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15. 06. 01

『溶ける』を読んで

実は毎週毎週、大○製紙の工場の前を通っています。

その工場からちょっと西に行ったところに神社が
あるのですが、その神社の玉垣に「井川伊勢○」の
名前が何か所も何か所も何か所も彫ってあります。

イセキチさんと言えば、この人の孫が
大王製〇の前の会長で、ばくちでものすごい借金を
作って、その借金の用立てをグループ会社に
肩代わりさせていて、、それが露見して捕まっていたなぁ、と
思い出しました。

それで、その延長線上として、
そういえばあの人、刑務所に入る前に本を出していたなぁ
ということも思い出したのです。

たまたま近所の公立図書館に行ったとき、
OPAC(蔵書目録)で検索してみたら
その図書館にあったので、図書館で借りてきて読む、に
至った次第です。(だって買ってまで読む気もしなかったんだもん)

Tokeru


本というものは、自分では経験できないようなこの世の中の
さまざまな人の人生やできごとを記したものだからね、
と小学校の時だったか国語の先生から読書のすすめで
言われたことがありましたけれども、
この本を読みながら、改めてそんなことを思い出しました。

ここに出てくることは
何せ自分の人生では考えられないようなお話の連続で
ございましたから。

以下すこぶる雑駁な感想ですが、自分の
記録のために記しておきたいと思います。


本はこの人のこれまでの半生を振り返る、
という形式で書かれています。

生まれてから家庭でどんなふうに育ってきたのか、
といえば、、、
この人の父親は短気で怒りっぽい性格で
子どもたちのちょっとした反応に腹を立てて
ゴルフクラブを持ち出してきて
殴ったりどつきたおしたり、、
というようなことが続いていた、とありました。
この父親も大王製〇の元社長だった人ですが、、
本当に暴君というのか、、もうむちゃくちゃ。

そんなことからはじまってどういう学生時代を
送ったか、社会人になってどういうふうに
生きてきたかが書かれていました。

で、「はぁ? 」と思ったところがありまして。
たとえば。

 私が赴任した当時、三島工場では業界最大規模の抄紙機
 2台と、塗料を塗工するコーターマシンを建設中だった。
 大型機械を連結して抄紙・塗工の過程を一本化できれば
 効率的に大量の紙を生産できる。三島工場に配属された
 ばかりの私は、この大型機械を設計・建設する部門に
 配属された。
  なにしろ1台300億円もする巨大な設備なだけに
 ビル1棟を建設するよりもはるかに慎重に仕事を
 進めなければならない。設計ミスなど発覚しようものなら
 損害は計り知れないわけだ。

                         (67ページ)


機械の損害が300億以上なるかもしれないとかあるけどさ、
あんたが頭をキーキーとエキサイトさせて
ばくちで負けて、関連会社に
肩代わりさせた金額だって、100億以上なんだよ、
と突っ込みを入れたくなりましたが。

この本を読んでいて
つくづく思ったのは、この人の頭の中には
会社で頑張ってつとめている末端の社員の人生なんて
全く考えが及ばなかったんだな、ということでした。

だって、そういう必死で頑張っている
社員さんに対する言及やお詫びの言葉は
一切書かれていませんでしたもの。

会社のすぐ西側にあるドラッグストアコスモ○で
少しでも安い品を買おうとして
棚を見ている社員さんのことや、
疲れ果てたた顔をして交代勤務から
退勤していく社員さんのことなんて
全くの思考の外だったのでしょうね。

そんな末端で頑張っている社員さんがいてこそ
会社って何とか前に動くのだと思うんですよ。

そんな現場の最前線で働いている社員さんなんて
将棋の駒みたいなものなのでしょうね。
「これをこっちにうごかして、あれをそっちに」
というようなことではなかったのか。
一人の人としてなんて見ていなかったでしょう。

そういう人にも生活があって、その人の人生があるはずなのに。


結局のところ、この人の頭の中には
大王製○=井○家のもの、という意識しか
なかったんじゃないですかね。

謙介はこの会社の社章を見てそう思いました。
こんなの↓

Daio


井菱の中に川でしょ。
どう見たって井川マークじゃないですか。
井川の会社、という鮮明な意識の現れでしょう?


この本の中でも、現在のこの会社の社長
(自分の後任の井○家からではない
社長)のことを「私は語る資格がない」とか言いつつ
いろいろ上から目線で批判がましく書いてあったりします。
退いたんだったら潔く何も言うなよ、と思います。

本の最後のほうに、ノンフィクション作家佐野眞○
が書いたこの人の取材記事がいかにでたらめだったか
ということが書かれていました。

それについては確かに怒るのも無理ないなぁ、と
思いました。謙介もそこに引用されている文をちらっと
見ただけでもまともな取材をして書いたとも思えなかったです。

たとえばこんなの。(孫引きになりますがお許しを)

 天に向かって林立する何本もの巨大煙突からもくもくと
 吐き出される煙で、あたり一面の空は白く霞んでいる。

と、伊予三島周辺の描写を書いていますけど。

あのね、伊予三島の製紙工場の煙突は全部で5本なんです。
(毎週見てますからね。昨日も見て確認してきたし。笑)

大王製○のが3本とほかの製紙会社のが2本。

それから井○氏も書いているように、煙突から出るのは
ほとんどが水蒸気であって、周囲が煤煙で煙るというような
ことはありません。

謙介が指摘したいのはむしろ煙のほうより、問題はにおいと車です。
大王製○の周辺は製紙工場が集中しているので
大王製○のものかどうかは分からないのですが
ちょっと酸っぱいような独特のにおいがします。

それから、大王製○の工場に入出場するトラックの
ために、平日のこの工場周辺は慢性的な渋滞です。
バイパスはあっても、そっちも渋滞です。


伊予三島を通過する時間については
時間の予測ができません。
謙介的には
輸送方法、もっと考えてくれ、と言いたいですね。


たぶんこの佐野なんとかさん、実際に伊予三島まで
行って取材してないんじゃないかなぁ、、、。

きちんと取材してたらあんな文章にはなんないと思うけど、、。


まぁそれはともかく。


これを読み終わってテレビをつけたら
この大王製○が売ってる大人用のおむつの
「アテン○」のコマーシャルがタイミングよく映りまして、、。

このコマーシャルで大王製○の品物が売れて儲けたお金が
ばくちにも使われていたのだなぁ、と思いました。

アテン○アテン○とCMの中で歌ってる
方の声が謙介の頭の中でとてもうつろに響いたのでした。

商品名についてひとつ聞きたいのだけど、
やはりおむつだから
「当てないと」⇒「アテント」になったのでしょうかね。


(今日聴いた音楽 安全地帯歌 碧い瞳のエリス
 大王製〇のコマーシャルで使っていた音楽で
 ございます。)

 

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Comments

「当てないと」⇒「アテント」なのでしょうかね…ごろがよかたのでしょうか?
しかし、こんな話は、母の介護で、製品を使っていても…僕は、何も知りませんでした…いろんな人生がありますね…そして、いろんな人がいます。勉強になりました。

Posted by: holly | 15. 06. 02 at 오후 9:03

---hollyさん
もうね、お金の単位が小さくても何百万とか
億単位なのです。それから有名人とのお付き合いですとか、、。
仕事帰りにスーパーの特売の野菜を買ったり
したりして何とか毎月やりくりをしながら
生活している謙介なんかから見ると
もう全然世界が違うな、という気が
しました。
それから幸せな生活って一体どういう
ものだろうか、とか。改めていろいろと
自分の人生とか生き方について考える
機会を与えてくれた本でした。
そう考えると読んだ意味があったかも
しれないですね。

Posted by: 謙介 | 15. 06. 02 at 오후 11:19

自転車に乗って幸せでいるより、ロールスロイスで泣いている方がいいと言った方がいらっしゃるように、価値観は人それぞれですね。
大金を使う方の回りには、お金にひかれた方が集まりますから、色々分からなくなってくるのかもしれません。
メリケの詩に、神様の下さるものなら何でも喜んで頂くけれど、できることなら喜びも悲しみも中くらいがいい。というような意味のものがあったと思います。若いときは読み飛ばしましたが、年取ってくるとああそうだなって思います。

Posted by: アリクイ | 15. 06. 04 at 오전 10:00

---アリクイさん
価値観というのは、人それぞれですね。
それから幸せか不幸せか、というのも
本人の思いによって変わってきますし、、。
そうですね。立ち直れない程の悲しみも
辛いし、、過ぎた喜びも、というのも
なんだか自分には全然似合わないような
気がします。結局、中くらいのものが
自分にとっても一番合っているのかなぁ、
とお話を伺ってそう思いました。

Posted by: 謙介 | 15. 06. 04 at 오후 11:03

産まれながらに全てを持つってのも厄介かもしれませんね。大王製◯って同族企業ですよね、大塚家◯etcとか働く人は凄く大変でしょう。おかしい事もおかしいと言えないから。会社が回ってる間は問題ないんでしょうけど…私が大昔いた会社も10代から30代は10%で残りは40代以降で御兄弟だらけでしたが悲惨でしたよ。40代以降の方々はお給料も良いようで御自宅を購入されたりでもその下には回ってこない…
だから人が居着かない…給料が良いわけでも上場企業でもないから学生を募集しても集まらない。残ってる人はサボったり会社に内緒でアルバイトしたり…私は父の仕事仲間の方のコネでしたので更に悲惨だったかも⁇会社自体が末期症状で私に仕事を振る方も死相みたいなクマを浮かべてパンクしかかってました。(何故か他の部の仕事もされていたので…でもその部署は部長は部の人間をことごとく追い出す様な変人でしたが、追い出した後人が減ってもアルバイトしてる方がいたので仕事自体は楽なんでは⁇)一緒に仕事してる先輩は毎日遅刻してくるはバイトするは土足で入るトイレの雑巾をお弁当箱を洗う流しで洗うわ、有給消化済なのに彼氏と旅行に行くわ…で必然的に私に仕事が…喫煙者が多いのでパチンコ屋みたいで風邪がうつりやすい…うつされて帰って良いと言われたので翌日熱が出たんで電話してお休みしたんですが、有給の届を書いて謝る様に促されたんですが怒鳴りつけられました。
嫌だったのでちょっと強引に退職したんですが5年ばかり追い回されましたね。私の父にも会社の部長として来ないかと誘った様ですが⁇父のいた会社と取引があってミスがあった様で私がいた会社が取引を打ち切ったみたいなんですが、何か父がいた会社に恨みでもあるのか⁇私の家に恨みがあるのか⁇私に恨みがあるのか⁇社長の息子のお守りまで私にさせようとしてたみたいですが…御子息仕事は出来るんですが「はい分かりましたとイイエ以外言わないでくれる」なんて言う人なんですよ…そんな人のお守りなんてしたくない。
どうなっているかと思えば予想どうり銀行が追加融資に応じなくなって…やっぱり駄目になる会社に理由がありますよ。

Posted by: ゆき | 15. 06. 08 at 오후 12:32

---ゆきさん
お返事遅くなってすいません。
実はうちの仕事場で病欠の人が出たのです。
同僚の専門分野は謙介には担えませんが
それ以外の日常的な仕事の部分が全部
こちらに来て、てんてこ舞いの毎日です。
大王製○は、というべきなのか、日本の
会社に同族企業は本当に多いです。
それでまだ会社が自浄作用があったり
すればいいのですが、トップダウンの
言葉のもと、社長(とか最近では
CEOとか言うんですかね)が
とんでもない方向というのか
趣味に走って行ったりしたら、、
もう止めようがありません。
それでもって「わしの会社じゃから
わしが何とかするのじゃ」とか言って
何ともならない方向にずるずると、、。
ゆきさん、とんでもない会社から
何とか逃げることができて本当に
良かったですね。
ご体験を読ませていただいて、
本当にそう思いました。

Posted by: 謙介 | 15. 06. 09 at 오전 11:47

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