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12. 02. 27

何度も言う、って言われるけれど

この「終着までは、何哩」の中では
同じ話が何度も出てきて。くどい! という
お叱りがたまにきたりするのですが、
今日はその言い訳などを少し。

謙介、目下来月うちの仕事場で定期的に発刊している
論文集の編集が最終段階に来ています。
この編集を担当するようになって
俺、もう10年以上が経過するのです。
毎年1回ですが、もう10回以上やって
きたわけですし、いい加減慣れてもいいはず
なのですが、なかなか慣れません。

それはお前の修行が足りんのじゃぁぁぁ、
というご批判が当然出てくるわけですが、

そうだと思います。(素直に)

ただね、執筆者のメンバーが毎年違います。
今年書いてくださった方が、来年も、とは
いかない。
加えて、本当に書く人、書く人、全員個性が
ありまして、その人、その人によって
対応を変えないといけないわけですよ。
全く同じことを一斉にお知らせしたのに、
Aさんは、ちゃんと理解してくれていても
Bさんは、「そんなの聞いていない! 」と
怒りだす場合もあって、、。要するにBさんは
見ていないのですが、、。
自分が見ていないものは知らない! って言うし、、。

こないだもこんなことがありました。
この方、Cさん、とします。
Cさんの原稿はすでに出来ていました。
実は書いた、出した、すぐに掲載、
というわけにはいきません。
うちの仕事場の論文は、論文の水準を一定の
レベルにしておかないといけない、ということで
外部の専門家の方に審査に出します。
これを「査読」といいます。
謙介の仕事の一つも、こうした外部の専門家の
方に、「うち仕事場の原稿、見てもろてもらえますやろか。
よろしうお願い。」という依頼もしています。
しかも、この審査は匿名で行います。
これを「ブラインド・レフェリー」と言うのですが。
外部の審査の先生から、お願いした論文の
採点が来ますと、その批評が手書きの場合は
謙介がすべてその批評をワープロで打ちなおして
また執筆者に届けます。
筆跡が分かると「ブラインド」になりませんからね。

で、Cさんの原稿ですが
この原稿は翻訳だったので、審査はありません。
審査がないのはいいのですが、
Cさんは原稿を送ってきて、この通りに印刷してくれ、
と言います。
原稿を見ましたら、うちの論文集の活字の大きさ
版の組み方がまるで違います。

で、この版の組み方、活字の大きさについては
原稿の投稿規程できちんと書いてあって、
その規定ももちろんCさんには送ってあります。
というのか、Cさん、過去にうちの論文集に3度も
書いているのです。
はじめて、とか2度目ならいざ知らず、4度目です。
でも、毎回同じようにとっても新鮮な驚きの
反応をされるわけです。
「ええええええ。ちがうんですかぁぁぁ。」 って。
「先生、投稿規程にありますように、うちの活字の
大きさは、 です。先生、前にお書きになったときも
そうやってなおしてもらったじゃないですか。」
「そうだったかなぁ。」
「○○研究所の紀要と、うちのは印刷会社が違うんですから。」
「へ? H印刷じゃないの? 」
「S印刷ですが。」
「違うなんて聞いていない。」
「5月に、うちの紀要は今年もS印刷です、とお知らせして、
さらに原稿を出してくださった9月にもSですからね、と確認
して、11月にも、もう一回Sですよ、と言いましたよね。」
「き、聞いていない。」

で、こちらとしても、俺の一存で
ページ数のことを言っているのではありません。
編集委員会という組織がありまして、
そこで、20ページ厳守、という方針が決定されたので
お守りいただきたいのですが、、
と何度も申し上げたのです。

すると今度は、「私はそちらに何千万とするような
図書を寄贈したんだ。特別扱いできないのか。」
ということをおっしゃいました。
「ええ、ご本のことはありがたいと思っておりますですが
そのこととこの原稿はまた別で、、、。」

そう申し上げると激高されて、
「あんた、辞職届けを書きなさい!
なんで、あんたにそんなことを
言われないといけないのか。」

と怒り心頭で、電話をお切りになってしまいました。

ご自身の言い分が通らなければ
本をたくさん寄贈しているから
特別扱いしろ、とか、
自分は他と違うんだからな、特別扱いしろよ。
と言い募る。 そうして
自分の思い通りにならなかったら
担当者に罵詈雑言を投げつける、、、。


それからこういう人もいます。
うちの同僚です。
Dさんとします。
「Dさん、書類のAのバインダーはどこにありますか? 」
Dさんがその書類のバインダーA~Zの管理をしているので
そう訊いたわけです。
「えーっと、Bのバインダーはここに。」
「--------」
「Cのバインダーがここにあって、、。」
Dさん、だんだん声が小さくなります。
「すいません、お願いしたいのは、Aのバインダーなんですが。」

たまにこういう人、います。
最初に勤めたところで、中間管理職だった人が
このタイプの人でした。
○○をお願いします、と言って
△△はあるんですが、、
■■もあるんですが、、
と全然別のものばかりを言って
結局○○は、出てこない。

さらに上の人に「さっさと持ってきて、、。」
と言われていました。

こういう人って、時々います。
○○というものを頼んだのに
××はあります。△△はあります、
と言って違うものばかり言う人。
若い頃なら、違います、○○です、って
はっきり何度も繰り返していたのですが
最近は、もうこちらも怒るだけ労力を無駄にすると
思って、何度も言うだけにしています。

何度も言います。
○○をお願いします、って。
ええ。何度も言わないといけません。
こういう人を相手にしていますと、
一度で言っただけでは、話が通っていない、という
ことに実感させられるわけです。
一度では絶対ダメだ、と。
繰り返して、繰り返して、です。
またか、って思いながらも、実際何度言っても
分かってもらえない人がいるのです。

こういう人たちと仕事をしているので
話がくどくなる、というふうになる部分も
あるわけです。

まぁ、何度か聞いた話があったら
あれ、また、あのおっさん言ってら、くらいに
にやにや笑って大目に見てやってくださいねー。
よろしくお願いします。

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Comments

論文の話になると、なんだかうちの夫のことのようで、申し訳ありませんって謝りたくなってしまいます…。編集の方に無茶な言いがかりはつけないと思いますが、毎回閉め切り無視で…。学内紀要なんて、事務の方がある程度余裕を持って締め切り日を設定しているのを知っていて、その鯖読んだ分を無視してるんですもん。ほんとにたちが悪くて、ごめんなさい。でも今はデータ入稿ができるので、印刷所のスペルミスがなくなって後が楽って喜んでます。(といってその分も見越してのばしてる気がするんです)
先生方のワガママはよーく存じ上げております、皆さんコドモですしねぇ。謙介さんどうぞ適当にあしらって頑張って下さい。

Posted by: アリクイ | 12. 02. 28 at 오전 6:39

---アリクイさん
もう紀要の編集も10年以上になるのですが、毎年何かしらの波紋が生じます。 今回もページ数の例外を認めてくれ、ということだったのですが、担当としては、今まで他の先生に、何とか20ページでおまとめいただくか、もし長くなるようであれば、分割してください、とお願いをしてきました。今回、そういう例外を認めたら、今後、「じゃあ、名誉教授は30ページなってもオッケーで、私のはダメなのは、どうしてか。」と言われたときに整合性がなくなってしまいます。自分も紀要の論文は書いたことがありますから、半分にするとか、分割して掲載というのは、正直してほしくないとは思います。ですが、編集担当の立場としては、心を鬼にして公正をお守りいただきたい、ということを申し上げたかったのです。 先生方のお気持ちも十二分に理解できるんですけどね、、、。(笑)でも、そこでこっちはダメであっちはオッケーって言ってしまうと、今後の収集がつかなくなってしまうのが必至ですし、、。こちらもなかなか辛い立場なのです。励ましのお言葉ありがとうございます。本当に涙が出るくらいうれしかったです。

Posted by: 謙介 | 12. 02. 28 at 오후 10:49

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