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17. 11. 11

お「ふろいで」(Freude!)の日(その1)

もう亡くなってしまった作家なのだけど、
以前、開高健という小説家がいました。

この人の小説に『日本三文オペラ』という
作品があります。

謙介、開高さんのこの作品、
高校生の時に読みました。

舞台は大阪の京橋と森之宮の間。
大阪城の東側、今、OBPとか大阪城公園、
地下鉄の森之宮電車区がぜーんぶ
陸軍の大阪砲兵工廠という軍需工場だったのです。


今はぐるっと環状につながっているこの路線の
東側の路線のことを昔は「城東線」と言っていたのです。
文字通りお城の東側の、それも軍需工場の真ん中を
電車は走っていました。


その砲兵工廠、大阪の市内にあって、
軍需工場なのですから、
当然米軍の攻撃対象になって、その結果
何度も米軍機の空襲に遭いました。
そうして、廃墟になって終戦を迎えることになりました。

金属物資なんて、払底していたこの国で
その廃墟に残った、さまざまな武器を作るための
機械の残骸は貴重な金属資源に変わりました。

と言ったって、その軍需工場は国営だったですから
本来はその機械の残骸だって、国家のものだったのですが
戦後の無秩序状態の時期でしたから、
夜陰に乗じて、そのスクラップ類をいただきに
行く人が次から次へとあらわれたわけです。

開高健の『日本三文オペラ』は、その盗みに行く人の
生活が活写されています。

面白いのは、彼らがそのスクラップを盗みに行くときの
隠語です。
「今から歌いに行くのや」と言います。
しっかりと「ブツ」を盗めた日には

「ああ歌うた(うとうた)、歌うた。よーに歌うたでぇ」と
言いました。

彼らにとってみれば、それは隠語でしたけど、、

謙介にとってみれば、一年に一回、
泥棒をしに行くのではなくて、
本当に「ああ歌うた!」という日が来たのでした。

今年も「おふろいで」を歌いに行ってました。

音楽会自体は今年で31回目になりました。
そのうちで、なんだかんだと言いつつ、
欠席したのは1回だけだったので、
謙介的には、今年が30回目、ということに
なりました。

県民ホール前です。
県民ホールは江戸時代に築城されたお城の中に
あります。なので、ちょっと櫓が見えていますですね。
Tamamo

で、これが県民ホールです。
県民ホールには、大ホールと
別棟に小ホールがありますが、今日の公演は大ホールです。
入って行くと、地元の画家、猪熊弦一郎の壁画があります。

Hall2

受付を済ませてどんどん奥に行きます。
こんな表示がありますが、

Hall3

本日は「関係者」なので
ふん、とか言いながら無視して中へ。

男声合唱団の楽屋です。
この表示はいつも謙介が書いています。(笑)
Hall4_2

舞台集合時間が迫っていたので、荷物を置いて
上はTシャツ1枚に着替え、すぐに
ステージにむかいました。
リハーサルの時には、舞台のライトもリハーサルで
あっちの照明、こっちの照明といろいろつけたり消したり
するので、そのライトのために結構な気温になるのです。
なのでTシャツ1枚で十分なのです。


舞台裏ではオーケストラの管楽器の人たちが
楽器をあたためるために音出しをしていました。
Hall5

ステージの袖でストレッチや柔軟体操をしておき、
身体をほぐしてから、舞台に上がりました。
Butai1_2


長くなりました。今日はここまでといたします。


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