« 巡礼にご報謝出張(その4) | Main | そういえば2時間かかっていました »

15. 05. 28

巡礼にご報謝出張(その5)

Bungakushodokan7
文学書道館の1階から2階への
階段の緑が美しかったので1枚。


大学の時、博物館学の授業を取りました。
そんなことで、博物館の展示方法とか、
ディスプレイの仕方とか、そういう展示物より
展覧会の運営といった部分がすごく
気になるのです。

今回展示を見ていて思ったのが
この資料館の運営、なかなか大変だろうな、、
ということでした。

寂○さんの言葉をパネルにしているだけで
他館から資料を借りてきて展示、ということも
ないようでしたから、おそらく展覧会の準備の費用としては
パネル作成代と展覧会のチラシ、ポスターくらいかな、
と思いました。

なるべく低コストにして、それでも何かしらの
展示をして展覧会をしなくちゃなんない。

館外から何かしらの資料を借りてきたら
それに伴っていろいろな経費が発生します。
ですからなるべく自館の資料を使って、
コストを抑えたいということになるでしょう。


学芸員さんの苦労がしのばれる展覧会だなぁ
と思いました。 

おそらく、県のほうからは予算を減らせの削れのという指示が
来ているんじゃないですかね。

ちょっと前に大阪で例のあの方が「文楽についての補助は打ち切り!」
で大きな話題になってきたことがありましたよね。

でもそれは大阪だけのことではないと思います。
さらに言えば、行政だけでなくて大学の研究でも
そうですね。

人文系の学部なんて、
軒並み「整理縮小」の対象です。

「人文系の学問は人の生き方を考えるうえで大切な研究分野です」
と言ったら、そういう文科系の学問を排斥するひとがいて
文系の学問なんて、金を食うばっかりで成果なんてろくに
出てやしないじゃないか。ふんバカバカしい。
経費対効果、を考えたらロスが多すぎ!
なんて言われたことがありました。


文科系の学問なんて、半年や1年で
実験しました結果が出ました、って
いうような学問ではありません。

30年とか50年にわたって
研究してきて、はじめて分かるようなことだって当たり前に
あります。

ところが今は2、3年で成果を出せ、そら出せやれ出せ、
って、でんでん虫じゃないあるまいし、、。


10年20年とかかる
永続性の必要な研究に対して
3年とか5年で成果を出せと言ったって、それは無茶な話です。

それでいて数か月前だったか、ある雑誌で
「日本の人文系の研究はどうしてダメになったのか」と
今さらなような特集が出ていました。

思わず「はぁ? 」と言いましたけど。

そんなもの、そのどこやらのイラチのおっさんみたいに
すぐにでも成果を出せのとか費用対効果がなんぼや、とか
言い募るからやないか、と思いました。

どうしたって文系の行事とか研究なんていうものは
費用対効果といえば、赤字になってしまうでしょうし
進歩だって非常にゆっくりです。

たとえばですよ。
あなたはご自身の家族のことをどんなふうに思っていますか?

長年一緒に暮らしてきて父親はこういう人間だろう
と思っていたとします。 
ですが、たまにそういう自分の想像していたのと
全然違う反応をすることはないですか?

人一人を分かるとか理解するということでも
そんなふうに難しいのです。

文系の学問って、ものすごく大雑把に言ってしまえば
人間探求の学問ですよね。

自分の親一人でさえどんな人間か見るのだって
簡単になんか行きゃしないのです。

形があるものではありませんけれども
着実な実用的な効果があるわけもありません。
でも人が人として生きていくために人文系の
教育とか学問って大切な分野だと思うんですけどね。

すぐに成果を出せ出せと言われるばかりで
本当に文系受難の世の中です。


そんな経費削減の中で何とか展覧会を企画しているところ
がんばっているなぁ、と、この文学書道館のスタッフの方々の
努力に敬服しました。

文学書道館を出た後、打ち合わせに行きました。

ひとつずつ説明をして、納得していただいて
何とか夏のフォーラムで協力していただけることになりました。


打ち合わせは1時半から4時まででした。
終わって、建物を出たときにふう、と大きなため息が出ました。
何とかうまく行って本当に良かったです。
(といってこれからがもっと大変なのですが。)


終わって途中お菓子屋さんに寄って職場のお土産を買って
今度は高速を西へ。
4時半に高速に乗って、仕事場の街に到着したのが6時半でした。

ということで帰ってきたのでした。


(今日聴いた音楽 again ギター演奏 押尾コータロー
 この曲聞くと、不思議にのんびりとできるんです。
 NHKBKラジオの土曜午後の番組のテーマ音楽に
 なっているからかもしれません)

|

« 巡礼にご報謝出張(その4) | Main | そういえば2時間かかっていました »

おでかけ」カテゴリの記事

Comments

住太夫さんがあんな事になったのはこの間落選した人が原因でしょう…行政というのは文化的な事より無駄な公共投資(建設関係の票?)が大事なのか、工事の優先も役所の前道路だったり…
7月歌舞伎座海老蔵丈が大活躍のようですが玉三郎丈もいるしチケットは…でパスします、暑いし最近歌舞伎に熱が上がらないのです。竹三郎丈も体調を崩しているようでとても心配です。海老蔵丈考えがあるんでしょうが九團次って…
7月猿之助丈何故昼過酷な早替え演目なのか⁇秋にはワンピもあるのに松竹何を考えてるんでしょうか。
5月愛之助丈の鯉つかみですが頑張っているとは思うんですが早替えで身体に悪そうでした、早替えは嫌いじゃないんですが役者さんが心配になってしまって。中車丈頑張ってはいるんですがやはり母曰く「声の出し方からしてなってないわ10年位は修行しないと」でも義太夫とは一生あっても足りない難度の高い語りの物語とか。萬斎さんがTVに出演されたりするとやはり声の通りが違うんですよね、その辺りが小さい頃からのお稽古にあるんでしょうか。猿之助丈猿翁etcと松竹に挟まれいいように便利使いされているようで凄く気の毒です。
菊之助さんは播磨屋さんもあって今歌舞伎座で全面的にバックアップされてるようですね。やはり某書籍で芸も大事だが家柄、政治力も必要なんてありましたが…

Posted by: ゆき | 15. 05. 29 at 오후 5:09

---ゆきさん
こんど政界引退する、っていうあの人ですが、大阪府立大○の文学部も廃止する、
と言っています。文学研究なんて
何の効果があるねん? ということらしい
です。謙介の恩師がその文学部にいるので
府の文化政策、詳細に聞こえてくるのですが
費用対効果的に効率の悪いものは
すべてカットだそうです。 文楽についての
考え方もそのことと通底しているように
思います。おっしゃるように文楽に対する
あのごたごたのために住太夫さんが
ああなったのだと思います。
中車丈、そうですか。いくら家の子とはいえ
芸の蓄積がありませんもんね。 
子どもの時からたたき上げてきたものを
大人になってからでは、、ねぇ。
猿之助丈は本当にあちこちに出まくりの
感じがします。芸が荒れないといいのですが
それと比較的若いとはいえ、、
これからの人ですから、無茶は心配です。
松竹はやはり澤瀉屋は色物、くらいに思って
こき使っているのでしょうか。
どうもそんな気がしてなりません。

Posted by: 謙介 | 15. 05. 29 at 오후 11:05

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91870/61642796

Listed below are links to weblogs that reference 巡礼にご報謝出張(その5):

« 巡礼にご報謝出張(その4) | Main | そういえば2時間かかっていました »