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16. 05. 05

五重塔特別開扉

Img_0726
五重塔ですが。(まぁ、見ればわかりますが)

謙介は国文科の卒業生なので、
五重塔と言えば、
すぐに幸田露伴が頭に浮かぶんですけどね。


善通寺の五重塔は毎年、1年に1度、
今の時期、一般公開をします。

Img_0715

朝の9時から午後4時までが公開時間
だったのですが、善通寺で五重塔の公開
をしている情報を知ったのが、午後3時前のことで
間に合うかなぁ、と思って、行ったのが
午後3時半のことでした。
見学の最終組に何とか入りこめることが
できました。
謙介の後、5人で、今日の受付終了、
と言われ、ぎりぎりセーフでした。


普通五重塔は、
歴史的に見て、そもそもが祈りのための建物
なので、古代から中世までは参詣の人間が
塔の中に入って見学する、ということはありませんでした。
それが、近世以降(江戸時代以降)、中に入って
見る、という考え方になってきました。
この五重塔、最初の塔は、奈良時代と言われているのですが、
やはり火災などで、焼失してしまい、
今の塔は4代目になるそうです。


善通寺が五重塔を建てたい、と発願したのが、1842年、
つまりは江戸時代の天保13年なのですが、
仁孝天皇から再建の綸旨を賜り、
建築に50数年かかったために、
結局出来上がったのは明治も35年のことでした。

途中棟梁も3名代わったそうです。

謙介ね、50年かかったとしてもよくまぁ、
作り上げたと思うのですよ。

江戸時代はともかく、明治になりますと、
神仏分離令が出て、廃仏毀釈が起こりました。
大きなお寺でさえ、仏像を売って、何とか
お寺の経営を賄った時期です。
善通寺だって、経営が大変なことは
同じだったと思うのです。
おそらくそんな時期を経たので、
建築に50年もかかった、と思うのです。

それで江戸時代になると塔の中に
参詣する人を入れて見学させる、
ということも視野に入れるようになった
そうで、この塔も、そうした考えのもとに
建てられています。

内部に入ってみました。
内部の木材は、できて100年も経過しているのに
つやつやとした輝きがあって、新しい木ではないか
と思うほどでした。
公開を意図したとはいえ、保存状態もよく
定期的に修理の手も入っています。

初層には、金剛界の四仏
阿閦(あしゅく) 宝生(ほうしょう) 阿弥陀 不空成就
をそれぞれおまつりしてありまして、その傍らから急な
階段が二層目へと延びていました。

この建物には心柱というのがあるのですが、
それは五層目の屋根裏から、吊り下げられたもので、
心柱はぶらぶらと動くのでございます。

礎石と心柱の間には、6センチほどの空間があって、
初層の仏さまを安置した須弥壇下が、ぱかっと開いていて
そこから、そのぶらぶらとした心柱の状態を見学
できるようになっています。

早速急な階段を上って、二層目にあがることに
いたしました。
二層目から、向かい側にある、金堂を望みますと
こういう感じです。
Img_0719
見慣れた金堂もこのアングルで見たのははじめて
だったので、とても新鮮な感じがしました。


塔の木組みはこんな感じになっています。
鳩害から、建物を守るために金網が
してあって、奥の方の細部まではちょっと
見えなかったのですが、それでも、本当に
手をのばしたら触れそうなくらいの近さで
木組みを拝見できたことは非常に勉強に
なりました。
Img_0718

東南方向、擬宝珠と風鐸です。
こういうアングルで写真を撮るのもはじめて
だったので、これまた新鮮な感じがしました。
Img_0722

幸田露伴の娘の幸田文さんのエッセイに「塔のいのち」というのが
あります。お父さんの衣鉢を継いだのかどうかは知りませんが
娘の文さんは、斑鳩の法輪寺の三重塔の再建に力を尽くしました。
その文章の中に、(仏)塔はやはり仰ぎ見るもの、という一節が
あったかと思います。

今回はからずも、塔に登って、、という仕儀になりましたが
やはり塔は信仰の対象として、仰ぎ見、祈りをささげるものだ、
という気がいたしました。

でも、まぁ、いい経験ができたことは確かなのではありますが。

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