とんでもないことなのか?
こんにちは
絶賛遠距離介護中の謙介です。
先日、仕事場の廊下を歩いていて
何気に首を回してみたら、
ごきごきごきごきごきというのです。
もうね、目の前のことに追われていて
のんびりとする余裕なんてないわけです。
身体のあちこちがちょっと休みなはれ、
と言い始めているのだなぁ、と思いました。
ということで今日のお題は、
老人をだますなんて、とんでもないことなのか?
ということなんですが、、。
今回のことを通じて思ったのは
理解力の落ちている年寄りに正論とか真実を
言っても、あかん、ということでした。
うちのオヤジさん、リハビリ病院に入院中なのですが
もう自分は治ったから退院する、と、言って
ききません。
確かに入院してもらった回復期リハビリテーション病院の
訓練はオヤジにとって、非常に効果が上がっています。
5月の初めに入院してきた時は、車いすでなければ
動けなかった人が、今や杖をつきつつ
何とか歩けたりするようになりました。
でも、10センチの段差がまだ駄目です。
杖をつきつつ歩くのも、後ろから理学療法士の先生が
バランスを見ながら、ようやっと、という感じです。
早い話が車に乗る、というのもまだハードルが
高そうです。車に乗ろうと思ったら、足を曲げるとか
中腰にならないといけませんが、
それはまだ無理そうです。
そういう老人に、
「まだ院長先生の退院の許可が出ていない。」
と、事実を言ったって、本人はぜーったいに納得なんて
しません。
自分は治っていてどこでも歩ける、
といいはるわけです。(実際は無理ですけど)
そういう場合は、まだこういうところが悪いから
治療をしなければいけない、とか、
適当なことを言ってごまかさないと
いけません。
まぁオヤジだって、ろくに治ってもないのに
治った治った、とでたらめを言っているですから
いい勝負ですけど。
年寄りには反発してはいけないので、
はいはい、と、適当に合わせておいた方がよい
と言いますが、まぁごまかしておいて何も言わない
というのも戦術です。
「だけどね」なんて逆説の接続助詞なんぞ
使おうもんなら、また喧嘩になります。
適当に嘘を言う、というのも大事よなぁ、
と思ったりしました。
老人に嘘を言ってはいけない、たって、
理解力の落ちた人に正論を告げても
分からない、とか、却って問題がややこしくなる
ということがあります。
適当に言っておくと、無用な衝突も避けられて
こっちの気持ちも波立ちません。
「8月の頭まで入院しないといけない」
と真実を言ってしまうと、「いつまでこんなところに
放り込んで放っておく気やぁぁぁぁぁ」と怒鳴られる
わけです。でも、治療のめどがつくまでは入院して
もらわないといけませんし、退院してから
本人だって困るわけです。
でも、本人は退院したい気持ちが勝っているので
真実なんて理解しようとしません。
なんでもできる! と口だけは意気軒昂で、、
まぁそれだけ元気で結構なことではありますが、、
理解できない、理解しようとしない年寄りに、
いろいろなことを説明しようとしたら
どうするか、となったら、適当なことを言うとか
嘘をつくとか、ごまかす、という戦術も使わない
といけない、ということです。
今回のこの経験を通じて、適当なこととか
嘘だって、介護の場合は仕方ないよ、なぁ
という結論になりました。
あんまり適当に言っていたら、
それこそ詐欺じみてくるので
適当なところでやめていますが、、。
本心は嫌ですけどねぇ、
でも仕方がない、ということですねぇ、、。
「おもうこと」カテゴリの記事
- これからのこと(2024.12.06)
- 「ぼくちゃん」(2024.09.27)
- とりあえずの目標(2024.04.26)
- 「どげんかせん」といかんのは、、(2023.10.29)
- やれやれなできごと(2023.04.15)
Comments