京の秋の旅(3)・静かな庭編
朝起きて外を見ましたら、霧がかかっていました。
秋の終わりというのか、冬の走りというのか、
この時期は京都盆地をすっぽりと霧のふたがかかってしまって
その日の天気は10時くらいになるまでわかんないんですよ。
それと、もうそろそろ北の大原とか八瀬方面に行くと
地形の関係で雨雲が波状にやってきて
お天気が30分刻みで変わっていきます。
さっきまで晴れていたのに急に曇って
雨がさーっと降って、また晴れる、
16日は天気予報で晴れ、ということだったのですが、、。
朝食をいただいて、8時半に本願寺を出ました。
まず堀川通りを北に行って、四条まで出て、四条河原町の
高島屋の角を左折しました。そのまま河原町今出川というのか
出町まで行って、ちょっと東に行き、川端通りをそのまま北上して
花園橋まで。 花園橋の交差点を右折して八瀬方面に行く途中で
ストップです。
ここに蓮華寺というお寺がありましてやってきた、という、
ということなのでした。
八瀬街道からちょっと奥に行くとひっそりとしたたたずまいの
蓮華寺の門があります。
門をくぐって本堂に行くまでの道がこんなふうです。
本堂に行く途中にはこんなふうに紅葉のトンネルに
なっているところがありましたよ。
本堂の玄関で靴を脱いで書院から眺めた庭です。
真ん中の石の橋がおもしろいのです。
3:7のところに上の橋になっている石を支える縦の石があるのが
見えると思うのですが、よく見ていただくと、その橋の石と
支えるはずの石は接していません。 隙間があるんです。
こんなところ、ちょっとひねってあるのですが、、。
蓮華寺は、いつ来ても静かで落ち着けるお寺です。
謙介、京都でお勧めのお寺はありますか?
と言ったら、いつもここをお勧めしています。
蓮華寺を後に、両親がお茶を買いたい、というので
寺町に戻りました。
5月の時と同じように一保○の本店へ。
お茶を買って、今度は寺町を北上して今出川まで。
河原町今出川を今度は北上します。
北大路を越えて、北山通りまで来たら左折。
ろいやるほす○の角を右折します。
北山通りも今でこそ北山通りなんていうおされな名前に
なりましたが、以前は「十二間道路」という名前の通りでした。
田んぼや畑の真ん中にぬぼーっと道路だけ走っていて、、
近くに立命○大学の馬術部の馬場があったりして
それはそれはのんびりとしていた場所だったのですが、、。
1975年頃から、1軒、2軒とおしゃれな店ができはじめて、、
今やとってもおされな通りに変貌してしまいました。
で、ろいほの前を右折しようとして、信号を見たら、右折の
矢印に点灯したので右に曲がろうとしたら
ろくに信号も確認しないで対向車線をいきなり直進してくる
あ○がおりまして、、。
で、信号無視して突っ込んできているうえに
こちらに向かって罵声を浴びせかけてくる始末で、、
まぁ事故にならなかっただけまし、ということですかね。
で、ろいほ角を右折して、ずーっと北に北に北に
道が細くなろうが、突然の急坂が現れようが、
気にせず北に北に北にいきます。
すると道の左にゆうこちゃんの寺の標識が見えるのです。
本当は○通寺というのですが、
学校の時同級生だったゆうこちゃんが嫁いだお寺なので
うちの家ではゆうこちゃんのとこ、ということになっています。
これがゆうこちゃんのお寺の入り口です。
いりぐちにはゆうこちゃんのだんさんがえらそうに座っていました。
あんまり受付で世間話をするのもいかがなものかとは思いましたが
ほかにお客さんがこないのをいいことに、ゆうこちゃんはくるわ
だんさんと話こむわでプチ同窓会状態。(笑)
以前はこの寺、カメラの撮影にすごくうるさくて、
入り口でカメラを預けろ、という張り紙さえあったのでしたが
みんなで、「きれいなお庭なんやし、もっとみんなに知らせなあかん。
ちょっとくらいええやん。」と言ったので、今は
書院からお庭を撮るのだけはオッケー、ということに
なったのです。
ゆうこちゃんのだんさんも若いころはなかなか過激だった
のですが、今日久しぶりにお会いすると、しぶい外見の
かっこいいおじさんになっていました。
何せこのだんさんの武勇伝はいくらでもあって、
マナーの悪い観光客がいたら、脇息を投げつけて
「お前なんかに見せる庭はないのじゃ。
さっさといにさらせ」とか言ってバトルしたことも多々。
で、↓ここがゆうこちゃんのお寺の庭です。
ちょっと光線の具合で写っていないのですが
実は奥に比叡山が借景としてあるのです。
そうして、手前に竹林が見えると思います。
これが風が吹きますと、竹林が揺れて、それが
まるで岸に打ち寄せる波のように見えるのです。
比叡山の遠景、竹林の中景、そうして庭の石の近景
そうした遠近感のある庭の景色の構成が
本当に雄大ですばらしいのです。
↓夏はこんな感じです。この写真だと
比叡山がはっきりと見えますよね。
ゆうこちゃんはめんどくさいのが嫌いなタイプでした。
上田秋成の作品講読の授業が一緒だったのです。
雨月物語の一部分を読んで、文章表現とか
気になるところを発表する、という授業があったのです。
それで、発表者が調べてきたことの
発表があって、今度はほかの人から
この部分はどう考えるのか、どう解釈すればいいのか
質問が来るんだったのですが、そういう質問が彼女のところに
来ると、「わたしらあほやし、そんなややこしいことわからへん」
というような顔をして、「○○さんは、どう考えはりますか? 」
としれっとした顔をして逆質問するのです。
で、たいていそういうときに質問してくる人なんて
学科でもお勉強命、みたいな人だったのです。
だから、ゆうこちゃんが「どう思わはりますか? 」と聞いたら
いきりたって「私はこう思います。」と答えるわけです。
そうしたら、ゆうこちゃん「せやけど、江戸時代のお人に
作品の勘所、みたいなのはあるにせよ、テーマやら主張や
いうような西洋的な考え方の意識なんて
あらへんかったんとちゃいますやろか。」
と言って澄ました顔をしています。
あとから「あの受け答えなかなか良かった。」
って言ったら、「いつもあの人、えらいむつかしいことばっかし
お言いやして、かなんの(かなわない=閉口する)よ、もう。」
という返事でした。「めんどくさいお人、うち、かなんの。」が口癖だったん
ですけどね。
でも、今やお寺のだいこくさんとして「めんどくさい」ことを
口八丁手八丁で何でもひきうけてはどんどん処理していく
おばさんになったようです。
めんどくさいのが嫌いだから、最初から
どこをどうすれば一番要領よくさっとできるか考えて
勘所をおさえて一気に済ませるようにしているのでしょう。
それから下鴨神社に行きました。
まぁ11月、ということで七五三でご参詣の親子が
多かったのと、日が良かったんでしょうね。
さすがに人が多くて、にぎやかでした。
それから大徳寺の近くの親類の家に行きまして、
おみやげを渡したり、ちょっと話をしたり、、。
そのあと、北大路堀川の交差点近くの「ふじわ○」にお昼の食事に
行きました。(伏字にしたって、のれんに書かれていますが)
ここはもともと下鴨茶○の総料理長だった方が独立して
お店を持たれたところなんですが、本当にこの方、腰は低いし、
お料理は丁寧ですし、、すみずみまで気持ちがよく行き届いていて。
北大路沿いのお店で交通の便利もいいです。
ごはんをいただいて、今度はそのまま堀川通を南に下がります。
どんどんどんどん。堀川通はそのまま油小路通りになって
さらに行くと、阪神高速の下鳥羽ICがあります。
阪神高速から京滋バイパスに入って、宇治西ICで降りまして
城陽市のオフクロの友達のところに行きました。
城陽市、って喫茶店とかカフェがないので
(本当に何もないんです。)
オヤジと俺は車の中で待っていて、
オフクロは家の中で話すことに。
小一時間ほどいろいろなことを話したようです。
それから京都市内に戻りまして、、
錦市場に行きました。
錦のおうどんで有名だった冨美家が
最近バウムクーヘンのお店もはじめた、
というので寄ってみました。
マダム○んこのバウムより普通においしかったです。
お茶した後、錦市場に寄ってにしんの甘露煮とか、お湯葉とかを買って
旅館に帰りました。
今日はあちこち行きまくったので、さすがに疲れて
旅館の食堂で晩御飯をいただきました。
(今日聴いた音楽 春告鳥 歌さだまさし
ちょっと季節が違うぞ、という歌なのですが。
この曲の1番は京都市北区衣笠の等持院が
歌われています。ちょうどこのお寺の近くに
先輩の家があって、その隣が敬愛する高橋たか子
さんのご実家でした。等持院というと、その先輩の
家にいろいろと話をしに行ったときのことを思い出します。
この等持院の庭に大きな侘助の木があります。
その木がこの曲の中で歌われているのです。
京都の庭の歌、ということで、今日はこの歌を聴きました。)
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Comments
マダ○のはくどそうですね、食べた事ないけど。
新春浅草歌舞伎のチケット戻りを確保しました。発売日初日2.3等売切れでしたが、やっぱり戻りました。しかし去年から3等は¥2000が¥2500に値上…本当に阿漕だ。私はついイヤホンガイドを借りてしまうんです、いつ頃卒業出来るのか…
Posted by: ゆき | 13. 11. 29 at 오전 8:56
---ゆきさん
マダムしん○のは、この普通に甘いバウムクーヘンに、さらに糖蜜を掛けて、表面をあぶったりしていますからその糖蜜が凝縮されて、、あれでデパートのおいしいもの展なんかに行くと目玉商品としてあったりするんです。人からいただいたのに、難癖つけたりするのもよくないのですが、1度食べてもういいや、と思いました。なんであんなのがあれほど人気があるのか、よく分かりませんでした。あれより、もっとおいしいものはいくらでもあるじゃないか、とも思いますが。
そうなんですよ。「新春」とかいうことになると、それにあわせてこっそりと値上げしている、ということをよくやります。で、来年の場合、消費税の税率が変わりますから、そのどさくさに紛れるように、ご観劇料金もさらに変更されるように思えて仕方がありません。 イヤホンガイド、はお金はかかりますが、でもいいと思います。やはり「先達はあらまほしきもの」で。そうしたガイドって、やはり見方とかそのほかの説明、ということでも知識が増えるし、見方の幅だって広がると思います。お金がかかる分、勉強と思って利用されたらいいと思います。
Posted by: 謙介 | 13. 11. 29 at 오후 12:13