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17. 01. 20

22年の後

父方の親戚が淡路島の北端、
淡路市の岩屋、というところにいます。
22年前は、北淡町岩屋という地名でした。

阪神淡路大震災の震源がここだったのです。

あの日のことは、今も鮮明に覚えています。
謙介は仕事場の街のアパートで、朝食の準備を
していたわけですが、
淡路島からはるか数百キロも離れたこの場所でさえ、
思わずストーブのクイック消火ボタンを押して、
火を消した程の揺れでした。

それからテレビをつけてみますと、、、

地震発生の10日前に謙介、神戸の街を歩いていたのですが、
これが同じ街なのか、と目を疑うような風景が画面に
拡がっていました。

見慣れたはずの三ノ宮の阪急の駅周辺は、
ビルが倒壊したり、倒壊に至らなくても
途中の階が押しつぶされたようになっていたり、、、。

晩、友達と一緒に歩いた阪神高速下の道路は
その高速道路の高架が横倒しになっているし、、

長田の辺は黒煙が上がって、手の付けられないような
火事が起こっていましたし、、

最初は、ただただ画面を信じられない気持ちで
見るばかりでした。

そのうち、断片的な情報が、
怒涛のごとく押し寄せてきました。
震源が淡路島、それも北淡町と聞いた時には、、
目の前が真っ暗になったような気がしました。

神戸でさえ、ものすごい状態です。

ましてや島の木造家屋の多い、しかも、平地が少なくて
細い道が曲がりくねっている街並みです。

そんなところで、家が倒れたら、火事が起こったら、、
大変なことになる、実際そうなっているのでは? 
と思いました。 

電話をしましたが、そんなもの通じるはずがありません。
何度かけても、
「ただいま、回線が非常に混雑しており、、」と
いうメッセージが流れるか
呼び出し音が鳴るばかりでした。


それから数日後、電話がかかってきて、
家の中はひっくり返って、もうしっちゃかめっちゃかだけど
生きているから大丈夫、という連絡があった時は
本当に涙が止まりませんでした。

あれから22年が経過したのですね。


先日、その淡路の親戚から、
対岸の明石のお菓子を送ってきてくれました。
藤江屋分○の丁稚羊羹です。
(まぁ見たらわかりますけど)

Img_1689

電話でお菓子のお礼を言った謙介に、
「またこんなふうに明石の丁稚羊羹を
食べられる日が来るとは、思いもせえへんかったわ」と、
しみじみとした声が
向こうから聞こえてきました。

Img_1690


とはいえ、
もう22年では決してないと思います。

実際に淡路島とか神戸で経験された方にとってみれば
瞬く間の22年だった、と。

淡路島の街も、神戸の街も、外見上は
復興を遂げたかのように見えはします。

でも、人の気持ちや心はそう簡単に癒されるものでも
ないと思うのです。 

未だに復興住宅の仮住まいのままの方も
相当数おいでです。

時の流れ、人の暮らし、
そんなことを改めて感じた日でした。


     ×      ×      ×


あ、羊羹はおいしかったです。

Img_1694


丁稚羊羹は、昔、商家で働いていた
最下層の使用人のことを丁稚(でっち)と
呼んだのです。

丁稚さんには、お休みがほとんどありませんでした。
年に2回だけ、盆と正月に「やぶいり」と言って
各1日だけ休みをもらえました。

よくうれしいことのたとえに「盆と正月が一緒に来たような」
と言うのは、その「やぶ入りのお休みをもらえる丁稚さんの
気持ちのこと」を指して言った言葉です。

「やぶいりの休み」をもらって、
実家に帰っていたわけですが、丁稚羊羹は
その時のお土産用としてお菓子屋さんが
作った羊羹でした。

丁稚さんはお金をあまり持っていないので、
普通の羊羹より材料の配合を少なくして
価格を下げたものを作りました。

配合を少なくしたために、
普通の羊羹より、軽い味の羊羹ができて、
それが却って人気を呼んで
名物になってしまった、と。

明石のこの丁稚羊羹も有名ですし、
京都の新京極の西谷○の丁稚羊羹も
有名です。

久しぶりにいただきましたが、
結構濃厚な味で、これで軽い味かぁ? とか
思ってしまったのでした。

それにしても、22年だった、のですね。

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