« 奈良へ(その2) | Main | 奈良へ(その4) »

12. 09. 13

奈良へ(その3)

講堂を見学して次は「お蔵」を見に行きます。
今回一緒に行ったのは謙介とあともう2人です。

一人は例の「いきなり不比等くん」と、もうひとり高校のときの友達で
彼は消防士さんです。

法隆寺の金堂の内陣が壁画の模写作業の電球の熱が
もとで、昭和24年の1月に失火をしてしまい、そのために
文化財防火デーができた、という話になりました。
そのために金堂内陣は焼けてしまっていて、現代の木で
補修してあります。

彼の話によると、「内陣だけで火事が収まったから国宝が
取り消しにならなくて済んだ感じやな。 それでも結構
今の木で補修してあるし、、。これが外側まで焼けていたら
国宝は取り消しになっていたやろ。」とのことだそうで、、。
不幸中の幸いだった、と言わなければなりません。

彼は職業柄やはり防火設備が気になるらしく、それを
見ながら説明してくれます。 あ、ここに消火栓がある。
ここに放水銃があるから、火事が起こったら、この角度から
放水をすることにしているみたい、というふうに。
放水銃だの消火栓という防火設備なんて普通にしていたら
全然気が付かないのですが、彼はそうした設備を
目ざとく見つけては解説をしてくれます。
そう言いながら西院伽藍から収蔵庫のほうに向かいます。
収蔵庫も平成になってから新しいお蔵ができました。

謙介が小さいときから大学時代まで、この法隆寺に来て仏像を
見学したのは南側にあったお蔵で、ここはやはり照明が暗くて
ちょっと恐い感じでした。最初に両親に連れられてそのお蔵の
仏像を見学した時は泣いてしまいました。

大学のとき、毎週月曜の3講目が森先生の美術史の時間でした。
先生の美術史の授業を受けてから、やはり仏教美術に、仏像に
対する見方というのが全く変わりました。

たとえば
美術館の仏像の展示は、(美術品として見やすいように)
目の高さで展示されていますが、本来の仏像は
下から仰ぎ見るようなものとして造られているわけですから、
そういうふうな位置で見ないと仏像本来の様子は分からない
ということも教えていただきました。
よく考えたらそれはそうですよね。 真正面から仏さまを見る
なんてしないわけです。

このお蔵には大抵の美術史、仏教美術の本に載っているような
仏像や仏具がたくさん展示されています。
「重文は当たり前みたいやな。」といきなり不比等くんが言いました。
本当にこの収蔵庫の仏像を丹念に見ていくと、一体どれくらいの
時間が必要なのか、、。

先もいろいろ行きたいところもありますので、惜しむ気持ちを
残しながら玉虫厨子やら観音さまに別れをつげて
東院のほうへと歩いていったのでした。

この日は、お天気もカーッと暑くなくて、
涼しかったですし、他の観光客の人もあまりいなくて
本当に静かにあちこち見ることができました。

Sando


さて東院に到着です。

Yumedono


ここが夢殿ですね。
謙介の年代は5千円とか1万円というとやっぱり
樋口のなっちゃんとかユキチではなくて
聖徳太子のほうがなんとなく親しみがあります。
ここの秘仏の救世観音も森先生からお話を聞きました。
後の平安期の仏像とは全く異なるすらりとしたお姿の
仏像です。 (梅原先生のおっしゃるように
非常に不気味な感じの仏像ではありますが。)
今は開扉期間ではなかったので、お姿を拝見することは
できませんでしたが、またの機会にしておきませう、ということで
次は風呂屋のおっちゃんの寺へゴーゴーです。


|

« 奈良へ(その2) | Main | 奈良へ(その4) »

おでかけ」カテゴリの記事

Comments

「本来の仏像は下から仰ぎ見るようなものとして造られている」
そうですよね。なので、私は博物館などで展示ケースの前にしゃがんでることがよくあります( ^ω^ )
事情の分らない人にとっては「疲れて座ってるのか?」って思うでしょうね

Posted by: mishima | 12. 09. 15 at 오후 12:47

---mishimaさん
特に飛鳥時代の仏像なんかは正面から見てもちょっと形がデフォルメされていたりして、アンバランスな感じさえしますが、下から見上げるように見ると、ああ、こういう見方で見るように計算されて作られているのだ、と理解せきますもんね。やはり下から拝むように見て、はじめて像としてのバランスが分かるようになっているのだと思います。ですが、mishimaさんはともかく、謙介がしゃがんでみていたら、このおっさん、挙動不審なヤツ、と言われそうです。

Posted by: 謙介 | 12. 09. 15 at 오후 2:26

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91870/55636376

Listed below are links to weblogs that reference 奈良へ(その3):

« 奈良へ(その2) | Main | 奈良へ(その4) »