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15. 10. 20

聞いておきました

前回検診のことを書きましたが、
もうちょっと身体のことを続けます。

先週の土曜日、うちの両親に前々から
聞こうと思っていたことを聞いてみたのです。

それは何かというと、
将来的に病気になって、それが重篤になって
口から食事ができなくなった時にどうするのか、
ということです。

具体的に言うと
胃ろうという手段を取るかどうか、
ということでした。

おそらく胃ろうをするようになる状態というのは
寝たきりになってしまっていて、
自分の意思を伝えられない状態に
なっているのではないかと想像します。

そうなった時に周囲がどうしようどうしよう、と
あわててもなぁ、ということをずっと思っていました。


今は両親ともおかげさまで元気です。
だからこそ、今のうちに
聞いておかないと、と思ったのです。

聞いた結果は
オフクロのほうは、そこまでしなくてもいい、
ということでした。

オヤジは、胃ろうをしてでも生きていたい、
ということでした。

二人から異なった結論を聞かせてもらって
謙介としては、ああやっぱり聞いておいて
良かった、と思いました。


それは今までがんセンターに入院をして
一緒の病室になった人の家族の様子を
見てきて、これはちゃんと聞いておかないと、
ということをずーっと思っていました。

なかなかこういうことって
聞きづらいことではありますよね。

本人たちにとっても、
こんなことを聞かれて
「死ぬのを待ってんのか」と
考えられても困りますし。

ですが、ずーっと聞かずにいて
その時がやがてやってきて、
ただただあたふたと慌ててしまう、では
もっと困ります。
それで、一応今の気持ちとして、
「どうなの? 」ということで聞いてみたのです。

ただまぁこれは今両親は元気ですし
冷静に考えて、ということで
話してくれたことではあります。

仮にそういう状況になったとして
意見が変わらないのか、と言えば
変わる可能性だってあるかもしれません。
謙介の気持ちだって変化するかもしれません。

けれども、やはり本人の意思を聞いておく、ということは
大切だと思います。

いざとなった時に、こちらとしても
さっぱり手がかりが無い状態で
どうしようどうしよう、と悩まないで済みますし。


そのあとで、当然自分の場合は
どうか、ということも考えました。
たぶん胃ろうを行うというような状態まで行かずに
もっと早くにほかの病気で亡くなりそうな
気がしますが。

ですがターミナルな状態になったときには
胃ろうまではしてもらわなくてもいいと
思います。

胃ろうをしても、一時的に少しの間
とりあえず持つ、ということだけでしょうし、、。

何もできない、分からない状態で
天井だけ見て、生きているような実感が
持てない、というのも、どうだかなぁ、、。
と思いますし。

そういうことで、両親のことについて
聞くことができて、ちょっとホッとしている
謙介なのでした。


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Comments

こんにちは!
ご無沙汰いたしております。

「胃瘻」についてはとてもむずかしいですね。
医療と介護の両面で話題になるのですが、私自身いまだに明確な回答がありません。
最近の栄養技術はかなり向上していますので、胃瘻を挿置されて3年以上生存することも珍しくなくなりました。
胃瘻≒即ターミナル、という図式が崩れています。
永久的な胃瘻ではなく、一時的な胃瘻造設というのも増えてきています。
肺炎などで食事ができない期間が長引いて、普通の点滴では保たない方でも、胃瘻を増設してきちんとした栄養を与えるとみるみる回復することがあります。
本人の意志、看守る家族の思い、いろいろなことが交錯するので結論を出すのは難しいかもしれません。

私の両親も高齢ですし、基礎疾患がありますので考えておかないといけないのですが、本当に悩ましいです。

Posted by: タウリ | 15. 10. 23 PM 5:07

---タウリさん
こんにちは お仕事、忙しいことと存じます。コメントありがとうございます。
今回、たまたま胃ろうということだったのですが、、。 たとえば、がんの告知の問題も悩ましい問題ですね。 謙介の入院していたがんセンターでは100パーセント告知する、ということでした。(というのか、他の病院では治療できないような重篤な病態の患者さんが入院してきますから、告知うんぬんというより、患者さんだって、家族だって、「悪い」というのは大体わかって来院する、という人がほとんどでしたが)それでも、この告知の問題にしても悩ましい問題です。病は気から、ということわざはやはりある程度は本当のような気もします。どんな病状になっても、ほんの少しの希望があればいいのですが、周囲の何気ない言葉とか、態度が最後の一押しのようになって、患者さんの希望を壊してしまう、ということもありますよね。もうこういうことは、それぞれの人によって、どう思うか、どう考えるのか、ということも違います。 だからこそ、あれこれと悩んでしまって、答えが見つからないんですけどね。(笑)

Posted by: 謙介 | 15. 10. 23 PM 9:00

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