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10. 10. 19

瀬戸内国際芸術祭(その4)

中心部を見たら、次には「自分の作品」(笑)の
確認に行きます。
Pond


ははは。瀬戸内芸術祭非参加作品。
ありましたありました。謙介も手伝ってこしらえた
島の池です。
このコンクリートの池を作ったわけです。

でも、枯れ草が、ちょっと端のほうにあって
あんまり管理が行き届いていない、かな、
という印象を受けました。

池を作りたい、と 同僚が言いました。
でも工事代がありません、と会計担当が言いました。
じゃあ、手作りしかないな。
ということになって、工学部出身の人が
設計図を書き、材料を調達してきました。
材料、たって、島ですから、全部輸送は
船です。港までセメントの袋や砂利を取りに行き、
港からは一輪車でピストン輸送です。

工学的な能のない文学部出身の人は
寒風にふきっさらしの屋外でセメントの袋を運んだり
セメントと水と砂や砂利を混ぜて型枠に流しこむ
人力奉仕しかできません。ですがみんなで
作り上げました。

Hukei2

上の写真、さわやかそうに見えるでしょ。
実はこの正面が真北です。
真北からは何もさえぎるものがないんです。
ですから真冬になるとね、真北からものすごい寒い
風が何もさえぎることなくまともに吹き付けるんですよ。
ホント寒かったです。真冬ですが
何せ肉体労働で暑くなるから
あんまり重ね着できないし、かと言って
風はすんごい勢いで吹くので寒いし、、。
鼻水は出るし、半日外で作業して
部屋に戻ってきたら、顔は赤い、鼻水は出てる
目はしょぼしょぼしてる、と、ホントにものすごい
顔になっていました。

この工事、
ちょうど働き始めて二年目の冬でした。
なかなか大変な仕事だったけど
仕事をしていて自分の専門を生かす、なんていうのは
ホンのわずかのことだ、ということもわかりました。
確かに採用になったのは自分の専門も
入ってることは入っていたんですが、
就職したら、島にきたら、限られたスタッフしかいません。
それはボクの専門じゃありませんからできません
なんてことは言ってられません。誰かがしないと
どうしようもない。

というのか仕事って大抵そんなものじゃないか、
とも思います。

よく仕事探しで、自分の専門にこだわる人が
いるんですけど、俺、今まで仕事をやってきて
自分の専門を生かした仕事なんて、
誰でも自分の日常業務のうちのホンの数パーセントで
後のほとんどはあんまり専門と関係のあるような
ないような仕事、なんじゃないか、って思います。

ましてや会社・組織は一体何を言ってくるやら分かりません。
明日から、謙介さんが、広報担当ですから、
となったら資格があろうがなかろうが
しなくちゃなんない。

資格なんてやりながら取ってください、とか
平気で言われたしするし、、。

俺はそんな自分の専門にこだわらないでどんどん
新しい自分になったらおもしろい、って思うんですが。
現に今、やってる新しい担当だって、
今まで俺、全然知らなかった分野です。
でも新しいことを自分の中に入れる、って
全然気がつかなかった方向性を
発見できて。すごく面白い、と思うけど、、。


100パーセント自分の専門が生かせる仕事なんて
ありえないし、俺、自分の経験から行っても
20パーセント程度でも自分の仕事の経験を生かすことが
できればそれは上等、だとさえ思います。


この池だって俺の論文や小説と同じく
自分の作品ですし。(笑)
安心しました。
以前のとおりにそこに在って。


人はいさ 心も知らずふるさとは
池ぞ昔のままにありける

とまぁこんなところですかね。
次はミヤマのほうに行きます。


加茂神社の参道です。
ここにも作品がひとつあります。

Miyama4
これはユーカリの木を積み上げたものだそうです。

Miyama3

これが作品だそう。
オーストラリアの人の作だって。
久しぶりに神社まで来たのでおまいりをします。
Kamo

前に仕事場でお花見をしたとき、
ここの境内の桜の下でお花見をしました。

再び集落のほうへ戻ります。
あ、そうだ。自分の住んでた家はどうなってる、かな
と思いました。

行ってみました。
やはり前よりすごく古くなってはいましたが、
何とかありました。
自分の住んでた部屋のところから撮った風景です。

Maenohama1
こんな風景を毎日見ていたのでした。

メインストリートを歩きます。

Main


Y口商店。 ここのおじさんもなくなって、いまは娘さんが
あとをついでやっています。 

Yamaguchi

少しずつ高みに上がって、豊玉姫神社をめざします。
島を歩いていて、訪れた人の格好を見てびっくりしたことが
あります。
中でもびっくりしたのが
ヒールの高い靴を履いてきていた女の人が結構いたこと。
はっきり言ってここでそんなもの履いてまわろうたって
無理です。
だって、島なんてほとんど坂道か階段しかないんですよ。

集落を見下ろすとこんな感じですもん。


Toyotamahime1


ここには椅子の作品展示があります。

Tamahime1


Tamahime2


作品といっても自由にお座りください、の椅子なんだそうです。


さっき靴のことを話しましたが
芸術の秋で、いつもの美術館におしゃれして鑑賞に、
なんて格好で来たら、 あちこち服とか靴が汚れて
その汚れおとしでちょっと後が大変じゃないか、と思います。

あのね、今回の展示、で大体の建物って
昔は牛を飼ってた小屋に展示してる、っていうのが
多いんです。
ここには借耕牛という制度がありました。
島は牛を飼っていて、農繁期の四国の農家に牛を
貸したわけです。昔は耕運機なんてなくて牛に鋤を
引っぱらせて田んぼを掘り起こしたりしていたですから
そういう農家に牛を貸して、秋になると牛のレンタル料で
お米をもらって牛を再び島に返す、という制度がありました。
今回の美術展は
牛を飼わなくなった後、人が出て行って
空いてる場所をお借りして、の展示が多いわけです。
ですから、そんなもの、
めいっぱいおしゃれしてきたって、、ちょっと服が、、と
思うわけです。
これもかつての牛小屋です。

Hane1


Hane2


これもそう。
ここは「漆」の仕事の作品展示だそうです。


Japan1


Japan2


まぁそのおしゃれして来ようとする力の入れ方、情熱のこめ方は
すごいと思うんですが、うーん。謙介は美術館に行く、っていう
のでおしゃれな格好で来るより、どっちかといえば
今からアウトドア! っていう格好できておいたほうが
後で服が汚れた、靴が台無しになった、と泣かなくて済むかなぁ、
と思いますです。


でも、どうしてそんな格好で来る人が結構多いのか
と考えてみたら、おそらくそれくらい普通の
人が島に行く、なんていうことが経験とか予測の
中にはない、ということなのかもしれません。
瀬戸内の島、なんて言うと淡路島とか小豆島はともかく
普通の島はほとんど平地なんてありません。
それは島に一回でも行ったことのあった人なら
わかることですが、、、逆に言えば
それくらい普通の人が島になんか行ったことがない、
ということなんでしょうね。

やはり島が縁遠いものになっていた、ということなのでしょう。
1回やそこいら、それも短期に行ったくらいで
何が分かるんだ、という気も正直したことはありましたが、
でも、今回のこういう行事で島について
興味を持ってもらったり、実際に行って、、ということに
なれば、それはそれでいいかな、と 思いなおしました。

降りてきて、やって来たのが
おんばファクトリーでした。


Onba6

本当は今回で完結、のはずだったのですが、
セトゲイもうちょっと話を続けます。
よろしければお付き合いしてやってください。

×        ×


おまけ

こんどの韓国開催のF1、ちょっと興味深く見ています。
相も変わらずの突貫工事で、とりあえず間に合わせたら
いいんだろ、品質はさぁ知らね。 という従来どおりの
国民性のところで今回も落ち着くのか、突貫工事で
間に合わせました。道路の舗装の状態も万全です。
という今までとは一線を画するハイクオリティになるのか。
F1が始まって、このサーキット場を走るレーサーの
コメント、果たしてどんなふうなことになるでしょうかね。

さっきうちのオヤジに電話でちょっと聞いてみたんですが。
(うちのオヤジ、30年間ずっと道路を造っていた人で
舗装専門でしたから。)
韓国はやっぱり仕事が荒いからなぁ、とは
言ってたけど、それと同時に「日本の建設会社やって
○水建設はすごく仕事が丁寧でええけど、○○とか
××は、ものすごく仕事が荒いからなぁ、、。」とのこと。
日本の建設会社も会社によって仕事の品質の差が
すんごくあるんだそうな。


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