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11. 01. 17

生きていること

今日は1月17日。
土曜日にオヤジが「淡路島のねえさん」のところの、
話をはじめた。
おばの家は北淡町の震源近くだったけれど、
鉄筋コンクリートの家だったこともあって、
中はめちゃくちゃになったけれども
建物自体は壊れることはなかった。
しかし、しばらく電気も水道もガスも使えなくなって
避難所での生活をした。あの直後、オヤジと車で
淡路島にとりあえず必要なものを持っていった。
あの地震の日がまたやってきた。


今日は月曜日。
がんセンターの内科外来の待合室の
テレビも神戸発のニュースを映していた。
神戸に住む人の3分の1はあの震災を知らない世代に
なった、と言っていた。

あれから、16年とは言うけれど、地震で
家族を亡くしてしまった人、住む場所を
移さざるを得なかった人、、そんなふうに
大きく生活の転換をしなくては
ならなかった人にとっては
止まったままの時間なのだろう。
今もあの前日からもう時間が止まって
しまった、という人もいるかもしれない。

あの日の朝の大阪からの放送、
「高速道路が倒れています。神戸の街は
あちこちから火の手が上がっています。
阪急電車は、、」と繰り返して報道していた
画面が今も目に焼きついている。


地震の数日前に俺は帰国して神戸港に上陸して、、。
久しぶりにさんちかで買い物をして、元町まで行って。
その日歩いた神戸の街が、自分がよく知っていた
神戸の街の見納めになるなんて全然想像もできずに
いつものように買い物をして、地下鉄で新神戸の駅に
行って新幹線に乗って、、。
しかし、その数日後、あの場所がああいう姿になって
しまうとは、と思うとやはりそのショックは大きかった。

地震があって以後、俺が神戸の街にちゃんと行ったのは
10年もしてからのことだったと思う。
周辺の岡本あたりには出張で行ったけど、、。
それでも、三宮を歩いていると、なくなってしまったはずの
阪急百貨店の建物を探そうとしてみたり、
国際会館や神戸新聞の建物を探そうとしてみたり、、。


あの地震で大きなショックを受けて
今も苦しんでいらっしゃる方が、まだまだ
おいでだと思う。
どうか少しずつでもいいから、少しずつ少しずつ、
現実の中で自分を生かせるように
なっていって欲しいなぁ、と心から願う。

折角生きて今に至っているのだもの。
この今、生きていることをどうか大切にして欲しい。
生きている、ということは、本当に大変な
幸運の中にいることだと俺は思う。
そうして毎日の生を大切にすることが
亡くなった人の分を生きる、ということにも
つながるのだと思う。
1月17日の朝、淡路島から離れた四国のこの街でさえ
結構揺れた。それから6年後、今度の地震は結構
大きくて、この時は勉強部屋の本棚が倒壊した。

とは言いながら、自分があんな大きな地震に対する
備えをしているのか、といえば日々の生活に
追われるばかりで全然できていない。
そうしたことへの備えもやはり必要だと思う。


がんセンターの内科外来で、
神戸からのニュースを見ながら、
俺はそんな生きることの
意味を考えていた。

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Comments

>謙介さん
 タイトルを読んで高史明さん(字
間違っていたらごめんなさい)の
同名小説を思い出してしまいました。

 生きることの意味、私は欲深い
人間なので、あれもこれもしたいと
思い(旅行や韓国語のお勉強)どれも
中途半端なのが情けないですTT

Posted by: yoko | 11. 01. 17 at 오후 9:12

---yokoさん
あれもしたい、これもしたい、ということこそ生きていることの証だと思うんです。ただ単に生かされているのではなくて、自分の中に「~したい! 」という欲求とか気持ちがあるのは、決して悪いことではなくて、生きる原動力じゃないですかね。(他の人に迷惑をかける、というのはちょっと問題ですが。)自分の中にあれこれと思いをめぐらす。それが途中で尻切れトンボになっていたとしても、大切なのは「再開」することだと思います。あきらめるより一歩でも二歩でも前に、というのが俺は生きている値打ちのような気がします。どうぞ、そんなふうに思うことなく、また「再開」してみてください。そういう意欲って、すばらしいと思います。

Posted by: 謙介 | 11. 01. 17 at 오후 11:50

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