有馬の記念
先日、親戚の人が有馬温泉に行ってきたとかで
おみやげをいただきました。
有馬温泉のお土産といえば
もうこれしかないでしょう、の
炭酸せんべい。
あ、有馬たって今日のお話は「馬」さん関係(笑)
ではありません、あくまで「♪ありまひょうえのこおようかっくえ」
方面ですので。
炭酸せんべい、って食べたことあります?
そんなもの知らね、という人のために
説明しますと、、
風○堂のゴーフルってありますよね。
あれのせんべい部分みたいなせんべい。
ゴーフルだとせんべいとせんべいの間に
クリームが挟まれていますが
そのクリームを抜いたようなせんべい、だけが
炭酸せんべいなわけです。
はじめて炭酸せんべいを食べたのは、、
さて、、(と思い出さないといけないくらいずっと以前で、、)
確かひなびた感じの円筒形の缶に入っていたと思います。
「せんべ以」と書いてあります。「以」は
もちろん「い」の変体仮名です。
硬いしっかりとしたせんべいを食べ慣れていた
謙介にとって、炭酸せんべいの
頼りない薄さの、口の中に入れたら、
ぱりぱりとたやすく砕けてしまうような
味わいは、あまりに軽すぎて、、
なんだこれは、と、ちょっとアホみたいやなぁ、と
思ったことでした。
で、今回の炭酸せんべいです。
すごいんです。 名前まで進化をして
ハイカラな名前になっています。
「タンサンクーベル」だって。
缶も上にあるような絣柄の民芸調の「有馬名物 炭酸せんべい」から
こんなふうな缶に変わっています。
有馬温泉、って、行政区画で言えば
神戸市北区ですからね。それで言えば
この炭酸せんべいだって立派な神戸スイーツ、と
言えるわけですよ。
最近神戸スイーツとか言ってなんだか神戸の洋菓子が
おいしいわ、さすが神戸だわ、という声をよく聞きます。
でもね、俺、その神戸スイーツ、っていうのを聞くたびに
神戸スイーツって何なのさ? って逆に質問したくなるんです。
モロゾ○とかユーハイ○って確かに神戸にありますが、
大抵、海岸の埋め立て地に工場があったりして
情緒もくそも(失礼)あったものではありません。
寒風吹きすさぶ埋立地に、鉄筋コンクリートの
全然風雅でない工場が建っていて、そこで造られている。
おそらく神戸スイーツのイメージって
阪急電車沿線の岡本とか御影に店があって
少量しか作らない、個人経営の洋菓子店で作られている
お菓子とかパン、っていうのが大方の人の
神戸スイーツ、というイメージなんだろう、と思うのですが、
実態は決してそうではありません。
あんなもの「神戸」は異人館があったりして
おしゃれでハイカラな「港町」というイメージに
乗っかっているだけ、じゃないか、って思います。
神戸とか京都とか鎌倉とか小樽とか。
「なんとなく存在している街のイメージ」で、そう思ってしまう。
そう思わされてしまう。
京都だと何でもかんでも和風で、
神戸とか横浜はハイカラで、ってそんな
イメージを利用して、神戸スイーツなんて言ってるだけじゃないか
って思ったりします。
え? みもふたもない?
最近別に神戸でなくたって、
それこそ評判のいいお菓子屋さんとかパン屋さんなんて
どこにだってあるでしょうに。
たとえばリーガロイ、、とか、、ていこく、なんとかという一流の名前の
ホテルのカレーとかシチューの缶詰なんてありますが
あんなもの、その有名なホテルで作っているわけがありません。
宴会の食事、レストランの食事を作ってその上に缶詰まであれこれと
作れるわけがないじゃないですか。
よく考えたら、人間ってそういうイメージで
なんとなく騙されて品物を買わされているよなぁ、
って思うのです。
四国から大阪行きの
高速バスに乗るでしょ。そうしたら
阪神高速の湾岸線をバスが走るんですよ。
そのときに、そうした洋菓子とか廻船会社の倉庫とか
雑然とある一画を通るんです。だもんで嫌でも
そんな荒涼とした場所の工場を見てしまうんですもん。
あ、こんなところでバウムクーヘンとか、
ケーキとか作ってるんだ、って、見えてしまう。
見てしまったほうだって、夢のない舞台裏を見せられて
しまったわけで、あーあです。
それに比べたら、炭酸せんべいなんて、神戸の北の
山峡の温泉のお菓子屋さんが作っているわけで、、
しかも製造直売だったりします。
こっちのほうが立派な神戸スイーツだ、って思うんですが。
え? そんなもの「おされ」でないから論外? (笑)
缶をあけてみました。
中はこんなふうに1枚1枚包装紙に入っています。
普通の温泉せんべいは、何枚かまとめて
ポリエチレンの袋に入っていますから、
1枚1枚入っているのは、ちょっと高級感が
あります。
早速官能検査をしてみませう。
官能♪官能♪
あらまびっくりです。
風月○のゴーフ○なんかは、中のクリームが
バニラだったりストロベリーだったり、チョコレートだったり
しますが、このクリームは何と「生姜味」!
生姜クリームというのか、ジンジャーテイストクリームというのか、、。
ちょっと新鮮なお味でした。
生姜クリームが個人的にいけたかどうか、
といわれたら、、ちょっと、、ですが。
風月○が、洋物のテイストのクリームだったから
明確な差別化、ということで和風の生姜クリームに
したのでしょうか。
それとも、温泉せんべい、という方向性から
やっぱり和風のクリームということでこうしたのですかねぇ、、。
それだったら抹茶味くらいでもいいんじゃないかなぁ、と
思ったり、、。
あ、結局なんだかんだといいながら
バリバリ食べてしまいました。
え?
なんだかんだといいながら、
結局食べてしまったんじゃないかぁぁ、、あはは。
ちゃんちゃん
(今日聴いた音楽 乾杯の歌 歌劇椿姫 第一幕より
歌 ジョーン・サザーランド ルチアーノ・パヴァロッティ
リチャード・ボニング指揮 ナショナルフィルハーモニー管弦楽団
1976年 ロンドン キングスウエィホールにおける録音)
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