お「ふろいで」(Freude!)の日(その2)
今年の9月、母方の祖母の27回忌法要を
高野山でいたしましたが、あの時で良かった、
と思いました。
実は先日の台風で、南海電車の高野線、
不通になりました。
というのか、今もずっと
不通で、年内はおろか来年のお正月にも復旧再開
は合わないかも、と言われています。
途中の上古沢駅で、地滑りが起こってしまい、
その原因究明、復旧工事完成となると、さて、
いつのことやら、だそうです。
今はふもとの橋本から高野山まで代行バスが
走っているのですが、橋本から高野山まで
2時間から3時間かかっているのだそうな。
(ちなみに橋本から特急電車、ケーブルカー、
南海りんかんバスだと1時間弱です)
実は今年の暮れに、もう一度南海電車に乗って
高野山に行きたい、と思っていたのですが、、
これでは無理です。
高野山に行くのであれば、その代行バスか、
自動車でも行けるんですけど、自分の場合、
電車に乗って行くのが、高野山へ行く楽しみの
5割くらい(笑)占めているので、
やはり電車の再開を待って、ということに
なって、でしょうかねぇ。
× × ×
話を第九に戻します。
舞台集合時間に何とか間に合いました。
オケのみなさまも席について準備をはじめていました。
先に合唱団だけ、発声練習をして
一度合唱の部分すべてを通して歌ってみました。
合唱の監督から、適宜指示があって、
気になるところをチェックしていきました。
それが40分ほど。
そうして指揮者、ソリストも入って
ゲネプロになりました。
指揮者は藤岡(幸〇)先生

藤岡先生の指揮も今回で7回目になりました。
オーケストラは関西フィルハーモニー管弦楽〇でございました。
このところずーっと関フィルなんですけど。
指揮は飯森泰次〇先生と毎年交代で
振っていただいていて、今年は藤岡先生の番でした。
飯森先生は枯淡の境地(笑)
藤岡先生は、エネルギッシュで
それぞれ個性があって面白いです。
ゲネプロもいろんな意味を持って使われることが
多いのですが、うちのコンサートでは基本的に
客入れをしないで、通しで一度やってみる、
ということを言っています。
ゲネプロが終わって、今度はオケが
第一楽章からもう一度やってみる、というので
合唱団はステージを下りました。
お待ちかねのお弁当。

合唱団がお弁当を食べ終わったころ、
ホールでは客入れがはじまっていました。
合唱団の楽屋には、館内の各所に置いてあるカメラから
それぞれの場所の状況がモニターに分かるようになっています。
開演前からお客さんが100人くらい並んでいてくださって、
もう本当にありがたく思いました。
そうこうしているうちに、合唱団のうち数十名の人が
舞台裏に整列する時間になりました。
というのが、うちの第九は毎年、あの有名なMの部分
「フロイデ シェーネル ゲッテルフンケン、、」の歌のところを
客席の人も全員で歌うことにしているのです。
その歌唱指導、ということで、コンサートより先に
その練習の時間というのがあるわけです。
それが終わってから、正式なコンサートがはじまる、
ということになります。
舞台では開演に先だってのご挨拶やら、
歌唱指導がありました。
歌唱指導に出ていたメンバーが戻ってくると
いよいよコンサートのはじまりです。
われわれは、第二楽章が終わった段階で
ステージに上がります。
第三楽章が眠い眠い。
ライトが当たってホカホカとあたたかいわ、
第九の第三楽章はゆるやかーな曲だわ、
ということで、本当に眠くなるのです。
(もうねぇ30回目なもんで、不必要に緊張はしないのです
力を抜くところ、集中しなければいけないところ、メリハリも
つくようになっています)
ということで、マエストロの指揮棒が
今まで第一楽章から延々と演奏してきたことの全否定の部分に
入ってきました。
ソリストが立ちあがって歌い始めます。
いよいよ出番がやってきました。
藤岡先生は、一緒に歌ってくれます。
でも、各パートの入りの指示はしてくれずに
指揮をして行きます。
飯森先生は歌ってはくれないのですが
合唱の各パートの入りの部分で
きっちりと指示を出してくれます。
それぞれ個性がありますが、、。
まぁ要するに指揮棒を集中して視る、
ということですねぇ。
堂々とした行進曲の部分があって、その後
オーケストラだけの演奏で緊張を高めていく部分も
あって、ホルンの呼び声のあと、
そこから突き放されたように高らかに
あの有名なMの部分がはじまります。
やっぱりねぇ、Mの部分というのは
アドレナリンがドバドバ出て、本当に
興奮しますねぇ。
で、急転直下、重々しく
「ザイトゥム シュルンゲンー」と合唱は続きます。
この辺、荘重に歌わなければなりません。
(でも、バスなのに、むっちゃ音程が高くて
声を出すのに苦労するのです)
そのあと、カノンの部分があります。
(謙介的にはこのカノンの部分が一番好きです)
この後、ソリストのカノンの部分が
ありまして、合唱が最後にからみます。
で、ここまで来ると、いよいよ最終コーナーを
まわってきます。
もう競馬と同じですね。
最後の直線コース。
マエストロの指揮棒が
馬の鞭ですね。(笑)
この後は一気呵成にコーダ(終末部)へと流れ込みます。
で、最後の「フロイデ シェーネル ゲッテルフンケン
ゲッテルフンケン」と歌い納めると、後はオーケストラが
なだれ込んで、大団円!
ということで今年も無事にステージに立って
歌うことができたのでございました。
善哉善哉。
カーテンコールも終わって、終わりのアナウンスがあった
直後のホールです。
この後、指揮者、ソリスト、オーケストラ、合唱団で
ご苦労様の会をやって終わりになりました。

まだ熱気の余韻が残っている、という感じでした。
いつも練習があって、今年はどうしようかと
思うのです。もういい加減止めてもいいか、
とも思ったりするのですが、、。
終わったら、「やったー! また歌いたい」と、コロッと
考えが変わって、(笑)
なんだかんだと言いつつ、結局来年も歌うのだろうと
思います。
こうして今年の第九音楽会も無事に終わったので
ありました。
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Comments
「高野山への電車の復旧は、年内には難しいそうだ」と言うのは、私も真言宗のお坊さまから聞きました。
藤岡先生は滋賀で毎年「リラックスコンサート」を開催していて、恒例行事となっています。
イベント全般に言えることですが「定期的に開催すること」「地元の協力を得られること」が何よりも大切ですね。
Posted by: mishima | 17. 11. 13 PM 12:55
---mishimaさん
藤岡先生は、ゲネプロの時は、Tシャツだったりポロシャツだったりとラフな格好で指揮をされるのですが(本番はもちろん正式な服装です)指揮をしながら手が上がったり、手を大きく振ったりするとその拍子にへそが見えてしまいます。我々合唱団では「へそ出しマエストロ」と呼んでいます。(笑)いずれにしても、こういうイベントの続くためには、まず地元の熱意ありきですね。
Posted by: 謙介 | 17. 11. 13 PM 7:15