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13. 05. 22

巡礼旅(3)

今熊野を後にして、再び東大路通りまで出て、
今度は東大路を北上します。
智積院というのか京女の入り口(きょうおんな、ではなくて
この場合はきょうじょです。京都女子大○の略です。)
を西に左折します。
京女は龍谷大○と同じ西本願寺が設立母体の学校ですね。
その京女の入り口のあるのが東大路七条なのです。
京女はここから東にゆるやかな坂を上っていきます。
この坂のことを女坂って言った、と記憶しています。

七条通りをずっと西に走って
河原町との交差点まで来たら、右折して、今度は河原町を
北上します。

と、道路のことをあれこれ書いていますが、
事前に道路地図を見て、そのあとで、実際にメモしながら
コースを紙に書いて、覚えておきます。2.3回見たら道は
覚えるし、カーナビに頼っていたら、道を覚えないのです。
ワープロで文字を打つのと同じだと思うんです。
それに京都の市内であれば、大体道路は分かりますし、、。
(こっちのほうが大きいかもしれない)

河原町松原まで来たら、再び右折。ここからが
道がとんでもなく細くなります。(一方通行だから対向車は
来ませんが。)しばらく行くと、右側に六波羅蜜寺の塀が
見えてきます。

ここは街中のお寺なので、広い駐車場がありません。
なので近所のコインパーキングに駐車してお参り、です。

ちょうど行った17日はその観音さまのご縁日の日で
災難除け・病魔除けのご祈祷を特別に受けることができました。
このお寺の開創は空也上人ですが、のちに清盛の屋敷が
このお寺の塔頭をもとにして作られました。
まぁ去年の大河ドラマ、こけた、とはいえ、清盛さんでしたから
おそらくここにも人がどっと来たことだったか、と思います。

近くに子育て幽霊の飴屋さんがあるのですが、
今回は買わずに帰りました。
何で子育て幽霊の飴か、といえば、、。

夜な夜なこのお店に飴を買いに来る女性が現れました。
この女性は、毎回1文ずつ持って飴を買いに来ていたのです。
ある朝、銭函の中を見てみると、しきみの葉
(お墓にお供えする常緑の木の葉)が入っていました。
不思議に思った店主は、その夜、買いに来た女性の後を
つけていきました。すると、墓地の前ですーっと姿を消し、
お墓の中から赤ん坊の泣き声が聞こえてきたので
お寺の住職と一緒にお墓を掘ってみると、
中から飴をくわえた赤ん坊が出てきました。
その幽霊は赤ん坊をみごもっている時に亡くなり、
土葬された女性だったのです。
しかし、亡くなったあともお腹の中では子どもが成長し、
お墓の中で赤ん坊が誕生しました。
母親は自分が母乳を与えることができないため、
幽霊となって飴を買いに来たといわれています。
このことから、いつしか『幽霊子育飴』と呼ばれるようになった、
という飴です。

(すいません 六波羅蜜寺はバタバタしてて
お寺の写真がありません。)

六波羅光寺を出て車を東に。もう一度東大路通りに出ます。
5月のこの時期、修学旅行の生徒がものすごく多いです。
加えて、班にわかれてそれぞれでの行動のようで、数人の
グループが京都市内あちこちを歩き回っているのを
たくさん見ました。
四条の八坂神社の前を通過して、東大路三条で右折します。
前はここを京阪電車の京津線が走っていたのですが
今は地下化されて、この辺を走っている電車は
もう見ることができなくなりました。
三条京阪の前をさらに西へ。
河原町三条を右折して河原町通りを上がって、二条まで行って
ここを左折して一保堂まで。
一保堂の裏のコインパーキングに車をとめます。

さきにお参りをしよう、ということになって、
寺町通りを上がって、革堂に行きます。
ここは尼寺です。

Koudou09

昨日の民間仏教とお坊さんの教学としての仏教って
どう違うのか、っていう話なんだけど、、、。

そうですね。 大学の学部のゼミで、ずーっと「日本霊異記」を
読んでいったわけです。

で、この日本霊異記っていう本は、おもいっきり簡単に
言ってしまえば、お坊さんが街角に立って
布教活動をするときのお説教のネタ本なわけです。

だから普通の人に「仏教を信仰したらこんなにええことが
ありまっせ。」ということを言ったお話なんですけれども、、。

この本の中には短い(やや長いのもあるけど)お話が
いくつもいくつも入ってます。

そのお話を学生各人が分担してそれぞれ
責任を持って調べてきて
現代語訳をして、どういうことがテーマの話か
解釈しなさい、それからコメントもつけて、
っていうような発表だったわけですよ。

で、発表の順番を学籍番号順に機械的に割り振って行ったら、
俺が当ったのが、「愛欲を生じて吉祥天女の像に恋ひ、
感応して奇しきしるしを示しし縁 第13」という話だったわけです。 

かいつまんで言うと、あるところに半僧半俗の男の人がいた、と。
その男は、お寺にあった吉祥天女さまの像に愛欲の心を起こして、
「どうかどうか吉祥天女さまのようなきれいな女の人と
一発やりてえだ。おねげえでごぜいますだ。」って
拝んだ、と。

すると、あらあら不思議、夢の中にきれいな女の人が現れて、
その人、願い通りに、気持ちいいことができた、と。
あれは一体誰だろう、って思って、いつものように
吉祥天女さまを拝みに行ったら、なんとまぁ吉祥天女さまの
着物の裾にその男のしるしがついてて、、、。
あらま。夢の中に出てきたお方は、吉祥天女さまご本人だった、
ということがわかった、と。
だから、仏教を信仰したら、こういう珍しいことだって起こるんだ。
なぁ、仏教を信仰することはええことやろ。」っていうお話なわけです。

お文学部の授業なんかでは、こういうことって、別に珍しいことでもなくて。(笑)
新古今和歌集も別の授業で歌の解釈をしていったのですが
ゼミの先生は、学生各自の解釈とかその歌の批評を聞いたときに
かならず、それはあなたの実体験か? なんて聞いて
ましたからねぇ。 なので割とそういうおせっくす方面の話は
授業中に結構出ていたわけです。

で、そのゼミに○部さん、っていう女の子がいましてですね。 
この人、ちょっと変わってる人でね、、。

謙介は「吉祥天女の衣のすそに、、そのしるしがついて汚れて
いたのです。」

って訳したわけですよ。大学の授業ですし、そんなこと誰だって
読みゃわかる、っていうようなものだし、、。

それがこのW部さんが手を挙げて質問してきたんです。
「しるし、って具体的になんですか? 」って。

この子ねぇ、あっけらかーんと聞いてきたんです。

KYっていうのか、、うーん。まぁこういう質問をする子でさぁ、。。
本当に知らないのかもしれない、とか思いました。
かまととでもないみたいで、、、、。

「なんですか? 」って聞かれたからさぁ、
だから俺、「ザーメンです。」って言ったの。


そうしたら教室にいた男子が一斉に吹き出して
しまいまして。


後から言われたけど。
「オマエ、よう言うたなぁ。」って。
ゼミの時間にザーメンって大声で言ったの
お前くらいのもんや、とか。

だって、 俺、何も間違ったこと言ってへんし。

まぁこんな御利益がありますよ、っていうようなきわどい話までして

当時のお坊さんは仏教を
広めようとしたわけです。
はい。

話をもとにもどしませう。

革堂のお参りを済ませて、再び来た道を
戻って一保堂の本店へ行きました。
お茶を買った後で、ちょっと休憩しよか、ということで
併設の文字通りの喫茶コーナーの嘉木(かぼく)によりました。

Ippodo1


ちょうど新茶のシーズンなので
新茶をお願いしました、といっても
ここは、お店の方にお茶の入れ方を教えてもらって
自分で入れていただくのです。


Ippodo2

しばらくするとお店の人が
急須と煎茶茶碗を3つとお菓子を持ってきてくれました。

Ippodo6
これが一人分です。
Ippodo3

一保堂を出て車を北に。
丸太町通りに出たら右折してまっすぐ東へ。
東大路通りを突っ切ってしばらく行くと右側に平安神宮の
裏側が見えます。そうしたら次の交差点を右折します。
平安神宮の東側を南に下がって、二つ目の信号を
右折すると、、旅館に到着です。

旅館に入ったのが5時過ぎでした。
一度部屋に入って、またちょっとしたら親戚のところに
行くことになっていたので、なかなか忙しいことです。
今回はお庭と料理ということで選んだのですが、、、。
この庭は京都市から史跡に指定されている庭だそうで、、。
Shirakawain1


左の建物の一階が食堂になっていて
ここで夕食・朝食をいただくことになっています。
今日はここまでにします。

(今日聴いた音楽 遠くで汽笛を聞きながら
 アリス 1981年盤 京都に行った時、あのころ
 友達の住んでいた船岡山の近くを通りました。
 あいつの部屋でこの曲を聴きながら、いろいろな
 ことを話した記憶が不意によみがえってきたのでした。)

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