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11. 03. 29

ねかはくは(その1)

先週の金曜日、午前中出張で新居浜に行きました。
会議が終わったのがお昼の1時過ぎです。
午後からは年休にしてあったので
そのまま実家の街に帰ることに。
でも、実は前々から行きたい場所があったので
この機会に、謙介、ちょっとそこに
行ってみることにしました。
今日はその時のお話です。


       ×      ×       ×

ねかはくは 花のしたにて 
 春しなん そのきさらきの もちつきのころ

これは謙介がここでおさまりかえって改めて言うまでもなく
西行さんの歌ですね。前にもお話しましたが、
西行はお釈迦様の命日と同じころに自分も最期を迎えたい
という希望があったのです。

旧暦ですから、
「きさらぎ」と2月の歌になってはいますが、
実は西行さんの命日は
新暦だと、3月23日でした。 
この歌の解釈とすれば、花、と
言えば桜ですが、ソメイヨシノは江戸時代にしかも東国できた
品種なので、ソメイヨシノではなくて、このころの桜としては
山桜だったのでしょう。

今も各地に西行さんの伝説があって、
ここは西行さんが来て使った井戸とか
ここは西行さんが、なんとかかんとか、
という伝承が残っているところがあります。
それだけ西行さんの人気、というのが
高い、ということなんでしょうね。

つい先月の国文学解釈と鑑○という雑誌も
西行を特集として取り上げていました。


Kokubungaku

で、この雑誌を見たのですが、正直言って
ひどい編集でしたねぇ。
人生幸○師匠ではありませんが、思わず
「責任者出て来い。」と叫びたくなるような内容でした。
どうしてなのか、と言えば
西行さんの生涯の中での大切な部分、
一つは崇徳院との関係。もう一つは空海との関係。
という部分についてほとんど論考が抜け落ちて
いたからです。
一番肝心な部分に触れないで、西行の漂泊の人生、
たって、、。それはいったい何なんだ、としか言いようが
ありません。
どうしてこうもひどい編集になったのか。
理由はわかりません。

「崇徳院と空海の交渉の部分の論文を書く」、
と言って予定をしていた先生が原稿が間に合わなくて
掲載できず、ということになったのかもしれないし、
最初から編集担当者がそういう部分の目配りを欠いた
編集をしてしまったのか。
まぁ、何はともあれ、ちょっとこの編集はないだろうよ
というひどいものでした。

さて。
さっきも言いましたように、西行の
伝承地はたくさんあります。
しかし、今日行ったところは
本当に西行が一時期
逗留していた場所です。
なんたって『山家集』にちゃんと記載がありますから。
間違いはありません。

善通寺という街の西に吉原町、というところが
あります。

実はこの場所、道が三角形になっていまして
「吉原トライアングル」と地元では呼んでいる場所です。
吉原トライアングルが語られるあとには必ず地元の人は
「うふふふふ。」とつけます。
「えっちぃ。オマエ誰と行ったんや。」とか。
昔、善通寺には陸軍の師団がありました。
野郎の集団となると必ず「下半身」関係の処理の
問題が生じます。その「場所」が実はこの辺でした。

この街の出身に心理学者の岸田○先生がおいでです。
岸田先生の実家はもう取り壊されてしまったのですが
映画館でした。謙介はもうずいぶん前に取り壊される
直前にこの映画館に入ったことがありました。 


この街は太平洋戦争で戦災に遭わなかった
ので、岸田先生の実家の映画館に行くと、戦前に寄贈されたと
思われる旧字体の映画館の緞帳をはじめとして、
カーテンとか幕とかにある特定の地域からの
寄贈品が多数ありました。
送り主は違えど、すべて「吉原町」からの寄贈でした。
何があったのか、と言えば遊郭があったわけです。
映画館の緞帳等の贈り主は全て
妓楼の館主からだった、ということです。


今もこの辺って、
ラブホテル密度が異様に濃い場所なんですよー。
なので地元の人はうふふふふ、とかすけべ、とか言ったり
するわけです。
江戸の吉原からつけたかどうかについては
謙介は寡聞にして存じ上げませぬ。


あ、いけないいけない。
漂白の歌人の話なのに、
まじめな話をしなくてわ。

この吉原町のちょっと高みに
四国霊場の札所のひとつ
曼荼羅寺があります。
Mandara1

そこから次の札所の
出釈迦寺に行く途中に西行が一時期住まいしたという
庵のあとがあるのです。

Hyoshiki2

そこに行ったときの話を少ししたいと思います。
長くなりました。
今日はこの辺でひとまず措きたいと思います。


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