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15. 12. 04

虚心坦懐に見られないポスター

Setogei2016


来年3回目が開催される 瀬戸内国際芸術祭2016の
ポスターができたって。上のがそうなんだけど、、。

謙介は、このポスターをね、
あ、行きたい、とか、瀬戸内の島いいなー、とか
いったふうな気持ちで、見られないんですよ。

拘泥というのか、心的な葛藤というのか、
そんなものがありましてですね。

ポスター上側の「青い旗」は問題ないのだけど、
謙介にとって問題なのは、
下の島に向かう船の写真でして。

学校を終えて就職して赴任したのが
その写真の島でした。

あのころ、
毎週月曜になると、写真に写ってる先代の船に乗ってさ、
あの景色のところを「通勤」してたんです。
一週間は島にいて、週末また実家に帰る、
というくりかえしだったのですが。

特に月曜の朝なんて、もう島に行くのが嫌でさー。


で、船が上の写真のアングルのあたりに来たころが
もう嫌な気持ちのピークで。(笑)
船があの辺に差し掛かると、
ああ行きたくない行きたくない行きたくない、
とか、ずーっと思っていたわけです。

(後から同僚に聞いたら、同僚もそうだった、
って言ってたけど。)

どうして嫌だったのか、と言えば、
仕事内容、ということではなくて、職場環境というのか、
職場の人間関係でさ。 
原因は上司。
自分は新採用の人間でペーペーなのは自分だってわかっていたし、
だからいろいろと至らないところ、経験不足なところは
ありましたよ。

だけど妻帯者は週の半ばで一日実家のほうに帰ってもいい、
と言ってさ、謙介は独身だから帰ったらダメ、って言うの。

これって一体どうしたことなんだろう。
まぁ別に週の半ばで実家に帰るような用事もなかったし、
仕事が忙しいからなぁ、って思って、普段のときは
週の半ばで、わざわざ帰る、っていうことは
しなかったけどね。

でもね、決定的に上司を嫌ったというのか
憎んだのは、お世話になったおばが危篤になって、
島だから帰れずに我慢してて、とうとう亡くなって
お葬式に行きたい、って言ったら、ダメ、って許可して
くれなかったこと。


もう一生恨んでやる、と思ったし、
あの上司を謙介は一生許さない。
あの人、もう死んでしまったらしいけど、
それでも許さない。

おまけに宴会で酔った勢いで謙介に
さんざん絡んできてさ。面と向かって
オマエは〇〇ができていない、とか
ここが悪いとか、ってしつこく言ってくるし。

宴会の席で酒の勢いに任せて、からんでくるなんて
もう下の下だと思う。 

あれからもいろいろな職場でいろいろな上司の
下で仕事をしたけれど、あれほどまでに
人として尊敬できなかった上司はちょっといなかったなぁ、、。
(迷惑をかけられた同僚は結構いたけど、それは
相身互いでさ。俺だって悪いからまぁ仕方がない。)

で、その上司も当然一緒に船に乗ってきてさ、、。
月曜の朝から、あのおっさんの顔なんて見たくなかったから
黙ってずーっと読書をしてたけど。


あのころ、船内は喫煙オッケーだったから
船室はたばこ臭くってさ。だから冬はまぁ仕方
なかったんだけど、春・夏・秋はずーっとデッキの椅子に
座って本を読むか、海を見てたんだ。

まぁ、それでも
船がもうちょっと進んで、島の港の防波堤の中に入ったら
もう仕方ないなぁ、と覚悟して、気持ちも切り替えて
いってたんだけどね。


あのポスターを見ていたら、
もうあのころの自分でもないのにさ、
そんなことを思い出してしまって、っていうわけ。

あれからもうずいぶんと年月は経ったというのに、
どうやらまだ虚心坦懐にあのポスターを見られる、という
ところまでは行ってないようです。


写真はあくまで美しい一風景であって、
ポスターに何の罪もないんですけどね。(笑)

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Comments

謙介さんの気持ち痛い程分かります。私もかつての上司を心底恨んでますよ。会社もですが…入社当初から危なくって今は銀行から融資を受けられなくなっているみたいで…
電話は故障してる、喫煙者が多くパチンコ屋みたいなのに空気清浄機が壊れたらそのまま、別の部は明らかに使用する備品が古く使いにくい…上司も会社が危ういので辞めたかったようで何の説明もせずに仕事をワンサカふってくる
同僚は毎日遅刻、アルバイト、有給休暇消化済でも彼氏と旅行、風邪をうつされても休ませてくれない上司。風が治って出社したら上司に叱責されました。帰って良いと言われたので休んだんですけど。家族+同族経営だからでしょうか?9割が40代でその方々は高級とりですが…下には回ってこないので営業マンはサボりまくり、他の部の人間は仕事が楽なのかアルバイトetcそんなんだから人がいつかないのですよ…駄目になる会社って理由があります‼︎辞めた後も5年程追い回されました↓私の父にも声をかけてみたいですよ、銀行員なので融資を期待したのかもしれませんが、父のいた銀行が何かした時に取引を打ち切ったようで、銀行のミスとはいえ取引を打ち切ったご高齢の兄弟だらけの赤字の会社に銀行が人を出す訳ないでしょうに…おまけに3代目のお守りまでしろって…その人仕事はできるのかもしれませんが従業員に「はい分かりましたとイイエ以外言うな」なんて言う人ですからね。本当に最悪です。とっとと潰れろ‼︎って思います。私は心が狭いんでしょうかね。クソ煙たいので花粉症になってストレスで顔中ニキビが出来て痕が残っちゃいました、悲しいです。

Posted by: ゆき | 15. 12. 06 at 오후 12:38

---ゆきさんもそういう経験がおありでしたか。帰っていい、と言われたから帰って治療に専念していて、治って出社したら怒られる? って一体人の身体をなんと思っているのでしょうね。ゆきさんの心が狭いなんて、、そんなことないです。むちゃくちゃな人を人とも思わない、思えない、その会社はひどいの一言に尽きると思います。給料のためとはいえ、よく辛抱されましたね。
 人間的に許せない、ってありますね。うちのその上司もそうですし、その下にもう一人中間管理職の上司がいましたが、その人も
唯々諾々と上司の言うことばかり聞くような人で、、後から聞いたら、上にお覚えがめでたかったから出世はしたようでしたが、この人も人間的には、好きになれないひとでした。本当に働いていたらいろんなことがありますね。

Posted by: 謙介 | 15. 12. 06 at 오후 11:49

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