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13. 06. 11

式年遷宮と表札と

謙介さんのブログって、もう全然関係なさそうなものを
くっつけるのが得意(笑)なんですか?
と前に実際に会った方から言われましたが、、
そんなことはありません。今日だってちゃんと
関係あるんですっ。


今年は伊勢神宮の20年に一度の遷宮の年に
あたります。

内宮、外宮をはじめとして、それぞれのお宮の建物の
位置をお隣に移動する、という儀式です。


なぜ、20年に一度しないといけないか、という話を
大学の時に美術史の森暢先生としたことがあったのですが、
おそらく、建物が持たないから、ということが大きいのと
違いますか、という話になりました。

ふつう建物を建てるときには、土の上に礎石を置いて
そこに柱を立てるわけです。
だから平城京の遺跡でも、下のように礎石が出てくるわけです。

Soseki

しかし日本の古い建築様式には
この礎石、という概念はありませんでした。
土の上にすぐに柱。 これです。
下の写真は伊勢神宮のお蔵なのですが
礎石というものが存在しないということが
おわかりいただけるか、と思います。


Minemkura_2


考古学で竪穴式住居の発掘現場
なんかに行くと、地面に柱を立てた穴の跡、というのが
残っています。ほら、礎石なんてありません。ただ穴を掘って
そこに柱を建てていたのです。

Tateana_2


地面に柱を直接、というのが上の写真でお分かり
いただけるのでは、と思います。


それに対して、朝鮮半島から伝わった建築方法は
まず礎石を置いて、その上に柱を立てていました。

地面に直接木を立てるとどうなるかと言えば、
雨水がそこから侵入していきますし、土は
表面こそ乾いていますが内部は湿っていますから
長い年月になると当然木が腐っていきます。

ましてや伊勢神宮のある三重県の伊勢地方は
非常に雨が多いところです。
伊勢からちょっと南の尾鷲なんて、日本の最多降雨量の
場所ですし、、。
雨の降り方だって、しとしとなんてかわいげのある降り方では
ありません。大粒の雨がどーっと降ります。

しかも伊勢神宮の外宮も内宮も木々に囲まれて
いますから、カラッと乾燥する、ということは
あんまりないと思います。 よく言えば湿潤でしょうし、
悪く言えばジメジメした場所、ということでしょう。

そういう降雨の多い、しかもジメジメしたところで、
地面に直接さした木が長持ちするはずがありません。

そういうことで、ある一定の期間で、建物を更新する必要が
どうしてもあったわけです。

加えて神道では「新しいものを」良し、とします。
神のたましいも年が改まるについて
古いものは死に、新しいものとなってよみがえる、
と考えました。

そういう神道の信仰、伊勢の自然環境の双方が
伊勢神宮の建物を一定期間を経たのちに
更新しなければならないということを編み出していった、
のではないか、と謙介は推定しています。

ともあれ、今年はその「あらたまる年」なのですから
神さまの力も余計に新たな力となっているでしょうから、
お参りをする上でも、例年よりいっそういいかもしれませんね。


今年はその式年遷宮の年ではありますが、そういうことを抜きにしても、
本当にいつ行ってもいいところです。
このブログでも津とか尾鷲、鈴鹿の話を以前にしたか、と思います。

三重県、って本当にいろいろと
見るところがあって、飽きません。

山のほうは山のほうで、伊賀上野とか、名松線の沿線とか
自然にあふれた場所がありますし、海は海で伊勢志摩とか
鳥羽には水族館もありますしね。

それから時代の最先端で言えば、鈴鹿サーキットでF1の車だって見られるし、
逆に歴史的に見れば伊勢神宮で神代のことを考えることだってできます。
伊勢神宮からF1のレーシングカーまでそろう、なんて
ちょっと他にはありません。(笑)

最近は車で伊勢に行くことが多くなりました。
前は京都にいましたから、伊勢へはたいてい近鉄特急でした。
近鉄特急、以前は乗ったら、客室乗務員の人が、熱いおしぼりを
配ってくれて、顔を拭いたらさっぱりしていたのです。
そのころはタオルのおしぼりでした。

そのおしぼりがいつか廃止されて、かわりに
店で出すような薄っぺらい不織布の
おしぼりが洗面所においてあるようになって
今ではそれもあったりなかったりで、、。
だんだん世の中、せちがらくなっていくようです。(笑)

厄年のお祓い、謙介は伊勢の内宮でお祓いをして
いただきました。家族が同じお祓いをしていただくのであれば
やはりお伊勢さんやわ、というので、伊勢神宮でお願いを
したわけです。

伊勢神宮のお祓い、お値段が
いろいろあります。と、言っても、オプションが
いろいろつく(雅楽の楽人が来て、生で雅楽を
演奏してくれる、巫女さんが神楽舞を舞ってくれる
ご祈祷をしていただあとのお土産が多い等々)ので
かわってくるわけです。
シンプルにお祓いだけ、というのもあります。

 
そのおかげもありまして、厄年、
大過なく過ごせたように思います。

それからうちの家の表札、伊勢神宮の木材なんですよ。
うちの表札の裏側にこういう焼印が押されているのです。

Hyosatu

伊勢神宮の造営用の木材のあまりの木を
表札用に加工したものをお分けいただいたのです。

表札を作るとき、オヤジに、字はお前が書け
と言われたのですが、
前に謙介、「自分ちの表札を自分で書いたら
一家が離散消滅する。」という言い伝えを聞いたことが
あったので、同じように書をやってる親しい友達に
「書いてね。」と頼んで書いてもらったのでした。
一家が滅びるかもしれないから、自分は書かない、
と親に言ったら、「そんなん迷信やわ。」と言われましたけれども、
まぁ半分は面倒くさかったし(笑)

ただまぁ、その表札ももう20年です。風雨にさらされ、
すっかり古びてしまったので、どうするかなぁ、という
話をしているところです。


(今日聴いた音楽 三重県の歌手と言えばこの人でしょう
というわけで 歌 平井堅  『桔梗が丘』
平井堅が『伊勢音頭』を歌ったCDはないか、と
思ったのですが、さすがにそんなものは
ありませんでしたので、名張の歌にしておくことにしましょう。

桔梗が丘は三重県の名張にある住宅地です。
近鉄不動産が開発分譲した住宅地です。
平井さんの家もここにあります。なので、この歌を
作って歌った、ということになったのでしょうね。
ということで今日は三重の歌手、
三重の歌でまとめてみました。)


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いなかのせいかつ」カテゴリの記事

Comments

お伊勢参り、いつかは行かなきゃと思ってるんですけど…。
実は、行ったこと無くて…。
日本人なら行かなきゃ、ですよね。
いわゆるパワースポットブームもあって、最近では参拝者も増えてるとか。
でも、充分に勉強してから行かなくちゃ。
ボーっと行って、適当にお参りして帰ってくるだけになってしまいそうで(^_^;)。

Posted by: まさぜっと | 13. 06. 11 at 오후 11:13

---まさぜっとさん
大丈夫です。謙介、さすがに伊勢神宮へ行くのも大好きなのですが、お伊勢さんを終点に古くから街道が発達していて、その街道沿いに今も名物のお餅を売る店がいろいろあります。四日市の長餅、神宮近くのへんばもち、二軒茶屋餅、赤福。お前いったいいくつ餅ばっかり食べているんだ、と言われそうです。そんな街道餅を楽しみに行くような不心得者もおります。(でもおいしいものを食べるのは旅の楽しみじゃないですか。) たとえば伊勢神宮でお祓いをしていただく、という一点に絞ってみるとか、されてもいいと思います。最近は交通機関も発達していますから伊勢で一泊する人も減っているようなのですが、早朝の参拝、というのもまたいっそうおごそかでいいものです。余裕がありましたら、内宮の門前町(おはらい町)とか伊勢市内で一泊されることをお勧めします。でも単におまいりだけしても、気持ちが晴れ晴れとします。伊勢はおすすめです。ぜひ機会があったらどうぞいらっしゃってください。

Posted by: 謙介 | 13. 06. 12 at 오전 12:05

表札にはいろいろ謂われがあり、調べるといろいろ難しいようですね。
「表札を作ろう! -DIY」のような記事もありますので、今は自分で作ったり書いたりする方もいらっしゃるようです。
私は集合住宅なので玄関前に表札はありませんし、集合ポストにも名前は入れていません。
入れたほうが良いという意見も多いのですが、周りが全く入れていないので、それに倣っている状態です。

せっかくの御神材ですから、再び表札として生かせると良いですね。
浮き文字になるように削ったり掘ったりしてくれる業者さんが近くにありませんか?
磨いて文字に色を付け、全体にニス加工すると綺麗だと思いますよ。

伊勢はこちらからは遠いです(^_^;)。
もともと神道というものがなく、琉球古神道という別ものの民間信仰がありますので、神宮は意外に遠い存在であります。
神宮と出雲大社には、一度は行ってみたいですo(^-^)o

Posted by: タウリ | 13. 06. 12 at 오전 11:17

---タウリさん
最近はマンション、アパートなどの名前の表示、いろいろと頭を悩ますことが多いですね。それをもとに業者が名前を調べたりしますし、それがどこかのデータベースとつながったりしていて、全く本人の知らない間に本人のデータが勝手に作られていた、ということだってありますから。もうこうなったら個人情報保護、たって、どうにもならないでしょうし、、。そういうことを防ぐためにマンションとかの名前の表示を出さない、としている方も多い、と、伺いました。
 うちの表札も文字通り風雨にさらされて、ずいぶん読みづらくなってきました。お話くださったことなど参考にしてまた考えようなかな、とか思っています。
 伊勢神宮も出雲大社も今年、きれいになりましたので、またぜひ。伊勢神宮は名古屋から近鉄特急で、ですね。出雲大社は、広島か岡山からバスかJRの特急やくもで、になりますか。どちらとも古いお社ですから、単に神社だけでなくて、その周辺も非常に人を引き付けるような土地です。 

Posted by: 謙介 | 13. 06. 12 at 오전 11:57

うちは戸建なので表札は出してます。それも、父の名前を漢字でフルネームで。祖父母の家は、表札とは別に家族全員の名前を書いた紙も貼ってありましたね。個人情報どころか家族構成まで丸分り(^-^;
ゼン○ンの住宅地図は、一軒ずつ表札を見て作るらしいですが、最近、カタカタ標記が増えてます。これは、平仮名やローマ字の表札なんだそうです。
表札も時代によって様変わりしてますね。

Posted by: mishima | 13. 06. 13 at 오후 12:19

---mishimaさん
前に家に帰ってきたら、うちのアパートのポストを見て、チェックをしている人がいました。不審な顔していたら、「ゼンリン」です、と言われて、、。ああ、こういうふうに地図の調査をしているのだなぁ、と思いました。以前は個人情報なんて、もう全然言わなかったので、今でもそうですが田舎行くと家族の名前を全部出している家がありますね。何年か前に水戸に行ったら、「士族」と表札にありました。それはそれですごい、と思いました。ホント、表札ひとつとっても時代の流れを感じてしまいますね。

Posted by: 謙介 | 13. 06. 13 at 오후 10:41

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