野越え山越え(1)
先週の木・金と出張に出ておりました。
しばらくそのご報告をしたいと思います。
JRで出発です。
朝、7時45分の快速岡山行きに乗るのです。
駅に行くと反対側のホームに東京からの
夜行寝台「サンライズ瀬戸」が到着していました。
いまや東京駅からの西行きの夜行寝台ってこのサンライズ瀬戸と併結の
サンライズ出雲だけになってしまいましたね。
快速電車は定刻に駅を出ました。
20分ほどで左に沙弥島が見えてきます。
(島たって、今は埋め立てられて陸続きですが)
その正面に見える浜辺で、柿本人麻呂が長歌を詠んでいるのが
万葉集に収録されています。あ、今回の出張、万葉集と
関係のあるようなないような、って前に言っていたのは、これとは
関係ありませぬ。
列車は海の上の橋を渡って行きます。
日本中でここだけですね。巨大タンカーとか
大きな船が航行している上を列車が走るのって。
と、ここまでは大体時間通りだったのですが、
瀬戸大橋を渡って岡山県に入って
児島の駅を出ると、いつもなら電車、結構速度を
出して飛ばします。130キロくらいで走るのですが
この日は、だらだらと走って結局途中で止まってしまいました。
しばらくすると車内放送があって、
「踏切事故がありました。事故処理が終わり次第
運転を開始します。いましばらくお待ちください。」
いましばらく、ったって、いつもなら新幹線の自由席
だから、遅れても適当に来た新幹線に乗ったらいいのですが
この日は、次に乗る列車が決まっていて、おまけに
指定席も取っていたので、それに乗れないと
困ってしまいます。でも、謙介が困ろうが事故処理が
終了するまでは、電車は動いてくれないので、
どうしようもないんですが、、。
そこに10分くらい停まっていました。
やおらガタン、と電車が動き始めました。
乗り換え時間は30分あるので、10分程度の遅れだったら
オッケーで、、と思っていたら、またガックン、と
停まってしまいました。
やれやれ。いつ着くんだ。
しばらくすると電車はまたゆっくりと走りはじめました。
以前はJR西日本の電車、遅くかったら、途中必死で
走って時間を回復させようとしていたのですが
福知山線の電車の事故以来、遅れても遅れたまま走る
というふうに方針を転換しました。
なので、遅れたままの到着です。
おきゃーまです。
だって地元の人、おかやま、って言わないで
おきゃーま、って言うんだもん。
謙介は乗り換え時間が30分あったので
全然問題がなかったのですが
新幹線の乗り換えの方はやはりちょっと
きつかったようです。ホームで駅員さんが「お急ぎください。」と
連呼していましたから。
3番線のホームに移って、列車の入るのを待ちます。
ここから何に乗るかといえば
スーパーな列車です。
いや、ホントにスーパーっていうの。
謙介の乗るのは「スーパーいなば」です。
ということでここで謙介さんの行き先が明らかになりましたね。
行き先は鳥取市でした。
なんだかよく分かんないですが
松江・鳥取方面の特急って大抵「スーパー」がついています。
「スーパーおき」「スーパーまつかぜ」
「スーパーはくと」「スーパーいなば」
前は「スーパーやくも」もありましたです。
なんだかスーパーの大安売りです。(笑)
でもこれはスーパーでなくて単なるやくも。
みなさんは鳥取、と言うと何を連想するでしょう??
去年のNHKの連続テレビ小説の「ゲゲゲ、、」で
境港が出てましたよね。
はたまた珍獣ハンターのおねいさんですか?
もしくはこのお方でしょうか。
俺ね、鳥取県って言えば、大学のときに
民話の調査で伯備線沿いの溝口とか岸本、米子にかけての
あたりだと何度も行っていたので、行ったことはあったのです。
西のほうは何度も行っていたのですが
東の鳥取市のほうは今まで行ったことがなかったので
今回の出張ちょっと楽しみにしていました。
旧国名で言えば、今の鳥取県の東半分が因幡。
そうです因幡の白ウサギの「因幡」が鳥取県の東半分
ということです。
それで西半分が伯耆(ほうき)です。
ですから伯耆のほうへは何度も行っていたわけですが、
因幡のほうは行ったことがなかったわけです。
まぁ今年はウサギ年でもありますし。(ばか)
でも、因幡や伯耆より「鳥取」のほうが古くて
伝統のある名前なんですよ。因幡とか伯耆は7世紀に
国の名前を決めるときに作られた名前ですが
鳥取という名前は、5世紀の部民制度の中で
「鳥取部」(ととりべ)という人たちがいましたからね。
そうした専門職集団がこの辺にいた、、ということです。
ですから鳥取、という名前のほうが歴史的には
古い名前ではあるわけです。
スーパーないなばさんですが、
鳥取方面は電化されていないので
ディーゼル特急です。
山陽本線から智頭急行線に乗り入れて鳥取まで
行きます。
カーブの少ない路線なので
列車も結構飛ばして、
(スーパーいなばの最高時速は130キロです。)
岡山から鳥取まで
1時間40分ほどで走ります。
そう言うとみなさん結構驚くんですよ。
え、そんな時間で着いちゃうの? とか。
やっぱり鳥取とかいう場所はすんごく遠い、
っていうイメージがあるんでしょうかね。
だから岡山から鳥取まで1時間40分っていうと
ちょっとびっくりした顔をされます。
で、スーパーないなばさんですが、
編成は2両です。(スーパーな割には
連結車両数が少ない。笑)
1号車は座席指定車。2号車は自由席車。
以上です。
この日、俺も参加している会議でおそらく
集中してこの列車に乗る人間がすごく多いんじゃないか、
と思って、指定席を取りました。
結果的に正解でした。自由席は立ってる人がいましたし、
指定席も満席でしたから。いなばさんが入線してきました。
さっそく乗りませう。
スーパーないなばさんは、定刻におきゃーまの駅を発車しました。
すんごいうなり音を響かせてぐいんぐいん加速しながら
山陽本線を東に走ります。一度兵庫県に入ります。
途中上郡の駅で、進行方向が180度逆になります。
なので乗っているお客さんも椅子の向きを変えました。
今度は智頭急行線の中をぐいんぐいん走って
列車は定刻に鳥取に到着したのでした。
今日はここまでにします。
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Comments
写真のお方は,いなば&サンライズを使って東京との間を往復すると聞いたことがありますが・・・今でもそうなのでしょうか?(微笑)
たった2両なのにスーパーな理由は,振り子でカーブもスピード落とさずギュンギュギュンだから,でしょうか?
・・・ああ,また「鉄」なコメントを残してしまった(苦笑)
Posted by: Ikuno Hiroshi | 11. 04. 28 AM 12:16
---Ikuno Hiroshiさん
なんか鳥取の地元の方にお伺いしたら、その某党のせーちょーかいちょーさま、今もそうらしいです。いなば、に、スーパーのついたのは、そうみたいです。振り子式になったので、最高時速もそれまでの単なるいなばより10キロ速くなったので、スーパーがついた、と、聞きました。 それが謙介、自分でいうのもなんですが、振り子式でもまったく鈍感な奴なんです。振り子式の車両に乗ったら酔うとか、下をうつむいていたら気分が悪くなるとかおっしゃる方がおいでですが、謙介なんてそういう繊細な方とは全くの反対の鈍感の極致で、往復のいなばに乗ってる間、サッカーの長谷部○さんの本と講談社の新書の2冊をずっと読んでいたのですが、全然気分も悪くならず、しっかりと本を読み終えました。喜んでいいのやら、鈍感さにあきれたらいいのやら。(笑)
Posted by: 謙介 | 11. 04. 28 AM 12:34