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13. 10. 28

「誤表示」なんて何をいまさら

ホテルの食材の誤表示の問題ですが。


このブログをずーっと
お読みいただいている方々であれば
謙介がもう4年以上も前から、
いまどきのホテルの料理なんて
まともに厨房で作ったりなんかしていません。
今やホテルの料理なんて大半が冷食と出前じゃないか、
という話をしてきたのを
御存知でしょう。

というのか、
謙介がその話を書くと、もはやみなさん御存知すぎて、
「はいはい、あの話ね、また? もうこれで何回目? 」としか
お思いにならないのでは、とさえ思います。

しかし今回の事件、
まったく何を今頃になって、という気がします。

誤表示のことは「たまたまある一部のホテル」だけの発覚に
なってはいますが、どこだってやっているようなことでしょう。

京都市の北区に謙介が時々行く洋食屋さんが
あります。
その店は、1日2客しかお客をとりません。
昼と夜、それぞれ1客ずつです。


(謙介、そのお店は何年かに1度のお祝い事の時に
きばって行く店です。
普段の謙介なんてそんなとこ行くんやったら
王将で、炒飯と餃子とか、うどん屋で釜玉とコロッケ、
のほうがよっぽどいい、というような人間ですし。)


そのお店、そんなことで
経営が成り立つのか、といえば
「本業」があるからです。

そこの御主人、スープストックを作って京都市内の
主だったホテルに卸すのが本業です。

「どこに卸してますのん? 」と一度聞いたら
京都市内中の主だったホテルの
名前を挙げてくれました。
「と、いうことは逆に言えば、そういう
ホテルはシェフがスープストックなんて作ってへん、ということ
ですか? (笑)」という話になりました。
外部発注なんですからね。


いまどきホテルのスープでさえこんな調子です。
それは何もスープに限ったことではありません。

たとえばホテルの宴会のお寿司は
和食部門の板前さんが作るわけではありません。
ホテルの近所の寿司屋からの出前です。

ケーキだってパティシエが作るわけではありません。
市販の冷食の解凍です。

今回だって、供されたパンが自家製ではなくて
冷食だった、ということですが、ケーキにしろ、パンにしろ
そういう冷食を使っている、という延長線上の話ですもんね。
まぁそんなものだろう、くらいにしか謙介は思いませんでした。


謙介がホテルの食べ物に対して抱いた疑問の
そもそもの発端は
JR京都駅のホテルグランビ、、でした。
あのホテルで恩師の出版記念の会があって、
その食事会で、最後に食後のデザートとして
ケーキが出てきたわけです。

そのケーキをいただいたとき、口の中でしゃり、っと氷のとける
触感がしたことを謙介は忘れられません。

パティシエがその宴会のために作ったケーキであれば、
どうしてケーキの中のほうが凍っていたりするのでしょう。

そこそこのお値段のしたコースの最後のケーキでした。


栄養士の友達に聞いたら、冷凍もののケーキは
客に出す20分前に銅板の上に置いて
自然解凍するんだけど、たぶんそれは
ちょっと解凍時間が足りんかったから、
冷凍ものがばれてしもうたんやなぁ。
という話でした。

え? そんなことよくあるの?
って聞いたら、まぁ、ホテルの冷食利用の話を
してくれました。それがもう5年以上も前のことです。

誤表示なら、まだホテルの厨房で作っていて
その食材の産地が違っていたということですが
本当のところなんて
たまたま問屋からホテルが取り寄せた高級冷食の表示が
実際の産地と違ってた、というようなことじゃないですかね。

こないだはこないだで、栄養士の友達から
かたくてまずい肉の場合、肉に柔軟剤を使っている、
ということを聞きました。 「柔軟剤って洗濯の時に
使うもんじゃないの? 」って聞いたら、食品添加剤で
もうどうしようもないような硬くてすじすじしたような肉が
そのお薬を使ったら、柔らかいお肉に変身するのだそうで。

とてもどうしようもなくて食べられないような安物のかたい肉が、
とっても柔らかいお肉に変身する、と聞きました。
肉の風味がない分、
後は上からかけるソースでごまかしたら、一丁あがりです。


それからうちの実家の街には人工ふかひれ製造工場もあります。

ふかひれだって本物かどうか怪しい。

さっき王将の話をしましたが、
考え方によっては王将のほうがよっぽど良心的だと思います。

だって王将なんてオープンキッチンですから、
自分が頼んだ料理の調理過程の
一切が見えますもん。目の前で作ってくれています。
「あ、俺の頼んだ炒飯、もうちょっとでできるなぁ。」とか
わかりますよね。 

そっちのほうがよほどましです。

だいたいが食品表示なんて本当にいい加減だと思います。

ああした商品表示のことは、もっと厳格であっても
いいように思います。

よくお土産の讃岐うどんで、
名店の讃岐うどんのお土産用箱入り、というのが
あります。
○みばあちゃんのうどん屋の箱入りセットとか
亀岡町の○清の箱入りセットとか。

でも、実際に行ったらわかりますが、
○みばあちゃんなんて店に来た客と話をするだけで
もう何年も前から自分でうどんを打つなんてことはしていません。

○清の大将にしたって、自分の店の客に出すのが精いっぱいで
そんな土産の箱入りのまで作って製造するなんていう余裕があるとは
まず考えられません。

ですから、○みばあちゃんが、○清が、と言ったって
実際に作っているのは別の会社の工場で機械が作っている
ということでしょう。 でも、箱にはそう印刷してあるから
知らない人間は、「あ、あの店のだったら。」と思って買う人が
いるかもしれません。

国語として意味を明確してに正しく言うと、おそらくは
「る○ばあちゃんのうどん」ということではなくて、

「る○ばあちゃんが、自分の顔を箱に印刷してもかまん(かまわない)」
と認可をしたうどん、ということじゃないか、って思います。


そんなもの産地・作者偽装にはならないのでしょうか?

ただすべてがすべて嘘っぱちかと言えばそうではありません。


たとえば、坂出の日の○製麺のうどんですが、
あそこはもともと製麺屋だったのです。それが誰かが
ついでにうどんを食わしてくれ、と言って今でもおまけで
うどんを出している。(だもんでうどん屋の営業時間が
極端に短い。)あくまで本業は製麺所なので、そういう土産用だって
普通に作っています。だからちゃんと自分のところで
作っている。何にも産地・作者偽装の問題はない、
そういうお店だってあるわけです。

だからまぁ店によっていろいろで、正しいところもあれば
本当に「うそつけ」というようなところもあります。
でも、そんな見極めなんて、業界の人でもない普通の人間が
なかなかできるものではありません。

やれやれ。

その表示の問題、どこまでを正しい、どこからをインチキ
と線を引くか、というところ、非常に難しいのでしょう。
これは、正確、これはインチキ、という線引きが
なかなか困難ですね。

この線引きっていうのが難しい。

図書館で雑誌をコピーするときの著作権の問題ですが
その雑誌が発刊されて3か月を経過したら、コピーしても
オッケーなのです。

発行後89日ではコピーはできません、ということに
なるのですが、それから2、3日経って図書館に行って
同じ雑誌をコピーしようとすると、今度はオッケーなのです。
90日経ちましたから。

線引きをすると、ここまではダメだけど、
ここからはオッケー、ということが生じますね。

基準線を出す、というのは明確でいいんですが
たった1本の線のこちら側と向こう側では
違反かご自由にか、で異なるわけで
その線の差だけじゃないか、と思うところで
利用者としては割り切れなかったりします。

こういう食品表示の問題って、ここまでは許される
ここからはダメ、たって、その基準は何さ、ということに
なったら、明確なものがないんですよね。

どうしても生産者・業者側と消費者側の押し問答みたいなところが
ありますから、、なかなか簡単に解決する、
ということがありません。

一体いつになったら納得のいくような
表示になるのでしょうかねぇ。


そういうわけで食品表示、
スーパーの店頭で○○産だのって書かれていますが
どこまで信じていいのかと、いつも少し醒めた
目で見たりしているのです。

(今日歌った音楽 空がこんなに青いとは
 今日は♪ごめんね ごめんね ごめんなさい
 も歌ったんですが、でも、NHKの歌のほう。
 NHKの合唱コンクールの課題曲の中でも
 好きな歌です。岩谷さんのご冥福をお祈り
 したいと思います。)


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Comments

昔お料理を習いに行っていたのですが、フランス料理の先生が、「レストランでも缶詰ソースとか使うので、かなりのところまで家庭で再現できます」とおっしゃってました。実際、これなら家で作れるってもの多いですもん。

Posted by: アリクイ | 13. 10. 30 at 오후 7:44

---アリクイさん
そうなんですか! ちょっとびっくり。
うちなんかハヤシライスのルーを作るときは、お肉と玉ねぎを炒めたところに、
ワインを入れて、それから
ハイン○のドミグラスソースをどーっと
入れて、ちょっと煮込んでおまじないに
ウスターソースと醤油を入れて
できあがり、なんですが、、。その程度
でいいっていうことですよね。(笑)
安心したような、なんだぁ、とちょっと
落胆したような、微妙な気分です。

Posted by: 謙介 | 13. 10. 30 at 오후 10:58

柔軟剤とは肉のドーピングみたいですね。
そういえば以前は和牛が問題になったような?週刊誌に福○産の魚介類を北陸産etcケースに入れてセリにかけ流通してるなんて記事が週刊誌に…TPPが始るともっと大変な事になるような
>どこかの工場で作っている、それを「ブランド」になるから、と言って冠しているだけ
レシピさえ分かればいいわけですものね。
猿之助さんのファンの方でも澤○屋なんてどうでもいい、もっと他の人と組んで欲しい‼というのが結構あるようなんですよね。襲名したら歌舞伎以外の舞台でも劇団の方を使ってもらったりetc。猿之助さんにはもっと好きに舞台に立って欲しい‼でもそうもいかないんでしょう…猿○はお父様、お爺様が亡くなられて後ろ盾がなかったというのもあるとは思いますが、ファン友達も猿○のせいで皆が可哀想なんだよ‼…紫さんの騒動も生前「家元はあんな事を言い出す人ではない」某俳人⁈の方で実家が有名ホテルの方の本も読んだんですが、紫さんを庇う気はありませんが家元より奥様の方が忙しいのでは…お家騒動だったのかなと
私は謙介さんの様に専門的に勉強したのでも母の様に物心つく前から歌舞伎を観ていたわけでもないニワカです。
山奥なので往復3Hかけシネマ歌舞伎を観て勘三郎さんと一緒に舞台に立ってらした亀蔵さんが素敵なんて思っただけです。1月は江戸四座みたいですね、松竹の事だから関西でもやりそう。ファンの方は今の30代は芸が足りてないのにいきなり座頭にされて…松竹がお稽古の時間を確保しませんからね、平日は2日は休ませろ‼と思うんですが…
本当にどうなっちゃうんでしょうね。今の幹部世代が亡くなって1等に座る世代がいなくなったら…最近の相次ぐ役者さんの犠牲や松竹の¥¥路線を考えると遥々遠征しないでシネマ歌舞伎観てるのがいいのかなとか。私もそのうち観なくなるかもしれません。

Posted by: ゆき | 13. 11. 01 at 오후 10:42

---ゆきさん
謙介の勉強なんかも、院に行ったら、学部の時からお世話になっていた専門の先生にキャンパスのどこかで会ったとき、「あんた、近世文学研究取らないつもり? 」と半ば引っ張られて(笑)という部分が大きかったです。もちろんそれ以前にうちの家で、祖母やら母に連れられて南座に行ったりしていた、という部分があるのは否めませんが。
 ゆきさんはにわかだとおっしゃいますが、歌舞伎のことがお好きで、将来をいろいろと考えて心配されている。それはもう立派はファンですよ。確かにうちの祖母みたいに(明治生まれで戦前の名優を見ていた人でしたが)うるさかった人もいますが、歌舞伎界だって、どんどん変化をしています。祖母なんか最後のほうは「もうあんなのついていけへんわ」とか言っていました。時代によっていろいろな層のファンがいることこそ本当は望ましいことと思います。 
 松竹、もうお金になると思ったらなんでもさせますからね。こんぴら歌舞伎でも、いつだったか、「え、あんな若い人を座頭に据えるん? うそやろ。」とお名前はもうしませんがそんなことが何度かありました。過去にやっていますからねぇ、、。本当にあの会社は歌舞伎の好きな人にむちゃくちゃをしてファンを離れさせることに関しては、得意といきていますから、、。正直これから先は、、なんだかそれを考えるたびに暗澹とします。

Posted by: 謙介 | 13. 11. 02 at 오전 5:39

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