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10. 10. 25

隷書2

うちのブログ、どういう言葉でキーワード検索をして
来られるに至ったのか、表示が出ているので、
時々見るのですが、その中に結構多いのが
「隷書の書き方」っていうのと
「前衛書道の書き方」っていうものです。

俺ね、一番わかんないのが、
どうして隷書の書き方なんて
わざわざ調べないといけないの?
っていうことです。
そんなもの、字を見たら分かるじゃないですか。
隷書くらいその書き方がはっきりと分かる書体は
ほかにない、と思います。


え? 隷書ってどんな字体なの? って?
えっと、最近の話をすれば、吉田さんの「悪人」って
作品ありますよね。
あのタイトルの書体、っていうと分かりますか?

こんなの。

Yoshida10

でも、これは活字だから、のっぺりとして
いる感じがします。
この印刷隷書の書体、みなさん、もうちょっと太い書体を
毎日見てるんですよ。
え? そんなん知らんがな?
いえいえ気づいてないだけです。
日本銀行券の「千円」とか「五千円」とか「一万円」
とか書いてあるでしょ。この書体をもうちょっと肉太に
したらお札の字になります。

で、さっき謙介が練習なしで書いたのがこれ。
(まだ墨が乾いてないでしょ。笑)

(公開、終了させていただきました。)

ただしこれは今の日本の漢字の書体に
合わせて俺が書き直しています。
元の中国の古典の「悪人」って
別の字形で出てきます。

(公開、終了させていただきました。)

これは中国の「石門頌(せきもんのしょう)」という古典の中に
出てくる「悪」という字を拾ってきて書き写してみたものです。
でもちっとも悪人っぽくない感じですね。(笑)


あ、ちょっとここで話がちょっとはずれます。
俺ね、前の仕事してたときに、最後の何年か、
毎年定期的に九州に行くことがありました。

それでよく泊まってたのが佐賀の川上渓温泉の
龍○園、という旅館でした。
長崎から高速に乗って佐賀大和ICで降りて
ちょっと北に行ったところにある旅館です。
この道は主人公の祐一が通った道です。
ちょうどその龍○園をさらに北に上がっていったところが
悪人の作品の中で女の人が殺されてしまった三瀬峠。
本を読んでて、あ、あそこか、って思いました。


だからあの辺って、俺は結構定期的に
何度も行ったことのある場所でした。佐賀から福岡って
龍○園からちょっと南に行って、鳥栖経由で福岡に
出たこともあったし、龍○園からそのままこの山コースで
福岡に出たこともありました。
あの峠道、でもホント、ラリーコースみたいな道でした。
おまけに、夜は本当に寂しい道です。
ふもとの龍○園だって、晩になったら、一緒に泊まった
同僚が、変な物音がする、とか言って、、。
「おっ、佐賀だし、化け猫かも、、。」
って言ったら、「じょ、冗談はよしてくれ、、。」
って、真顔で言われました。 それくらい寂しい場所の
さらにその上に三瀬峠があるわけです。 


だけどあの当時、九州の道路を走ってて本当に
あれま、と思ったのは
佐賀から福岡に入るやいなや、道路が
ものすごく整備されて、その差がはっきりあったんですよ。
佐賀県内は、道路の端は路側帯だけで、ちゃんとした歩道が
整備されているところが少なかったのが、
福岡県に入るやいなや、歩道もついて、その歩道には
ちゃんとガードレールが付けられていたりしました。
県の道路の扱いにすごい差があって、それで何で
こんなの? ってちょっとびっくりしたことを覚えています。

今はどうでしょう。

作品の中で女の人が「大学生の車」に乗った
あの東公園っていうのもハッテン場では
有名なところですよね。ちょうど晩にこの公園の横を
それこそ車に乗せてもらって通ったことがありましたが。
福岡の友達が、ここは晩はちょっと恐いからね、用事が
あっても晩はこの公園の中はあんまり通らないようにしてる、
と話してくれましたけど、、。

あ、話が変な方向に行ってしまいました。
え? いつものことなので慣れてる?
ハハハ。どうもすみません。
あの小説、「悪人」の字が隷書体です。

話を元に戻すと、
どうしても隷書の字の書き方が
わかんない、っていうのであれば、
ネットなんかで調べてるんじゃダメだと思います。


本当に隷書の書き方が
わかんない、っていう人は、
書道の先生のところに行って
隷書の字を目の前で
実際に字を書いていただいて、
その刻々と変化をする筆の動きを自分で
見てみないと本当の書き方なんて
分からないはずです。

筆の動きを見るときに
何より大切なのは、その時、その時で
筆の穂先がどっちの方向を向いているのか、
字の線のどの辺に穂先の先端があるのか
どれくらい筆が弾力を持って撓っているのか
そこのところをよく見ることです。

上手な人が書いているところを何度も何度も見て
そうして自分もやってみる。
そうして自分の体にしみこませる。
字を習う、というのはそういうことだと思います。

だから正直な話、
ちょっときつい言い方をさせていただくならば
ネットで隷書の書き方なんかを
調べる、というのは、
もう最初からアウトだと思います。
姑息な方法なんて取るなよ、って言いたいです。

それから
前衛書道の書き方を調べる、というのも
よく分かんないです。
だって今までの既成の書道の概念を
壊したものが前衛書道なんでしょ?
わざわざ前衛書道の書き方を調べる、って
なんだか形式矛盾という気がします。

だから好きなように書けば?
っていうのが前衛だと思うのですが
でも、実際、そんなことはできないんですよ。
だから前衛書道って今の世の中、
先細り、というのか、全然振るわなくなって
きているのだと思います。


これはまた別の日に書きたいと思います。

             ×           ×

もうすぐ中間テストということで
日曜に、例の高校生たちの
古文の勉強を見ていたんですが、、。
終わってから質問がありました。
「謙介さん、シオノナナミ、って知ってます? 」
って高校生Aくんが聞くから、
「うん。うちにも何冊かあるよ。女の人だけど
すごい骨太のお話書く人。」
って見せたんですけど。
「あ、女の人なのか。じゃあ、バアサンなんだ。」
「ば、バアサン、、って。どうしたの? 」
「うちの校長先生の大学の時の同級生なんだって。」

校長先生=じいさん、で、だからそのじいさんの同級生で
女の人だから、自動的にばあさん、ということなんでしょうか。


「高校生だってオッサンみたいなヤツもいれば
実質はオッサンなのに、若く見える人もいるからね。
校長先生の同級生だから、と言っておばあさん、ぽく
ない人だっているからさ。」

見た目に個人差ってあることを
できることをちょっと説明しました。

「でも71歳ってやっぱ、俺から見たら、ばあさん、っすよ。
だってうちのばあちゃんの歳だもん。」
そりゃ、17歳から見たら、71歳っていうのは
数字的に言えば、確かにそう言われたら、
そうなんでしょうけどね。

でもこれ、案外と、重要なテーマを
含んでいるように思うんですが。
確かに統計的なカテゴリーで言えば
71歳というのは、老人の範囲に入る、ということなのでしょう。
しかしこれはあくまでデータ上では、です。

だって実際の写真を見たら、
あ、71には見えないよねー、っていう人も
おいでじゃないですか。
仮面ライダーのフジオカヒロシ氏は64歳だそうです。
データ上で言えば、還暦を過ぎた人です。
謙介は毎日郵便局に行くので、必然的に郵便局に
貼ってあるフジオカヒロシとツルベのポスター
を毎日見てしまうことになるんですけど、、。
でもフジオカ氏が世間で言うところの
「おじいさん」に見えますか?


ほーら、データは客観的だ、とか、嘘をつかない、
たって、実際見たら、そうは見えないよー、っていう方だって
たくさんおいでになるわけじゃないですか。

データは正しい、たって
そうでもない場合だってあるなぁ、と。
相手が人間だったら、もちろん
「人そのもの」だってよく見なくちゃいけないよ、と。
データばかり見てないで
人間を見る、ていうところこそ、人文科学の
出番じゃないか、って思ったわけです。(笑)
こじつけこじつけ。

それとともに。もうひとつ。
これはやっぱり自分がその歳になんないと
理解せよ、たって無理なのかなぁ、という
気もしました。(笑)

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