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15. 02. 09

謎がとけました

Img_8753
目下↑こんな本を読んでいます。

なぜかと申しますと、この本の解説を謙介の友達が書いておりまして。
Img_8755

どうして彼がこの作品の解説を書いているか、と言えば
この作品の中に彼が出てくるから、なのでございます。

この小説の主人公の有馬次郎、元は裏稼業で
さんざんいろいろなことをしてきた人ですが
今はそしらぬ顔をして、京都は西京区の嵐山、
渡月橋を渡って岩田山の猿の群れの中を突っ切ったところを
のぼったところにある千光〇の寺男をしております。

で、寺男ですから当然、住職さんがいるわけで。
この話は推理小説ですが、作品の中にその住職さんが出てきて
要所要所で登場人物が謎解きやら推理をするときの
サジェスチョンを与える役割、というのを果たしています。
おそらくは表紙のイラストが、住職さん、ということなのでしょう。

この千光寺〇のリアル住職が謙介の友人なのでございます。

ただし、作品の中に出てくる住職さんは
老僧のイメージですが、
実際の彼は謙介とあまり歳の違わない人なので
小説のようなことはありません。
あくまでもその辺はフィクションですね。

でもねー、物語の展開に関係なく個人的に大笑いしたところが
ありましてですね。

 212ページにこんなくだりがありまして。

  禅寺の食事は簡素で素朴なものと相場が決まっているが
  昨今では観光客相手に「精進料理」と称して高級料亭ばりの
  フルコースを提供する不埒な寺も、あるやに聞く。 しかし
  当山の料理についてその懸念はない。全くない。
  悲しいほど素朴で質素。 ちょっとだけ愚痴をこぼさせて
  いただくなら、素朴を通り越して粗末といって良いほどだ。

謙介、彼が出家する前から知っておりますが、
そのころから本当に食事は粗食でした。

彼の住んでいた近くにパン屋がありまして。

そこは店内で大きくながい焼き立てそのままの形状できた
食パンを1斤単位に切って袋に入れてパンを売ってた
訳です。

そうするとパンの端っことかサンドイッチ用にすると、
パンの耳を切り落としますから、その部分が大量に
出るわけです。 その耳や端の部分をもらってきて
それを主食にしていました。

で、そういう耳を調達するパン屋も何軒かあって
その耳をただでくれるところと、一袋分30円で
くれるところがある、と教えてくれました。


後、今日はお贅沢、とか言って牛乳を飲んだりして。
おかずは豆腐とかでした。

そういう彼の食生活を知っていますから、
この小説の文章を読んだときは、
この部分は実際そのままやな、と思ってちょっと
おかしかったのです。

この作品には同じ登場人物で6編の作品が収録されています。
いずれも展開はゆっくり進むと思えば
急展開するところがあって、その流れが
多彩で、面白く読めました。

ただ、ちょっと個人的にここは残念だなぁ、、
と思ったところがあります。

主人公の有馬次郎(やたらアルマジロ、って
言われていますが。)がかつて裏稼業をしていたのですが
その時に培った勘や気配を読む力について書かれている部分が
あるんですが、その表現があまりに平板で
あまりこちらに響いてこないんですよね。

たとえばこんなところ。

 大悲閣へと急ぐ僕は、その半ばで足を止めた。 
 星明りに黒々と立ちはだかる木々の向こうに、
 人の気配があった。それも相当な悪意を秘めて。
 意識のモードを切り替えた。

ってあります。「意識のモードを切り替えた」としかないのですが
この部分これだけなんですよ。意識のモードを切り替えることに
よって、今まで聞こえなかったものが聞こえてきたり、
読み取れなかったものが読み取れるようになったり、
そういう感覚の差が出てくるわけでしょ。
その部分について、どういうふうになったのか、
という部分の描写があまりないのです。
切り替えたのはなるほどわかりますが、
切り替わることによってどうなのか、が
よくわかんなかったのです。
そこんところがもうちょっとだったなぁ、と、
謙介は読んでいてそう思いました。

後は、北野白梅町とか帷子ノ辻とか謙介の生活圏の
地名がそこここに出てくるお話だったので
楽しく読めましたです。

推理小説って、やっぱり読者をだまして翻弄しつくした末に
あ、そういうことだったのか、と謎が解けていくときの爽快感が
やはり大事じゃないか、と思うのです。

この作品はそういうところ、十分に翻弄させてもらえました。
とても良かったです。

残念なことにこの作品の作者は、
5年ほど前に48歳で亡くなってしまいました。
もう新刊を読むことはできません。
それが本当に残念でなりません。

それからもうひとつ。
こないだ善通寺に行ったときに遭遇した
このお店でございます。
いきなり「ちんかも」って何なんだ、と
思ったのですが、、、
Machi6


ここのおかみさんが昔つとめていたお店が
「珍鴨」というお店だったそうで、、、
その名前をかな表記にして引き継いだ、
ということだそうです。

分かってみれば、あ、そうだったんだ、
というようなことですが、、。

こちらのほうも謎がとけたのでした。

(今日聴いた音楽 眠れぬ夜 歌西城秀樹
 1980年 80年と言っても1980年の暮の発売
 だったので、実質81年の楽曲のような気がします。 

 それからこれは作詞作曲が小田さんの曲ですが、
 これは本当に稀有な曲なんですよね。
 どうしてかというと、小田さんの居切手日本語の歌詞が変なところ
 で切れてなくて音節単位で切れていて、
 結果歌詞の意味がちゃんと通るところが
 稀有なのでございます。)

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