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14. 02. 01

手書き・フォント・文字

謙介さん、この字を見たときにムカッとしました。

Tegaki

書道を習ってきた人間の良心として
はっきり言わせてくださいね。
この字はあまりにひどすぎます。


下手でも味のある字だったらいいのですが、
心もこもっていないし、
いいかげんな書き方しかしていないし、、
本当に見ていて辛いです。

何がひどいって、
筆記具が筆なのに、ペンとか鉛筆の使い方で
筆を使って字を書ける、書こうとしか思っていない。

それがはっきりあらわれているのが、斜めの線です。
「か」の2画目とか「や」の3画目とか
これはもう筆づかいではなくて、ペンの
線の引き方です。たぶんこの時、筆は斜めに
寝ていたはずです。

その斜めの寝方も
筆の軸が書いている人間の方に倒れていた寝方です。
それで、書くときに、紙の上を「ずずずずずず」と
筆は音をたてて動いていた、と思います。

これは筆と紙の間に大きな摩擦があった、
ということです。 無理をして線を引っ張った、のです。
それが証拠に線がかすれているし、
筆が途中で割れているでしょ。
「や」の「つ」の部分とか、ななめの線の
途中で筆がかすれているのは、紙と筆に余計な力が
加わった結果、大きな摩擦が生じて筆がかすれたのです。

「ぐ」の最後、
書いた人は、「お習字で最後のところは押さえたらいいんだ。」と
過去に聞いたことがあったのでしょう。

それで、びしゃっと上から筆を押したから
(これは押さえたのではなくて、ただ単に押しただけです。
ですから)画の最後がぐちゃぐちゃになってしまいました。
本当は、画の最後の部分は押さえるのではないのです。
筆を元の方向に軽く突き上げるのです。

それで、そのぐちゃぐちゃの筆のままで「や」の字に入ったから、
「や」のはじめも筆の先が割れています。

こんな筆使いを俺の習った先生なんかは
「パンツ履いてへん」とか「おちん○丸出し」の筆遣い、
とおっしゃっていました。
「せめてパンツくらいはかさんとあかんがな。」とか。

筆を使っての字の書き方がわかんない、っていうのなら、
筆なんて使わずに最初からほかの筆記具で書けばいいし、
作品が日本の古典だから、どうしても筆字にこだわりたい
というのであれば、そういう専門の人に
頼めばいいじゃなないか、って思います。


こんな「うん○みたいな字」をタイトルを使ったのでは
精魂込めて作っただろう映画の作品そのものが
かわいそうだ、と思います。
作品に泥を塗る、というのはこういうことでしょう。
それくらいひどい字です。


これほどまでに印刷技術が発達して
フォントにしても
いろいろなバリエーションのものができたのに、
手書きのものが一向に無くなる気配のないのは
どうしてなんでしょうか。

手書きはいいんですが、手書きなら手書きで
それなりの字であればいいのですが、

最近は、どうしてこんなひどい字を見出しにするんだ? 
見ている人間をなめているのか、と思うような
ひどい字しかお目にかからないのです。

これは逆に言えば、どういうところで、こういう字を使えばいいのか
という目利きの人が、広告媒体として使う側にも
それを見る側にも少なくなってしまった、ということかもしれません。

素人さんの書いた文字でも味わいのある字を
使うのならいいですが、まるで味わいとか人間味も
ないような単に下手なだけ、という字をどうして
使うかなぁ、と、見ていて悲しくなります。

それでも、やはり手書きの字は目立ちますから
新聞広告とか雑誌広告で使われたりするのでしょうが、、。


そんなものを見せられるのであれば
印刷のフォントのほうがよほどおもしろいです。

謙介、仕事場のお役目のひとつに
毎年仕事場で出している
論文集の編集担当という仕事があります。
その関係上、印刷屋さんといろいろなフォントの
ことで打ち合わせをする、という機会があります。

謙介、いろいろな印刷用のフォント、眺めるのが好きです。
仕事でもこんなふうにフォントの見本帳を見ては
あれこれと印刷会社の人と打ち合わせをしています。
Mihoncho


前に自分の転居通知のはがきを、
思いっきり字体や色に凝りまくって
印刷屋さんに頼んだら、、
結果的にすんごい費用になって
「やっちゃった、、」って
あわててしまったことがありましたが、、。

でも、すべて自分の思うとおりにできましたし、、
予想以上に美しいものができて、
楽しい経験でした。

旅行に行くと、駅に行く機会が増えます。
駅に行くと、当たり前ですが、プラットフォームには
駅の表示がありますよね。

やっぱり「文字」がすごく気になるんですよ。


昔の駅名はひらがな書きが原則で
後、漢字とかローマ字を添えるのがふつうでした。
こんなふうに。(ちょっと古すぎかな。)
Kyauto

(でもまぁちょっと前はこんな感じでしたよね。)
Osaka


でも、ひらがな書きだと短い地名だったらぱっと見て読めるのですが
(あ、でも、「つ」は遠くから見たら「?(クエスチョンマーク)」
にしか見えませんでした。(笑))

Tsu


長い地名だと一気に読めないわけです。

どこで区切っていいのか、判断に困ることが起きます。
Kosumo
ぱっと見て「コスモス」で切ればいいのか、「コスモ」で切ればいいのか
ちょっと迷ったりします。よく考えたらコスモス クエアというわけはないでしょうから
コスモ スクエア なんでしょうけど。

近畿地方でいえば
阪急は昔からひらがなにこだわっています。(後で出します。)
南海もひらがな。ゴシック4550というフォント。
Nankai


今は同じグループですが、阪急と昔はことごとく喧嘩をしていた阪神は
ですから阪急に対抗して漢字です。
Oogi
これはロゴGというフォント。


京阪も漢字だったですね。フォントは新ゴ
Okeihan

近鉄も漢字です。(後から出します)

ひらがな書きの駅名表示、首都圏だと
東武とか東急がそうだったように思います。
東武も「新ゴ」
Asakusa

東急も「新ゴ」。
Kuhonbutu

新ゴのフォントを使っているところ結構多いですね。

ひらがなだとぱっと見て地名を読み取りにくいので
最近は駅名表示も漢字主体の鉄道会社も増えています。

だから京都駅の場合も今では
漢字表記がまずあって、それからひらがな・ローマ字が
添えられている、こういう表示法に変わりましたね。
Kyoto_now

で、謙介さん、つい文字をあれこれと見るのが好きなので
これは何かなぁ、とか考えながら見るのです。

一番特徴的なのは大阪市交通局の古い分
今はこの字体の表示、見ることが少なくなって
しまいました。 それでもあちこち見ると
結構残っています。 (やはり乗降客の少なそうな
駅とか、少なそうな通路に残っています。)
この字、って、各画の両端に小さな突起が
必ずついているのです。


Minamimorimachi

それから「あ、これは」と一目で分かるのは阪急のものでしょうか。
非常に特徴的で阪急と言えば、この駅標ですよね。
Ibarakishi
これは写研の「ナール」というフォント。


それから近鉄の標示は今取り換えの過渡期なんでしょうかね。
同じ駅の中で違うフォントの表示が混在しています。
これは同じ近鉄の新大宮の駅標ですが、

Shinomiya1
これはモリサワの新ゴ 

Shinomiya2
で、こっちが写研の石井ゴシック
最近は石井ゴシックの表示が減っていって、モリサワの新ゴのほうの
標示が増えているように思います。

というのが、やはり新ゴのほうが各画の線がやや細めなので
画数の多い字でも遠くから読み取りやすい、という理由だろうな、
と想像します。


駅の表示板はやはり、パッと見て、すぐに分かる、という
実用的な側面があるので、わかりやすい書体、というのが
やはり求められるでしょうね。
そこに鉄道各社が結構いろいろと考えていて
それを逆に、どうしてこの表記にしたのかしらん、と
想像してみるのがおもしろかったりします。

これも字の観察なんですよ。

謙介は字に興味があるので、ついつい
じーっと眺めて、これはあれか、
とか観察しているのです。

まぁこんなことやってる物好きな人間って
あんまり多くないとは思いますが。(笑)


(今日聴いた音楽 ポートピア81 歌 ゴダイゴ
 ポートピアって、歌の部分だけ聴いたら、割と
 ゆっくりとした曲のように聞こえるんですが
 前奏はすごくリズミカルで結構テンポもあって
 複雑な曲だったんだ、と改めて聴きなおして
 びっくりしました。)


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Comments

パソコンetcが普及して毛筆なんて事はまずない為イサとなるとその文字はまるで最後の署名のようになしまうとか読んだ事があります。
南座顔見世\がグッと上がりますよね。今年行かれた方の感想何かをPCによると役者さんが多すぎて内容が盛沢山でかえって尻切れトンボ。
>身体だってみなさん無理を重ね舞台を相勤めている。近い将来に棒が折れる時期が、とっくに折れはじめています。勘三郎丈、團十郎丈、本当に酷使されて興業をあの会社がやっている限りもうどうしようもない。
日本企業でなくてもOKですよこの際、松竹より良心的で歌舞伎・役者・観客・裏方etcの事考えてくれるんならそんな会社を熱望しています。でも他の赤字を歌舞伎の黒字で穴埋めする松竹が簡単に手放すとは到底思えません。一層国立劇場ともう1・2位に東京常設歌舞伎の劇場にして地方で少し増やすとか其位考えてくれる会社本気で私は求めていますが・・・

Posted by: ゆき | 14. 02. 02 at 오전 11:30

今年は「俳優祭」開催、但チケット\↑↑。後援会でも取扱いは多くない。当日券目当てに早朝3:00位から並ぶ方もいる様で・・・役者さんに会えるのを楽しみにしてる方も多いのですから、通常の公演を減らし開催日を少し増やす+値段↓↓すれば松竹の身入りも多くなる気がしますが?
こけら落としも後援会断られた方いるようで、後援会を通すと役者に戻りがあるから松竹が\を多く入手する為意図的に?本当\\。真面な誠実な会社の方いましたら是非とお願いしたい。

Posted by: ゆき | 14. 02. 02 at 오전 11:44

フォントの種類は多すぎてよく分かりません。
細かいですね。
もう15年ぐらい前ですが、Macintoshに入っていたリュウミンLiteというフォントが良かったです。
同梱されていたOSAKAはあまり好きではなかったです。

職場ではトナー費用削減のために明朝体推奨で、お客様向けには見やすさ重視でゴシック系(特に丸ゴシック)と使い分けています。
細かな決まりはありません。

駅名の表記は難しいですね。
知っている地名なら漢字でもOKですが、沖縄や北海道でそれをしてしまうと読めない地名が増えそうです(苦笑)。
為又や謝刈、仲順、保栄茂などの地名は難しい部類になります。
ちなみに、為又=びーまた、謝刈=じゃーがる、仲順=ちゅんじゅん、保栄茂=びん、です♪

漢字か仮名かという選択よりも、漢字だけでなく仮名でも表記できる日本語の便利さに感謝したいです。

Posted by: タウリ | 14. 02. 02 at 오후 6:37

---ゆきさん
本当にそうですね。最近市民会館とか
美術館を民間会社に委託業務運営する
のがありますが、あんな会社が独占に
胡坐をかいて、ろくなことをしないので
あれば歌舞伎関係の人でいっそ
財団でも作って、その財団の委託業務と
言う形で、もっと理解のある会社に
興業をさせたほうがもっともらしいかも
とか思います。
まぁそんなこと、あの会社が意地でも
阻止して、絶対にさせないのは
分かっていますが、いっそそれくらいに
していただいたほうが、ゆきさんも
おっしゃってくださったように
観客側からはまだましかもしれません。
こんぴら歌舞伎、毎年金丸座の脇に
その年の座頭の家のご贔屓さま窓口が
できます。今年は高麗屋さんの窓口なる
はずですが、、そうですね。そういう
高麗屋さんのファンクラブからの
チケットの取り寄せも、キャパシティが
小さい劇場ではなかなか大変なようです。
こんぴら歌舞伎は建物の管轄が
文化庁で、通年の歌舞伎公演は
ダメなんだそうですが、南座とか
歌舞伎座は松竹のホームなんですから
興業日程を延長すればいいじゃないか、
って思います。観客のニーズも全然考えずに
ちぐはぐなことばかりする会社ですよね。
一体誰のための歌舞伎なんだか、、。

Posted by: 謙介 | 14. 02. 02 at 오후 8:08

---タウリさん
うちの仕事場も業務用での書類は
ほとんど明朝ですね。ブロック体は
フォントを変更して、と必ず
言われます。(文書係りの謙介が
そう言っている部分もありますが。笑)
沖縄の地名、北海道の地名は、
後から漢字を感じで(別にシャレでは
ありませんが)あてはめたので、漢字の
意味ではなくて音だけを当て字にしたので
ちょっとなぁ、、、というところが
大きいと思います。 難読地名には
泣かされますね。
で、しかもそんな表記をパッと読ませないと
いけないので、駅名のフォントはどこも
結構工夫しているように思います。

Posted by: 謙介 | 14. 02. 02 at 오후 8:16

謙介さんこんにちは。
かぐや姫の物語「日本人なら必ず涙を流す」という言葉に誘われてつい観てしまいました。
お話は最初から決まっているのですが、私はタイタニックみたいな話に感動できないのでそんなによくなかったです。
「かごや姫少しは恩返しすれば」などと思ってみてしまいました。
心が荒んでいるのかも。
タイトルの文字までは気が付きませんでした。
職業柄気になる事ってたくさんあるんですね。
難読漢字@横須賀では不入斗があります。イリヤマズと読みます。
昔水田を作っていて収穫の時に米俵に入りきれないほどお米が取れたので不入斗という地名になったそうです。

Posted by: ラジオガール | 14. 02. 04 at 오후 4:47

---ラジオガールさん
大体がかぐや姫なんて
罪人でしたから(笑)ね。
刑期明けで月に帰る、ということですしね。あれだけいろいろな貴人の人たちが
言っているのに、ちょっとあの態度はね、、。大学の時に国語科教育法、という
授業をとったのですが、その時の前期の
題材がこの竹取物語、でした。
発表が終わってからのフリートークの時間に
やはりラジオガールさんと同じような
話が出ました。「あのかぐや姫の態度は
一体なんだ。高飛車で(あのころはタカビー
なんて言葉さえまだありませんでしたから)
増上慢にもほどがある、というコメントも
出ました。 まったくねぇ、、。
ひょっとしたらそういうモデルになるような
お姫様が宮中かどこかにいらっしゃったのかもしれません。 
横須賀の地名、ご教示ありがとうございました。なるほど、これはやはり地元の人に
聞かなければ絶対に読めない地名ですね。

Posted by: 謙介 | 14. 02. 04 at 오후 10:40

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