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11. 02. 25

そや京都、いってきたろ。(その4)

おなかがいっぱいになって再び出発です。
北大路バスターミナルから市バスで西に向かいます。
さて着きました。
Funaoka1

今から登山です。(おおげさおおげさ)
船岡山にのぼります。
船岡山、山とありますが岡です。

清少納言さんだって、岡は船岡、って
枕草子に書いてありますからね。やっぱり岡ですよ。
でも、岡はねぇ、って彼女が思ったとき、この船岡が
いの一番だったのは、やはり彼女にとって、ここは
格別な何かがあった岡なのかもしれませんね。
船岡山には織田信長さんをおまつりした
建勲神社があるのですが、それは今日は
割愛いたしました。


ここは今でこそ公園になっていたり
ワタナベジュンイチの小説の舞台になっていたり

(高校の時にワタナベジュンイチの小説で「野わけ」というのを
はじめて読みました。このお話のヒロインが確かこの船岡山の
近くに住んでた、と記憶しているのですが。しかし、何だって
高校の図書室にワタナベジュンイチがあったのか、、。まぁいいや。)

しますが、元々この船岡山は神さまへの祈りの場所であった
時代もありましたし、人が死ぬとその遺体を埋葬したり
時期によっては、そのまま死体をここに置いて帰ってくる場所
であったりしました。吉田兼好さんも徒然草の中で
「鳥部野、舟岡、さらぬ野山にも送る日多かる日はあれど
送らぬ日はなし」とありますし、、。

応仁の乱の時は、山名氏や一色氏がこの岡に陣を構えました。
Funaoka2

応仁の乱の時に、この岡を含めてこの岡の南一帯に陣を作ったのが
西軍だったために西陣、になった、わけですし、、。

標高は大して高いものではないのですが、のぼってみると
やはり陣地を築いた理由が分かります。
京都盆地が南に向かって次第に低くなっているせいもあって
広く見通すことができます。そして雄大な眺めです。
謙介もすごく好きな場所です。なので、わざわざ時間を
とってここにのぼってきた、という訳なのでした。

東の比叡山から東山方向、(大文字山もみえています。)です。
Higashi

南の京都市中心部方向です。
Minami

南西の右京区方面です。真ん中に小さく双が岡が見えています。

Nansei


それから北西の左大文字方向です。
Hokusei

北方向を撮るのを忘れていましたが、
ここは8月16日の五山送り火の日は
大文字、妙法、舟形、左大文字と4つ見えますから、
この岡の上はそれはそれはとてつもないことになるんです。

この岡の上にわらわらと1万人くらいの人がやってきて、
大文字を見る、ということになるんですよ。

もうね、炎天下をものともせず、16日の昼過ぎから
場所取りで大混雑して、、それはそれはすごいことに
なるんです。まぁそれ以外の季節は
静かなものですが。(笑)

(もうちょっと下がった大将軍の府立医大花園校舎
の屋上だと嵯峨の鳥居も含めて5つ全部見えますが、
でもここは一般の人は入れませんし、、。)

Kozobutsu

岡の頂上にこんな建物がありました。
今は何にも使われていないようですが、、
トイレか、何かの通信施設だったのかなぁ、と
思われます。おそらく戦前の意匠ですね。
こういう塔に丸みのあるデザイン、って。


さて、登山の一大事業も無事終えることができたので(笑)
ここから北のほうに歩きます。
今宮神社の門前でお参りをしてさらに北へ。
今日はあぶり餅もパスです。

Kotsukoen


さて。大宮交通公園です。
小さいときに家族でここにゴーカートを乗りに来たことがありましたが
あれからもう、、考えたらすごい年月が経ってしまいました。
この日も父親と一緒に二人乗りのゴーカートに乗っている親子連れ
がたくさんいました。

しかし、最近のとうちゃんはいけません。
大体がここは交通公園で、いろいろな道路標識とか
正しい交通法規とか正しい交通ルールを子どもに
教える公園なのにですよ。
交差点の信号の停止線ぎりぎりで急ブレーキをわざとかけさせて、
車を急停止させる方法をガキにお子達に教えたり
していて、、。こらこら、です。まったくぅ、、。

謙介は何をしにきたか、といいますと
ここには昔の市電の車両が置いてあります。
Shiden1


中は図書室になっています。
Shiden2


ただ屋根はついているのですが、
あまり保存状態はいいとは言えません。
いやぁ、久しぶりに近所まで来たので
つい、ちょっと、、寄り道をしてみた、というわけだったのです。

電車の入り口のところに大人90円と書いてあって
本当に懐かしかったです。市電の廃止になった年、
昭和53年(1978)の市バス、市電の運賃、そうそう
90円やったわ、と思い出しました。


ここには北野線の電車も置いてあります。
Shiden3

やっぱり北野線は狭軌だったから、車両も小さいです。
こうやって実際に乗ってみたら、非常に違いがはっきりしました。
Shiden4


さて。
ちょっと早いのですがお菓子屋さんに行きます。

交通公園から程近い場所に
御倉○さんというお菓子屋さんがあります。

Mikuraya11

最初にここのお菓子を知ったのは
姉がお茶の先生のところからもらってきてくれたお菓子、から
でした。
はじめて食べたとき、 
それはそれは夢のようにおいしいお菓子でした。
「どこのお店の? 」
「御倉○さん。」
「どこにあんの? 」
「紫竹のほう。交通公園の近所やて。」
「ふーん。」
Mikuraya1


ここのお店、本当に京都らしいお店です。
宣伝は一切しません。それから地元のデパートの
地下にも出店していませんし他の地方のデパートで
よくやる催事の京都展にも一切出していません。
そして支店もありません。
地方発送もしません。
駐車場もありません。
さらに店に入っても、こんな感じです。
お店という感じは、します?
Mikuraya3
ちなみに正面の御倉○の字は画家の堂本印象の字です。
右にも額がかかっていましたが、これは吉井勇の字だ、と
すぐに分かりました。(写真がないのですみません。)

ただあるのはガラスケースの中に
今、作ってる見本のお菓子が
置いてあるだけです。

Mikuraya2


注文は、事前に店に行って見本の生菓子を見せてもらって
何日の何時に取りに来ますから、と言うか
電話で、○○を何個、何日の何時に取りに行きますから、
と伝えるだけです。
原則的に予約注文分しか作りません。
(多少は余裕分も作りはするとか伺いましたが、、。)


季節季節でお菓子がうつりかわるので、今の時期
どんなお菓子を作っているのか、見本を
直接見ないとわかりませんから、
必然的に買いに来るのは、何度も足を運べる
地元の人か、もしくは
前に買ってどれが好きなのか分かっている人
ということになります。
加えてすごく交通の便が悪い場所にあります。

管理人がイケメンでもない。
カップルの日常を書いたのでもない。
エロな写真もない。愛想もない。
ないない尽くしで、
まるっきり謙介のブログみたいな(笑)店です。


それでもここのお菓子を、欲しいという人が
大勢います。どうしてか、と言えば、
おいしいから。

ひとつひとつのお菓子を
ここのご主人が早朝から起きて、すべて手作りで
作っているそうです。
ここの夕ばえなんて、お菓子のにおいからして
ああ、おいしそう! というに匂いがします。

Mikuraya8

そして口に入れたらほろほろとまるで淡雪のように
中のあんが溶けていってしまいます。
こんなお菓子、はじめてでした。
本当においしかった。

これがもうひとつのこの店の有名なお菓子、
旅奴です。
Mikuraya6

和紙の趣のある袋に入っています。
カステラの生地に沖縄の波照間島で
できた黒砂糖をかけてあります。ただ沖縄でできた
黒砂糖そのままではなくて、この店のご主人が
その黒砂糖をさらに精製して味わいのあるものに仕上げた上で
使ってあるものです。

Mikuraya7


今日は後で常盤のおばちゃんのところに行くので
ここのお菓子を渡そうと思い
(もちろん半分は実家におみやげですが)
買いにきた、ということです。
この店に入るときは、
玄関をあけて中に入り、ここで気合を一発
入れないといけません。
普通の声で「すんません。」と言ったのでは、店の奥まで
聞こえないのです。

おなかに力を入れて、足を踏ん張って、大きく息を吸い込んで
一声「すんませーん。」と呼ぶと
奥からおねいさんが{はーい。」出てこられます。
「2時にお願いしてありました、○○です。」と言うと
「はいはい。」と再び中に入り、袋に入れられた
お菓子を持ってきてくれます。後は御代を支払って
「おおきに。」
「おおきに。」
でおしまいです。
これだけです。

よその人が見たら、なんとまぁ、ドライな
接客だろうか、と思われるかもしれません。

でも変に客に媚びたりしようとせず、店の品物
ひとつでもって誠実な商売しようとする
店の人の品物にかける厳しさ、というようなものがあるから
こういうふうになっているのだ、ということは
この店に来る客の側も重々承知しています。

「お上手はよう言いません。けど、その分言葉やのうて
きばってお菓子作らさせてもらいます。」
という姿勢が客にも理解され、
受け入れられているからこそ、だと思っています。

それはそれでこういう店もこの街では
あり、なんですよね。

パッと短時間に接しただけなら
なんとまぁ愛想のない、ということになりはするのですが
永く、10年20年とその店と付き合っていると、言葉ではない
その店の品物に対する思い、というのを感じます。

それで商売が成り立っている、というお店、京都では結構
あります。

それから謙介の今住んでいる街でも
口は下手だけど、がんばって本当においしい
うどんを出している。
そういう姿勢のうどん屋さんが結構あります。

でも、最近では1度や2度ちょこちょこっと来て、
○○は愛想がない、とか、サービスが悪いって、ウエブ上の口コミ
で書かれているのをよく見ます。
あんた、それは違うで、と言いたくなります。
ウエブ上の口コミも良し悪しの面があるなぁ、と
書かれている文章を見て思うことがあるんですよね。

さて、常盤のおばちゃんに渡すお土産も買いました。
実家のお土産も買いました。
今度は再び北大路通り目指して、
南に下がって行くことにします。
本当は今日で終わりにしようと思ったのですが
次、もう1回だけ続けます。
ほな。


(今日聴いた音楽 ベートーヴェン作曲
 交響曲第6番 ヘ長調 作品68田園
 第一楽章なんて、「田園に到着したときの
 朗らかな感情のめざめ」だそうですが
 それは都会の人がたまに田舎にやってきた
 から朗らかになるんであって、ですね。
  毎日田園に住んでいる謙介は、日々
 決して朗らかでいられないようなこともまま
 あってですね、、。まぁいいや。(笑) 人生
 いろいろあらあな、ですわ。
  あ、指揮は カール・ベームさんで
 演奏はウィーン・フィルです。録音は日本では
 千里山で万博をやってた1970年4月とあります。)
 

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Comments

謙介さん、こんばんは。大昔、東京で大学生をしていた頃、父親に頼んで、ウィーンフィル、ベームの来日公演の切符を取ってもらったことを突然ながら思い出しました。6番を聞きました。当時もウィーンフィルの切符を取るのは大変だったのだろうと思いますが、「取れるそうだが、行くか」と聞かれ、「お願い」と言ったきり、お礼も言わず、金も払わず、ひどい息子だったと思います。亡くなった父親とは、殆ど会話がありませんでしたが、どうやって入手したのか、今になって知りたく思いました。

Posted by: まさぞう | 11. 03. 01 at 오후 7:38

---まさぞうさん
ああ、俺にもそういう経験やはりあります。反抗期だった、と言ってしまえば、そういうことになるのかもしれませんが、、。親がしてくれるのをうっとうしいとか、骨を折ってやってくれたことを当然くらいにしか思っていなくて、、。それから何十年か生きて、いろいろな似た他の人の例を見たり聞いたりしてみたり、自分も親の年代になって、、はじめてなんとなく親はこうしたかったのかなぁ、と思ってみたり、そういうことがこの時期になってくると、気づくこともあるのではないか、と思います。自分もそういうことがあります。今更聞く、というのもなんだかできなくて、今に至っています。まさぞうさんのお話を伺って、あ、俺もそうだ、と思わず思いました。

Posted by: 謙介 | 11. 03. 01 at 오후 11:11

先日、クラシックコンサートにはじめて出かけまして、それがちょうど「田園」でした。
トロンボーン奏者がスキンヘッド・黒縁眼鏡でデンと座っているのが気になって、ずーっと見ていたのですが一向に出番がなく、最後のほうの雷の描写で「ブブブ」っと吹いて終わりでした(^-^;
本文と関係ないコメントが続きましてスミマセン

Posted by: mishima | 11. 03. 02 at 오전 12:00

---mishimaさん
いえいえ。オーケストラのそういう出番でそういうのありますね。打楽器なんか、一曲の中で、そうしょっちゅうなくて、前にシンバル見ていたら、mishimaさんのお話と同じように最後のほうで、じゃーんじゃーんと数回派手に鳴らすだけで、、というのがありました。最近は人手減らしのようで、パーカッション(打楽器)は、大太鼓さんがそういうのも兼務している、ということになっていますが、、。

Posted by: 謙介 | 11. 03. 02 at 오전 12:42

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