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11. 02. 16

さらにさらに新しいかんきつ類

うちのブログ検索のキーワードにこの時期になると
かんきつ類の新品種のキーワードで
訪ねて来られる方が結構います。
中で多いのが「はるみ」と「はるか」、なんですが。
(はるか、たって関空特急ではありません。
かんきつ類の名前です。)

でもね、もうはるみだってはるかだってもはや
全然新しくありません。
(とはいえ、まだ他の地方にはほとんど出荷されて
いないので、え? そんなのあったの? っていう
人がおいでかもしれませんね。)

実はこないだ県の広報紙がきて、現在県内で
栽培されている代表的なかんきつ類の表というのが
入っていました。 決してこれが全部ではなくて、
あくまで代表的なものだけでこれだけあるんだそうで。

Kankitsuichiran


ざっと書き出してみます。
どこのスーパーにもある、
温州(うんしゅう)みかん。これも実は
極早生(ごくわせ)から早生(わせ)、中生(なかて)
晩生(おくて)まで4種類あるんだそうです。

はれひめ オレンジと温州みかんの交配品種
デコポン 清見とポンカンの交配品種 以下、
いよかん (宮内いよかん)
ポンカン
はるみ
せとか
八朔
甘夏
清見
カラ
河内晩柑

と代表的なものだけでこれだけあります。これ以外に俺の
知っている、というのか食べたことのあるものとして、
天草、はるか、ピッコリーナプリマヴェッラ、甘平(かんぺい)
紅まどんな 南柑35号というのがあります。

温州みかんとか八朔とかいよかん、は大抵どこの
スーパーにもあると思います。

毎年毎年、スーパーの店先に新品種が並びます。
それを片っ端から「官能検査」して、味見をするのが
この時期の楽しみでもあります。

では、なぜ、こんな毎年新品種が出るのか、と
言えば、実はそこに大きな問題があるんですよね。
ひとつは、温州みかんとかいよかんの後継品種の選定のため、
ということがあります。
今年は温州みかんは裏年だったので全般的に生産量が少なくて
その分、高値で取引されたそうですが、
表年だと、当然生産量が増えますから、取引価格が下がります。
みかんは大抵急傾斜地に植えられているので
それを育てて出荷、となると大変な労力がかかります。

その労力に見合う収益が、、となるとみかんでは利が薄い。
温州みかんより、もっと収益のあがるものを、
というふうに考えるわけです。

それから本当にいろいろな果物がでているので
もう「みかんなんて普通すぎて全然食べない。」という
人が増えているのか、消費量が落ちてきているようです。
だってスーパーにみかんなんて、ごく普通にある光景ですよね。
最近なんて温室みかん まであるから、本当にみかんは
1年中ある果物になってしまいました。
だから「ありふれすぎてみかんなんか食べない。」という
人も結構増えているんだとか。

この広報紙だって「かんきつ類を食べよう」と大きく書いてあります。
要するにかんきつ類の消費を呼びかけているわけです。
この呼びかけを、「地元ですら、かんきつ類の消費拡大を
広報しなければならない。」ととるのか、「地元だから
かんきつ類の更なる消費拡大を訴えている。」のかは
よくわかんないのですが、
ともかく、食べてね、と
言わないとどうしようもない、ということに
なっているのは事実のようです。

以前はその温州みかんに代わるものという
打開策としていよかん、があったのですが
いよかんは食べるときに手が汚れてべちゃべちゃするから嫌
とか言われて消費量がどんどん減ってきています。
だからこれまた商売にならない。

それから、みかん農家の家の高齢化で
みかんを栽培するのをやめる人が今、すごい勢いで
増えています。謙介の仕事場は前にもお話したように
イノシシの出るような遠国にありますが、
周囲には耕作放棄された
みかん畑が結構あります。

なぜ耕作放棄するかといえば、高齢化とともに、
「みかんを作っても生活ができない。まともな収入が得られない」から。
だからみかんを作るのをやめる人が増えているわけです。

こういうふうなことへの打開策として、新品種で
しかも付加価値の高い(もっと簡単に言えば(結構「お高い」)
かんきつ類の開発が今、じゃんじゃん出ている、というわけです。


それから違う果物を作る、という人も増えています。
実は謙介の今いる県はキウイの生産量も日本一なのですが
みかんをやめてキウイにかえた、という人も結構います。

なので、正直、新品種のかんきつ類は、どれもこれも
お高いわけです。こないだ食べた紅まどんななんて
1箱15個くらいで3000円とかしましたもん。

いちばん新しい品種の甘平なんて1個400円します。
はるみも同じくらい高いです。
スーパーにあるのだって、スポンジのクッションにくるまれて
あります。高級なかんきつ類です。
(謙介は味見をしたいので1個だけ買いましたけど)

売れないから作るのやめる。作るのやめると
流通しなくなって、次第に忘れられる。
そうして別の品種に移行していく、、。
ここ数年のかんきつ類の移り変わりを見ていると
そんな感じもします。

だけど、
この先、普通の温州みかんが食べられなくなったら
どうしよう。

決してそれは想像とか冗談でもないかもしれない。
毎日通勤する道路の両側に広がる元みかん畑の
広い耕作放棄地を眺めながら
そんなことを思ったりするのでした。

(今日聴いた音楽 ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲
 無伴奏チェロ組曲 から 第3番 ハ長調 BWV.1009
チェロ演奏 パブロ・カザルス 1936年11月 
 ロンドンにおける録音 CDは東芝EMI1994年盤
 もちろん馬友友 のもありますが、今日は巨匠の
 演奏で。)

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