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14. 06. 18

どんぶりぶり現象

なか卯のサイトを見たら


「丼ぶりと京風うどんのなか卯」って書いてありました。

「丼」は一字で「どんぶり」って読むのに
どうしてわざわざ後ろにさらに「ぶり」って
送り仮名をくっつけているのでしょう?

これだと「どんぶりぶり」って読むことになっちゃいますが。

はて。 どうしてこういう表記を行っているのでしょうか。

単なる間違い、なのか。
それともなか卯に何かしらの意図があって
こういうふうに読ませているのかなぁ、、

とても疑問に思いました。


実は謙介が大学の時に研究していた言語学の研究方法というのが、
こうした間違った書き方(誤用例)を見て、

「どのような意識がここで働いたから、
この人はここでこういうふうに間違ったのだ。」と
分析して推論を立てる研究、というものをやっていたのです。


こういうふうに間違った書き方がなぜ起きるのか、
どうしてこの人はこういうふうに書き間違えたのか、

そういうことを分析していって
日本語を外国人に教えるときに
「日本語の習得に当たって、こういうところで外国の人は
間違いやすいから、その防止のためにはこういう
教え方をしないといけない。」という研究をやっていたのです。

(まぁねぇ、人様の間違いをちくちくと分析するのも
結構嫌らしい研究、だっていう後ろめたさ、っていうのは
ずーっと持っていますけどね。なんだか揚げ足取り
という気もしますし、、。)


ただこうした最近のこういう表記で特徴的なことは
やはりインターネットが介在しているための間違い、
の拡散の度合いがすごい、ということですね。

たとえば最近よく見る間違った書き方の例としては、
ちょっと前に書いた「体系」もそうです。
メタボ体系、なんて書いてあるサイト、本当によく
見ます。ゲイの人のサイトでも「がちむち体系」とか。


この場合の「たいけい」は身体の形なんだから
「体型」か「体形」と書かないといけないはずですよね。

「体系」というのは、「学問体系」とかいうふうに
組織とかシステムのことであって、体の太さとか
細さといった形のことではありません。

それを「メタボ体系」とか書いているのは間違いだ、と
ここでも何度か取り上げました。

後は「醤油」を「正油」とか書いたりしている間違いも
ありました。


それから最近よく目にする誤用例としては
「とくせいランチ」って言うときの「とくせい」を
「特性」って書いている間違いです。


「とくせいランチ」っていうのはあくまで「特別製」という意味なのだから
「特製」でないといけないはずですね。


特性、っていうのは、そのものだけが持つ性質
ということで別の意味の熟語です。

おそらくこういう誤用はワープロソフトが出て字の変換ができるように
なって、多くなった間違いだろうと想像します。加えて自分で字を
書かないからどんどん国語力が落ちていきます。
やはり自分の身体を使っていろいろな活動をしないと
人間の感度は劣化するようになっているのだと思います。

たとえば「特性」であれば頭の「とく」の部分が同じだから
「せい」のほうまで見ずに、ぱっと見て
ああ、これこれ、って判断してしまったのでしょう。

「体系」の「体」だけ見て、下の「けい」までよく確認せずに
上の「体」だけ見て、ああこれこれ、って適当に
判断してしまった、というのが原因の誤用だろうと
想像します。


で、こんなふうな間違いがネットの世界と関連しているのは
それまでは字の間違い、というのものがきわめて個人的なものだったのが
ネットの世界は、世界中の人たちとつながっていますから、
その間違った表記を不特定多数の人が
それも世界中から見てしまう、というようなことになってしまいました。

で、その間違った書き方でも、間違ってる、って思えばいいのですが
それをそのまま鵜呑みにして、
あ、こういう書き方なんだ、
と見た人がそう覚えてしまって、
その人がまた別のところでその間違った書き方を遣う、
ということになります。書き間違いの広域拡散がこうして
起こる、ということなのでしょう。

やはりこの「特性」とか「体系」というような誤用例を
これだけしょっちゅう見るということは
ネット上の拡散の力がすごいのだ、ということを
名実ともに実感します。


さて。

こういう間違いを防ぐには遣う前に言葉の意味を
ちょっと考えるということと、表記した字は
チェックする、ということがやはり必要なように思います。


特別に製作したのだから、特製でしょうし
身体の形なんだから体型か体形でしょうし、
上のほうの字だけ見て意味があってる、
って簡単に思ったりせずに、熟語全体を見て意味を
捕えてほしい、と思うんです。そうしたら、
少しは間違いも防げるように思うんですが、、。

どうしてなか卯が「どんぶりぶり」と書いたのか、と思いますに、
想像のその1としては、
「牛丼」「天丼」って言うときは「ぎゅうどん」、「てんどん」
としか言わないから、「丼」は「どん」としか読まない、と
会社の人が思っていなかった、ということが想像されます。


でもそういう丼物だって正式名称は天丼はてんぷらどんぶり
だったでしょうし、親子丼だっておやこどんぶりでした。

ですが、丼物は今風にいえばファストフードだった
わけですから、食べにくる人だって時間的なゆとりはあまり
なかったはずですし、丼ものが売られていた場所も
市場の構内食堂のようにみんな忙しい場所だったでしょうから
おやこどんぶり、なんて言わないで威勢よくしかも短縮形で
「おやこどん」とか「ぎゅうどん」って言ったのでしょうね。


それとも、丼ぶり、って、会社の方針とかで
わざとそういうふうに読ませているのでしょうか?

たとえば「NHKアーカイブス」と言う番組がありますよね。
本来は「アーカイブス」ではなくて「アーカイブズ」です。

NHKの方針として濁音が二度続くと聞いたときに、
汚く聞こえてしまい耳障りだ、というので
最後の「ズ」はわざと清音で「アーカイブス」としています。

後は「阪神タイガース」とか。
あれも正しくは「タイガーズ」でないと
いけませんが、「タイガース」ですよね。

そういうふうなのと同じパターンで
会社の戦略的な意図でもあるのでせうか?

だからなか卯の「こだわりの読み方」「読ませ方」
があって、そうしているのか、と思ってなか卯に
6月10日メールしてみたのです。

「どうして丼は一字でどんぶり、と読むのに
丼の後にわざわざ「ぶり」ってつけるのは
どうしてですか? 読みは「どんぶりぶり」になりますが、
そういうふうに読ませているのは、
御社で何か特別な意図でもあるのでしょうか? 」って。


なか卯からはいまだにその返事はありません。


うちは忙しいんだ! このクソ忙しいさなかに
そんな下らん質問になんぞにいちいち答えている暇はないんだ
っていうところなんでしょうかね。(笑)

あ、きっとクレーマーって思われたのかも。


ただ、個人のサイトであればともかくも
大きな会社のサイトで、文字の表記に間違いがあったら、
それはそれで会社の信用問題になるような気もします。

だからこそ「誤表記」があっただけでお詫びの文書を
アップする会社だって最近では多いではありませんか。
それだって一つの危機管理と企業がとらえているからでしょう。


うーん、だけどですよ。
でもまぁそういう危機管理とか以前の問題として
最終的にサイトを公開するときに
このサイトを作成したなか卯だかこのサイトを作ったデザイン会社の人が
サイトの字に間違った表記がないかどうか国語辞典をひいてチェックする、
というような確認作業をする人がいなかったんでしょうか、、。


校正作業をするスタッフがいなかったのでしょうか、ねぇ?

まぁ実際いなかったからこんなふうに
どんぶりぶりって書いてあるのでしょうけど、、。


今サイトでちょっと調べてみたら、
なか卯以外にも「丼ぶり」って書いてある屋号も店も結構もあって
謙介、相当にびっくりしています。
ここまでどんぶりぶりがはびこっているとは、と驚きました。

それくらい本当にたくさんの
誤用例を発見しました。

たぶんこれを書いた人は
「丼」一字で「どんぶり」と読むのだ、
ということをわかってないのかもしれません。


こうなると、漢字の読み方を知らない、ということで
やはり国語力・語彙力の問題になってくるような気もします。


このどんぶりぶり現象もまたネット型の誤用例の一つなのだろうな、
という印象を持ったのでした。


(今日聴いた音楽 映画 『追憶』より サウンドトラック盤で
 The Way We Ware 歌はもちろん Barbra Streisand
 でも、このところまた急に忙しくなって、おまけに薬は
 きついしで、ヘロヘロで毎日仕事をしていますです。こんなふうに
 ゆっくりとしみじみとした曲を聴いて、、なんてしてる時間があんまり
 ないんですが、、。 7月になったらちょっとゆとりが
 できて欲しいです。)


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