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16. 11. 14

リスクは常にある

先週の水曜は、がんセンターで、
主治医による検診日でしたので、行ってきました。

以前、3剤併用の治療をしていた時は、
週に3回も通院していて、治療で行かないといけないのは
分かってはいました。でも、週に3回の通院は
正直辟易としていました。 

治療終了後は、月に一回と、行く回数も
減ってくれたので、ずいぶん楽になりました。

今回は超音波診断がありました。
暗い検査室で、何だかよくわからない
砂絵のようなものを見せられつつ、
担当医の解説があります。

機械が起動してすぐは、
直線が2本、画面の奥に向かって
対照に伸びていて、、
なんだか、夜の飛行場で、
飛行機がこれから滑走路を走って
離陸をする時の画面のような感じ
なのですが、、それが、版画のローラー
みたいな機械の先に、ゲル状のどろどろ
したものをつけて、おなかの辺を転がすの
です。その転がすたびに、息を止めろ、
じっとしていろ、と主治医から指示が来ます。

バリウムを飲んだ胃の集団検診の時も
そうですが、ものすごく無理な姿勢でいるときに
じっとしろ、息を止めろ、という指示が来るんですよね。

実は前回の検診が先月だったのですが
その時にちょっと異常な影が見えたので、
継続検査として、もう一度、超音波診断を
することになったのです。(通常なら半年に1回くらいです)

検査の結果は特に異常となるような
点はなかった、ということで安心しました。

検査の後、今度は主治医から、
写真を見ながらの解説が加えてありました。

やはり問題となるようなものは見当たらなかった、
ということで安心したのでしたが、、
主治医の先生は怒っていました。

来年ね、また新薬が出るんだけどね、と
主治医の先生はおっしゃいました。

また、ですか?

と謙介思わず言ってしまいました。

ここ4年ほど、毎年のように新薬が出ています。

去年出た薬は謙介が一昨年使った薬よりさらに進化した
薬でした。

謙介の時は、ソブリアードという薬を3か月間飲みつつ、
インターフェロンの注射とリパビリンという薬を半年
続けなければならなかったのですが、
去年出た新薬は、3か月間、その薬だけ飲んでいたら
オッケーという薬なんだそうです。

謙介の時は、どうしてもインターフェロンを使うので
やはり副作用がきつくて、本当にしんどい治療でした。

ですが今の薬なんて副作用がほとんどないのだとか。

でも、まぁ新薬の力というのはすごいので
今までどうしても除去できなかった
ウイルスを、ほとんどの人が除去できることになりました。

最初の頃はインターフェロンでウイルスを除去できるのは
5パーセント、って言われていました。それがリパビリン併用療法が
できて30パーセントになり、今や新薬によれば、99.8パーセント
くらいの人が除去できるようになりました。

で、主治医が怒っているのは、そこなのです。
確かに新薬によってウイルスをほとんど100パーセント近くまで
除去できるようになりはしたのですが、、、。

ウイルスを除去できたこと、イコール
「C型肝炎は治る時代になりました」と今、流れているCMが
言っているわけですが、あれは
正しい表現ではない、と言っているのです。

主治医の言うのは、確かにウイルスは消える、
しかし、今までウイルスに感染していたために
肝臓が相当に痛めつけられているために
非感染者に比べて、肝がんになるリスクは
非常に高いのだ、という話です。

だから謙介のように、新薬の治療が終わっても
継続して定期的に肝臓の状態を見て行かないと
いけないのだ、 という話でした。

たとえば、60歳まで煙草を吸っていた人が
60歳で禁煙したから、といって肺がんのリスクが
0になるのか、と言えば、やはり非喫煙者よりは
リスクは高いわけで、それと同じだ、と言う話でした。

というわけで、これからもずっとこの砂絵のような
画面を見せられながら、主治医から状況の説明を受ける、
ということは続く、ということなのでした。


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