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11. 03. 30

ねかはくは(その2)

『山家集』には、こうあります。

同じ国(註 讃岐の国)に、大師のおわしましける御あたりの山に
庵むすびて住みけるに、月いとあかくて、
海の方くもりなく見え侍りければ
「くもりなき山にて海の月みれば島ぞ氷の絶間なりける」
  住みけるままに、庵いとあわれに覚えて
「今より厭はじ命あればこそかかるすまひのあわれをもしれ」
  庵のまへに松のたてりけるを見て
「久にへて我が後の世をとへよ松跡したふべき人もなき身ぞ」
「ここを又住みうくてうかれなれなば松はひとりにならむとすらむ」

ただこの「大師のおわしましける御あたりの山」という場所に
ついては2説あります。ひとつは水茎の岡というところ。
もうひとつは善通寺のお寺の近く、というところ。
でも、善通寺のお寺だと平地になるので、
この記述からだと、やっぱりこの場所ではないか、と
思います。

曼荼羅寺の本堂の前には
西行さんの昼寝石と笠掛け桜、
というのがあります。
Mandara4
さすがに
桜は枯れてしまって何代目かの木のようですが、昼寝石のほうは
今もあります。この↑石の上で西行さんは
よく昼寝をしていたそうです。
そうそう桜は本堂のすぐ近くの場所で美しく咲いていましたよ。


Mandara2

曼荼羅寺の山門を出て歩いていると
道々にこういう標識があります。

Hyoushiki1

しかし、結構しんどい道のりです。
聞いた話だとへんろ道から10分程度
とありましたから、ほんのちょっとの距離だろうと
思っていたらなんのなんの。
ええええ一体いつまで山を登るの、と思っていましたら
ようやく石碑がありました。

Saigyoan2

この奥です。

行ってみると再建されたお堂がありました。

Saigyoan3


Saigyoan4

西行上人いほりの跡 と書かれた石碑が立っていて
ここが西行庵ではないか、と
言われています。
俺も善通寺の平野のほうではなくて
こちらのほうが正解だろうと思います。
ひっそりとしたたたずまい。しかも
山の中腹にあります。

しばらくこの庵の前にたたずんでいると
いろいろなことが脳裏をよぎっていきました。
東北・関東の大震災のこと
西行の生きたであろう時代のこと
そして自分のこれからのこと。

しばらくいろいろなことを思い、考えました。
この日は本当に寒くて、時折時雨のような
雨がさあっと降っていきました。
そのたびに竹林が大きな音を立てます。

さて。
再び戻ることにしました。
庵を出て、道に出てみるとこういう風景です。
Saigyoan1

実はこの日は曇っていて視界が悪かったのですが
晴れていたら北東正面に五色台のひとつ
白峰(しらみね)が見えるのです。
白峰にはもちろん、保元の乱で配流になった崇徳上皇の
御陵があります。西行は毎日白峰を見て
崇徳上皇の霊を慰めたのではないか、という気がします。
そうして、南には我拝師山。
Gahaishizan

(この左側の山の東のふもとで空海が
生まれた、とされます。)
そうした空海の生まれ在所の近く、
また崇徳上皇の陵墓も毎日見、そして
供養を行いながら、
西行はこの地でしばらくとどまったのだ、と思うのです。
そういう意味があったからこそ西行はわざわざ
この地にやってきたのでしょう。
空海も崇徳上皇も西行の人生の中では大きな
意味を持つ人物であることは容易に想像できます。

ですから、この部分の論考がスポッと欠落している点において、
前回あげた国文学解釈と鑑○の西行の特集号が
全くもってダメだ、と謙介が思うわけなのです。

曼荼羅寺の駐車場に戻ってきました。
おなかがすいてすいて、、。
ここまできたら善通寺市内まですぐです。
よっしゃあ! 目指すは
Miyagawa1


宮川です。
ちょっと遅い時間でしたがまだまだお客さんは途切れずに来ていたので
打ちたてを食べることができました。

Miyagawa2


うどんの大(2玉)にちくわのてんぷら、お揚げを載せて
これで420円です。
盛り付け方がイマイチですね。

そしてここまで来たら、行かなくちゃ、と思い
善通寺におまいりして

Zentsuji1103

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Zentsuji11033

実家にもどったのでした。

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