かれーですか?
それはかれーですか?
はい、これはかれーです。
失礼しました。
あ、ちなみにこのカレーは
省エネカレーです。
どこが省エネかと言うと
材料をすべて薄切りか隠し包丁を入れてあって
火の通りが早くなるようにしてあります。
牛肉も煮込み用でなくて細切れ肉。
一日20分くらい煮て、さめたら冷蔵庫へ。
次の日、また20分くらい煮て、さめたら冷蔵庫。
気温が高くなってくると外に置いておくのって
腐敗が早いからこわいです。
二日間合計40分くらいでできるように
作ったかれーです。
すみませんしょうもない会話で。
そうではなくてですね。
最近まぁいろいろなところで自分の体の
変化を感じる、ということが多々起こるように
なりました。
字を忘れたりすることはありますが、
これについては謙介は全然気にしません。
だってそのために辞書ってあるんだもん。
面倒くさがらずに辞書をひけばいいだけのことです。
人の名前も忘れたりしますが、またどうせ思い出すだろう
とのんきに構えているので(実際5分くらいしたら、シナプスが
つながるんでしょうかね。あ!って思い出します。)
忘れたらそれはそれで脳がこの情報は忘れてもええねん、
と判断したのだ、と思い、どうでもいいから忘れたもんねー、
で済ませます。
どうしても忘れたくないものについては
覚えておくためのメモに書いておきます。
そのメモはカレンダーの横につるしていて
必ず見ます。
前に丹波の城下町の古い武家のお家に
行ったんですが、そのときに「覚え」と表紙に書かれた
江戸時代のおさむらいが書いた帳面を何冊も見せていただきました。
そんなもの、昔からみんな忘れたらいけないものはメモしてたんです。
忘れたくなかったらメモして、
必ず見るようにしとけばいいんじゃないのでしょうか?
それから道具は定位置に置くことにして
使ったら必ずそこに戻す。
あちこち移動させておいて元に戻さないから、その行方が
わからなくなるんだと思います。鍵はここに吊る。
手袋はここにかける。外出先で手袋を脱いだ
ときはバッグのこのポケットに必ず入れる。
俺は物を入れるところは全部決めて
絶対にそこを動かしません。
謙介も昔はよく物をなくす子でしたが
姉から、定位置に置く! ということを
何度も言われて、その習慣をつけるように
した結果、ずいぶん失くすものが減りました。
あ、ここではそんな記憶のことじゃないんです。
何が変わったのか、と言えば、
最近けつまずいたり、身体のバランスがおっとっと、と
なることが起こるようになりまして。
早速こういうことは栄養士の友達に聞いてみました。
栄養士の友達は県の国体の強化委員もしているので
そういうトレーニングとか身体のメンテナンス方面のことも
質問すると教えてくれます。
「最近ねぇ、よろめきそうになったり、転びそうになったりするの。」
「昔、そういえば、よろめきドラマってあったなぁ。」
「ミシマユキオと違いまんがな。身体がよろっとするの。」
「はいはい分かってます、って。」
「そういうのってさー、筋力が落ちてくるから、そうなる、って
いうよねぇ。」
「ちょっと足見せておみ。(足を見せてごらん。)」
というので、謙介さんズボンをたくし上げて足を見せました。
栄養士の友達、人差し指でつんつん、と足の筋肉を
つついて弾力を見てくれます。
「筋力が落ちてるとは思えんのやけど。」
「ふん。この足なら十分筋肉質の足やと思う。」
「でもよろけるのはなんで? 」
「あ、それはバランス感覚が落ちてきたんやね。」
「20代のころは、おっとっと、っていう場面が
あっても転ばないでなんとかなったのに、
最近はおっとっと、から、バタっと転びそうになったりするん。」
「ふん。それはバランス感覚やなぁ、、。」
「やっぱりこれってさ。」
「え? 」
「これって、、かれーげんしょう?」
「そうともいう。 」
ということでこれもかれーなんだそうです。
そうそう。加齢が言いたかったの。
そのあとでやさしい友達は
そのときは単に足元が不安定だったからじゃない?
と言ってくれました。
「単に足元が悪くて安定しなかったっていうのもあるよ。」
「足元、ねぇ、、。」
「足元悪くなかった? 」
「悪かった。泥地やったから。」
「それは足元のせい。」
「そうかなぁ、、。」
というところでそのときは一応おいておいた、んですが、、。
でも、家に帰って静かに考えてみると、、。
最近、よく転びそうになったりするので、、。
やっぱりかれーだよぉ、、と思いなおしたところです。
そうそう、かれーと言えば、月曜日のこと。
がんセンターの日でした。
次が自分の番なので、診察室の前で
待っていると、中の会話が聞こえてきました。
だって中のおばあさん、
すごい大きな声で会話していて、外まで大きな
声がわんわん聞こえてきてるんだもの。
「せんせい、○潤って、膝に効くんな? 」
歳とるともう怖いものなしですね。直球の質問です。
「あんなもの飲んだって効かんよ。膝だけ
その効果が行くなんて考えられんから。」
回答も剛速球でした。(笑)
歳を取るといろんな変化が出てきます。
まず皮膚が乾燥すること。
紙を数えるのに、指先にすべりを良くするクリームを
塗ってからでないと数えられなくなってきました。
いろいろな動作の目算が狂ってくること。
同時に違う二つの動作をすると
片方が失敗することがあります。
鍋を持ったまま、皿を取ろうとして、鍋が傾いて
中のものが外にこぼれてしまった、とか
皿の取り方が悪くて落として割ってしまった、とか。
なので、皿を取る。
鍋をちゃんとテーブルに置いてつぎわける。という
ふうにしないといけません。
いつも内科外来で話をする80過ぎのおじいさんに
よると、手先の細かい作業ができなくなった、と
言っていました。それから集中が続かなくて
すぐに面倒くさくなって投げ出す、とか。
(俺はいつもだ、とか思ったのですが。笑)
加えて主治医に聞くと、口の中から
咽喉の奥のほうへ食べ物をうまく
送れなくなるんだそうで。
それで食べ物が気管のほうに入って
しまって誤飲、ということになって、、
ということが起こる、と聞きました。
やれやれいろんなことがこれから起こりそうです。
それからその時思ったのは、やりたいことがあったら
そのうち、とか、ゆとりができてから、と
思わないでいますぐやろう、ということでした。
できなくなってから「やりたかったのに。」では
後悔すると思います。
謙介が見たいところがあったら
少々体調が良くなくても、行こうとするのは
それなんですよね。本格的に体調が悪くなって
何もできなくなったら、あれやりたかった、たって
できないじゃないですか。
そういうこともあって、こないだ鳥取に行ったときに
体調のこともあって無理はしたくなかったのですが
無謀(笑)にもお城山に上がったのです。
帰ってからやはり良くはなかったのですが
でも、登らなくて後悔するより
よほどいいんじゃないか、って思いました。
これから、たぶんいろいろと選択の幅が
狭くなっていくんじゃないかとは思いますが
その中で、できるだけしたいことをやっていけたら
と考えています。
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Comments
謙介さん、おはようございます。目覚ましをかけていないのに今朝も超早起きでした(笑)。
さて、年齢のためにやりたいことの幅が制限されるというのは、身につまされる話です。私はこれから、自分のやりたいことを実現するために京都に行ってきます。観光気分にはならないので、今日はまず会場の下見ということになりそうです。
アルバイト先で京都への<営業旅行>の話をしたら、百万遍で金平糖を買ってきて欲しいといわれたので、そのお店もネットでチェックして準備完了です。
本番の<面談>は、明日の午後。
それをすまして、早く<刊行気分>になりたいです。
Posted by: 闇太郎 | 11. 05. 19 AM 7:52
年をとるとうまく物が飲み込めなくなって誤飲の次に、その時口の中の黴菌まで一緒に気管の方に飲み込んで誤嚥性肺炎というのがついてくるそうで…。「だから歯磨きをせっせとして、口の中は清潔に」と娘が言うのですが、誤嚥を前提としているところが憎らしいです。体力も落ちますし、若い時と同じだと思わないようにして生活しなければいけませんよね。私はとても目が良かったのですが、今は老眼で読書は眼鏡が必要です。(謙介さんはわたしと同年代だと信じております)老眼で困っているのはメイクで、眼鏡かけてアイメイクってできませんし、みなさんどうしているんでしょう?って謙介さんだってこんなこと書かれても困りますね。
Posted by: アリクイ | 11. 05. 19 PM 2:14
謙介さん、こんばんは。加齢で色々出来なくなるのは、ゆっくりした変化なので、本人も気がつかないくらいの進み方だから、なんとかなりますが、病気のせいでやりたい事が出来なくなるのは辛いですね。私もとうとう使える薬がなくなりそうで、秋頃入院で抗癌剤治療が始まりそうなんですが、そうなると旅行も行けない、通勤も、会社も無理かな、と想像して毎日水泳に励んでいます。こんなことなら、去年無理してベトナムへ行っておくんだった、と思って後悔しています。
Posted by: まさぞう | 11. 05. 19 PM 10:16
---闇太郎さん
お返事がすっかり遅くなってすみません。この文章お読みくださっているのは、ひょっとしたら京都からお帰りの後かもしれません。闇太郎さんのブログにあった「平常心」っていうこと。人間どうしてもいざ、というときになると、やはり自分をよく見せようとか、うまくやりたい、という「スケベ心」が起きると思うんです。俺の友だちの坊さんでさえ、やっぱり我執を捨てなければ、といいつつ、ついどうしても出る、って言ってました。ひとつ、いつもと同じ生活パターンを行う、ということがあるように思います。どこに行っても、そのパターンを変えない。案外そういう方法がいいのかなぁ、と自分でやってきてみて思います。観光の旅だったら、あそこの何をお召し上がりください、とか、ここのこれは見ておいたら、とお話するのですが、今回はそういうことではない、と思ったので何も申しませんでした。ただただ一筋に面談が上首尾に至ることをお祈りしております。
Posted by: 謙介 | 11. 05. 19 PM 10:43
---アリクイさん
目の話、実は俺も切実なんです。と、いうのが、40歳を超えたときから仕事の内容が変わりまして、1日5時間ぐらいパソコンの画面とにらめっこをしないといけなくなりました。とたんに視力が悪くなってそれまでは、1.2とかの視力だったのが急に0.4にまで落ちてしまいました。で、遠いものが見えない。しかし、近くはメガネが要らないので、近くは無しです。遠くはメガネをして近くはメガネがあるとぼやけるので外す、それがとっても面倒なんです。講演会とかに行くと講師の顔はメガネをしてみないといけないし、メモは外して書かないとかけないし、、それでとっても困っています。
Posted by: 謙介 | 11. 05. 19 PM 10:54
---まさぞうさん
なかなか後悔しないで、、というのは難しいことですね。俺ももう何度もあのときああしておけば、と時々思い出してはすごく悔しい気持ちになることがあります。ですからまさぞうさんのお気持ち、よくわかります。俺も主治医から「治る」ということはないです、と言われていて、何とか現状維持できたら、なんですけど、それも次第にしんどくなってきています。今、まさぞうさんは何をなさりたいですか? 何かなさりたい、とか行きたいところがあったら
まずそれを優先させる、っていうのは無理でしょうか。あきらめるんではなくて、自分のできる範囲でできそうなこと、なさりたいことを、やってみる、ということがあってもいいのでは、と(他人だからそういうふうに言えるのかもしれませんけれども)思います。
Posted by: 謙介 | 11. 05. 19 PM 11:02
謙介さん、励ましありがとうございます。とりあえず、「面談」無事終了です。
あとは、完成めざしてひたすら翻訳あるのみ!
Posted by: 闇太郎@京都 | 11. 05. 20 PM 4:28
---闇太郎さん
左京区百万遍方面に念を送ったのがうまくいったのでしょうか。いや、そんなことではないですね。これはあくまで闇太郎さんの実際の力です。本当に良かったです。これから大変だとは思いますが、何より最初のゲートをクリアできたことは、モチベーションが全然違ってきますよね。うれしいお知らせをありがとうございました。おめでとうございます。こちらも安堵しました。
Posted by: 謙介 | 11. 05. 20 PM 6:41