« あいちゃん弁当 | Main | 山の問題 »

11. 11. 07

記念演奏会

昨日は恒例の第九演奏会の日でした。

Daiku111

謙介は「交響曲第9番ちゃぶ台返し」と呼んでいます。
だってそうじゃないですか。

第一楽章から延々と演奏してきたのに、ですよ。
第四楽章まで引っ張ってきておいて、挙句の果てに
いきなりバリトンの歌手が
「こんな音ではないのだぁぁぁ。」って今までの演奏を
全否定するんだもん。
大阪弁で言う「ちゃう! 」ですよ。
これを「ちゃぶ台返し」といわずに何というのか。(笑)


第九の演奏会自体は今年で25回目です。
その間、この演奏会で自分は何回歌ったかなぁ、、
多分23回くらいは歌っていると思います。


昨日は帰ってきたらオフクロに、
「毎年毎年、ご苦労さんなことやな。」と
半分あきれながら言われるし、、。

ええ。自分でも毎年ようやるなぁと
あきれつつ、、。

最初の演奏会ではうちの姉が交響楽団の
一員としてチェロを弾いていました。

大体が最初に「謙介も歌おうよ。」と言って
引きずりこんだショーコさんなんて、
今じゃこの世に生きていないし、、、。

俺を第九に引っ張った人なんて、今や
演奏会行っても誰もいなくなってしまいました。

自分でもね、演奏会の日程が決まって
それにむけて練習をしていて、、、行く前は正直言ってすごく
面倒くさいところもあるんですよね。

行く前にご飯を作って、洗濯をして
その時は曇っていたけど、今日は雨、というので
洗濯物は軒下の物干し竿に干して、、と
一通りのことは済ませます。
8時半になったので車でホールに向かいます。

11月6日だよなー。演奏会の日だよなー、といいつつ
会場のホールへ。
ひょっとして日付を間違えてて、、
と思いつつ楽屋入り口。


Daiku1112

こんな表示があってもどんどん
入って行きます。


うわ、もういっぱい来てる。
間違いなく今日だぁ、、。

合唱団のメンバーが全員揃う
などということはこの日しかないので
久しぶりに会ったメンバーと挨拶をしながら
楽屋に荷物を置いて、ステージに向かいます。

ステージで周りを見ると
最初のほうで一緒にステージに立っていた
ベテランの方も何人か鬼籍に入られたりして
毎年メンバーも少しずつ世代交代が出てきたなぁ
ということを感じます。

9時20分から合唱の練習があります。

Daiku112

オケの場所はまだ何も無し。
歌う前にストレッチやら柔軟体操を20分
みっちりとします。その後発声練習をして
合唱の指揮者に最終の指導をいただきます。


Daiku113


そうしながら前のオーケストラの席はどんどん
椅子が入って、テインパニとか大太鼓とか
楽器も搬入されてどんどんそれらしい形に
なっていきます。

Daiku114


マエストロもやってきて、合唱だけの最終チェック。

今日の指揮はふじおかせんせいです。
えーっとですね。かお、で言いますと
俳優のこいでけーすけくんを
おっちゃんにしたらこうなる、
という顔ですね。
来年のNH○の大河ドラマ、
『きよもり』の音楽の指揮をしている
せんせいです。


その後、オケ合わせ。

ここで合唱団はステージを降りて
お昼ごはんです。
おべんとう。

Daiku115


今回はお寿司でした。
巻き寿司あり、高知のこんにゃく寿司あり、、
で、なぜか巨大な「おはぎ」つき。

実はここからの待ち時間がちょっと長いんです。
大抵退屈します。ちょっとお散歩に出る、
というわけにもいかないので、
みんな携帯をいじったり、本を読んだりしています。


謙介ですか? 


ちょっとホールの外に出てはみました。
だって外の空気を吸いたかったんだもん。

ホールの外は、すぐにお城です。

Daiku116

なんたってドアの向こうにお城の石垣が、、。

Daiku117


大ホールへのアプローチにある
猪熊弦一郎さんの壁画です。
Daiku118

猪熊さんはここの生まれなので
ということだったんでしょう。
でもね、俺、本当にすごいと思うのは
この大壁画、猪熊さんの80歳代の作品
なんですよ。80歳を越えてこんなの描いてた、って
本当にその創作意欲はすごいと思います。

戻ってきて服を着替えて後は出番まで
寝てました。(あははは)
正直言うと、まだ、気持ちとしては
面倒くさいなぁ、、という気持ちが少しあります。
第二楽章が終わったところで合唱団が舞台に上がります。
第三楽章眠いんだもん。 ずーっと立ってて、足は棒のように
なるし、、。ぶつぶつ。

いよいよ本番です。
Daiku119

ここに来るとやはり緊張します。
Daiku1110


舞台裏で呼吸をもう一度整えたり、
音を立てないように柔軟体操やらストレッチをします。

やがて、進行係が、出番です。整列を、と告げます。
暗い袖から、光のあふれる舞台に出ます。

あんなに始まるまで長く感じられたのですが
ステージにあがったらあっという間でした。

今日は大体うまくできました。
約1名、ざーいとうむ しゅるんげんの「ざ」の出だしを
間違えて、1拍早く出てしまった人がいましたが、、。

今回の合唱指導でマエストロから特に特に指示されたのが
音の長さをそろえてください、ということでした。

気分がいいのかどうか知らないけれども、
一人だけ音を伸ばしたりすることのないように、
入るときもタクトを良く見てきっちりそろえる、
という指示がありました。

それから第三楽章、肝心のところで
ホルンの音が滑ってしまった。
第九の第三楽章のそれはそれは
のどかなホルンの演奏、(でもここが
ホルンの聞かせどころなんですけど、、)
そこがちょっとなぁとは思いましたが、でもまぁ
総体的には良かったと思います。

一番有名なMの部分。
「ふろいで しぇーねる げってる ふんけん 
とっほ てる あうす え りーぜうんむ、、」の
ところを歌い、それから最後の「ざいとうむ しゅるげん 」以下始まる
コーダ(終末部)のところ。
最後の力と切れそうな集中力を
振り絞ってタクトについていきます。

一番最後、
マエストロのアインザッツをよく見て 
「げーってるふんけん げーってるふんけん! 」と歌い終わって、
オーケストラの一気に渦の中に
なだれ込むような演奏を聴いていると、
毎年、涙がじわーっと染み出てくるのです。

そして全ての演奏が終わって、マエストロの体が
一瞬静止した後、ほんの少しの間があって
客席から怒涛のような拍手が響いてきます。

この拍手を聞くたびに
あ、またステージに立ててよかった。
歌ってよかったなぁ、ってしみじみ思います。


え? さっき歌いたくないと言ってたヤツは誰?
めんどくさー なんて言ってたのは誰?

本当に人間って得手勝手なヤツですね。

音楽会の打ち上げです。
毎年知事と市長が聴きにきてくれて
感想を言ってくれます。


Daiku1111

今年はやめよ、
と思うのですが、、、蝶ネクタイをはずして
黒服を脱いで、後片付けを済ませて
「それではみなさまごきげんよう。」
とかしまし娘のようなご挨拶をして出る頃には
よかったよかった、と達成感で一杯になるのです。

今年は、もうやめ、と何度も思ったのに、
やっぱり歌ってる。


たぶん毎年のようにこの葛藤を繰り返しつつ、
結局ずっと歌って行く、ということに
なるのでしょう。


|

« あいちゃん弁当 | Main | 山の問題 »

おげいじゅつ」カテゴリの記事

Comments

>これを「ちゃぶ台返し」といわずに何というのか。(笑)

 まったく同感です(笑)
 それなら,最初っから1楽章形式のオラトリオにしとけっちゅーの(爆笑)
 それを延々とあーだこーだとやってのけるあたり,いかにもおドイツらしいというか♪

 ・・・どうでもいいけど,おはぎさん,美味しそうでございます。

Posted by: Ikuno Hiroshi | 11. 11. 07 at 오후 9:55

---Ikuno Hiroshi さん
ドイツの上に、ベートーヴェンさんですからねぇ、、。(笑) もう本当に、、はい。(言葉がありません。) この日は朝の7時くらいにご飯を食べて、そこからお茶だけでずっと来ていたので、おいしくいただきました。しかも甘いものがあると(あんこ好きですからもう、、。)本当にホッとしました。ホッとしすぎて食後しばらく寝ていた奴が、、。失礼しました。

Posted by: 謙介 | 11. 11. 07 at 오후 11:25

謙介さん、なんだか素敵なホールですね。海のそばで、お城があって。舞台の後ろが開いて、海が見えるなんてことはないんでしょうが。客席の作りが、ベルリンのドイツオペラみたいです。流石、近代建築の町だけのことはありますね。

私は、3楽章が好みで、特に遅く演奏した(恐らく作曲者の指定とは違うんでしょうが)ものが好きです。

以前に、題名をさっぱり忘れましたが、マツケンが出ていた映画で、坂東の捕虜収容所で第九を日本初演した歴史を扱ったものを見ましたが、四国で第九ってのも、伝統と歴史が感じられて、良いですね。あの映画では、会津藩の非人道的な扱いが裏のテーマになっていましたが。

Posted by: まざぞう | 11. 11. 08 at 오전 8:59

---まさぞうさん
この建物、「アルファあなぶきホール」です。
以前は香川県民ホールと言っていました。場所は旧高松城の北東隅にあります。座席の色は県木・県花のオリーブの色です。座席数は2000で、ほどほどのキャパシティでなかなかいいと思います。そうですね。カパッと舞台が開いて、海、というわけにはいきませんが(笑)ホールの正面玄関の前は港なので、海は一望です。後、このホールの6階にレストランがありまして、ここから海の景色を眺めることもできます。まさぞうさんのお話の映画、「バルトの楽園」です。鳴門の捕虜収容所のお話ですね。鳴門には、この映画の撮影セットをそのまま生かしたドイツ村というのがありました。そうですね。会津は明治新政府には仇敵でしたから、、。坊ちゃんに出てくる山嵐先生も会津で、やはり新政府が行った旧会津藩に対するそうした意識が出てきますね。

Posted by: 謙介 | 11. 11. 08 at 오후 12:52

聞いてみたいです。
続けるのすごいですね。

Posted by: holly | 11. 11. 08 at 오후 10:36

上記コメント、タイプミスしてしまいました。
指のしびれがあって…すみません。
「続けるのすごいですね」と書きたかったんです。すみません。

Posted by: holly | 11. 11. 08 at 오후 10:38

---hollyさん
ありがとうございます。 いつも始まる前は面倒だなぁ、と思うのですが歌った後は気分爽快になります。 スポーツをしないのでそ想像なのですが、きっとマラソンを完走した後と同じなのかなぁ、と想像しています。ランニングハイでなくてシンギングハイ(笑)かもしれないです。

Posted by: 謙介 | 11. 11. 08 at 오후 11:00

謙介さん 新年おめでとうございます。去年と違い、良い年になりますように。

大晦日に、地元で第九の演奏会があり、行って来ました。トンデモ演奏会だったので、ご参考まで、報告します。東響というオケがありますが、名前は東京なのに、フランチャイズを川崎に置いています。ならば、川崎に名前を変えれば良いのに、東京のままで良いとした市にも驚きますが、ここの本拠地のミューザ川崎(という名のホール)は先の地震で天井が落下、半壊し、2年かけ再建中です。誰か責任を取ったとも、原因追求がされたとも聞いていませんが、関東では、震源地の水戸を除き、壊れたホールは死者を出した九段会館とここくらいでしょう。

それで本拠地が使えないため(再建資金に、ザルツブルグ市が義捐金を送ってくれたようです)、会場を変更し、同じ市内の辺境の当地へ演奏会が移動してきたのです。第九演奏会ですが、第一楽章、第二楽章は演奏せずでした。いきなり第三楽章から。否定すべき音楽はどこへ?

川崎って変な町だなと思うことは多いですが、今回はつくづくそう思いました。合唱団はペンライト持ちこみでしたし。

Posted by: まさぞう | 12. 01. 01 at 오전 6:33

---まさぞうさん
あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 そうですか。謙介も今までいろいろな第九に出させていただきました。一番びっくりしたのは、第三楽章はおろか、合唱の部分の9小節前からいきなり、というのがありました。(金管楽器のパパーン、パパーンというあの部分からです。)
 でもいきなり第三楽章から、というのもすごいですよね。いくらベートーヴェンさんが最初からのものの否定をしてる、たって、第4楽章まである交響曲ですから一応の形式に則って、ってそれなりの配慮なり計算をして作っている楽曲でしょうに、、。
 今年、こちらでも初日の出はかろうじて見られました。午前中はいい天気でした。午後から曇ってきましたが、、。 年末もずっと課題の報告書を書いていました。もうちょっとで3分の2くらいまで行きそうです。何とか来週週明けくらいまでには目処をつけたいのですが。

Posted by: 謙介 | 12. 01. 01 at 오후 4:22

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91870/53159657

Listed below are links to weblogs that reference 記念演奏会:

« あいちゃん弁当 | Main | 山の問題 »