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10. 02. 03

やっぱり気になるというような、、

さっきうちの姉が怒って電話をしてきたのです。
「ああもう腹が立つぅぅぅl。」
「どうしたの? 何?」
「うちの石油温風ヒーターよ。」
「急に壊れる、とか? 」
「壊れてへんわよ。」
「壊れてなかったら、何か急に異常な音でもした、とか? 」
「してへんわよ。」
「ほんならええやん。 問題あらへんやん。」
「おおありやわ。」
「どこがやの? 」

「あのなぁ、うちのファンヒーター、灯油がなくなりかけたら
燃料切れのサインとやらで、きらきら星の音楽が流れんのよ。」
「きらきらぼし。 」
「延長運転するのかどうか聞いてくるときは
ラブ・ミー・テンダーよ。」
「らぶみーてんだぁ。」

「きらきらぼしがダメなの? 」
「そらそうよ。何が腹立ついうて、そのきらきら星の音程が3度
ずれてんのよ。」
「はぁ。」
「それを聞くたびに、ずれてるずれてる、と
思って、むかむかしてくんのよ。ああもう。」


そうして姉じゃ人はひとしきり弟に
文句を言い募った後で、ふと思い出したように話題を
かえる。

「最近あんた字書いてる? 今年の夏は国文同期の
展覧会に作品出す言うてはったなぁ。書いてる。」
「書いてるよー。書いてる書いてる。もうぜっこーちょー。」
「まぁ、あんじょうおきばりやす。ふっふっふっ。」

と言って電話を切ったのでした。
いけずな女め。

で、謙介その電話を切ったとき、音程が3度ずれてるから、
といって、何もあれほど怒らんでもええやないの、とは
思ったのですが。
でも、よくよく考えてみたら、俺もあんまり人のことは言えないなぁ、と
思い直したのですよ。

たとえば。
街中を歩いていたときに見た看板の字とか、
全然知らない人が着ているTシャツで、ほら、
筆文字で漢字が書いてあったりするのが
あるじゃないですか。後、筆文字で書いてある
新聞広告とか見るわけです。そうしておいて
字について、以前結構辛らつな感想を姉に言ったり
したことがあったわけです。
その字を見て、「何やその字は。へたくそ。」とか。

実は前に姉と京都の河原町を歩いていて、姉に言ったことがありました。
「ねえちゃん。あの人のTシャツ、あれ、着てて恥ずかしいこと
あらへんのかなぁ。」
「どれ? 」
「ほら、あの武士道、って書いてあるやつ。」
「どうして? 」
「あの字、下手すぎやわ。 武士道が泣くで。」
「ああ、あの向こうからくるお髭のおにいさんのTシャツか?」
「うん。」
「あれ、下手か? 」
「ふん。ちょっと、というか相当悲しいで。」
なんて言ってたことがありまして。

本当に胸に漢字をあしらったTシャツを
よく見るんですけど、「あ、この字ええわ。」
って思った字になかなか出会えないのですよ。
むしろ、ああ、悲しいなぁ、って思ってしまうんです。
俺がそう言いますと、
「オマエぇ、ちょっと字をならったからって、
偉そうに言うんじゃないんだぜ。ぼけぇ、
あほか。」というお叱りの言葉が飛んできそうですね。
うん確かにそういう部分あるかもしれません。
もし、それでご不快な心持にしてしまった、
というのであれば率直にお詫びしたいと思います。

ただね、こういうことはみなさんだって
あると思うし解ってもらえるんじゃないか、とも
思うんですよ。

たとえば、みなさんが街を歩いていて
向こうから外国の人が来た、と。
その人のTシャツを見たら、「哀豚」と書いてあったと。
そうしたらどう思います?
「なんじゃその意味は? 」じゃないですか。
「哀豚」の単語の意味が分からない。
それはみなさんが何となくその漢字の意味を
把握していて、その字とその字の組み合わせの
熟語はないやろ、ということを分かるから、だと
思うのです。
それが解るから「変」って気がつくこと、
ってあるじゃないですか。

字を見ていい字かそうでないかは、その字を
長いことじーっと見てください。
点画が派手に書かれていてパッと見には
目立つけれども、そうした長い時間眺めてそれでも
飽きのこない字であれば、いい字です。

俺が言う哀しい字というのは、
単なる上手とか下手ということでないのです。
字を習う基礎から見れば、そんなもの、全然ダメ
というような作品でも、あ、これいいなぁ、俺、この字好きだー。
っていう字なんていくらでもありますよー。
でもTシャツの字って、哀しいのが多いんです。


何で悲しい字になるかといえば、そういうデザインを
考えようとした人が、筆を持ったとき、
お習字の字っぽく書かないといけない、という意識
が頭のどこかにあって、かつて自分が習ったお習字の書き方で
字を書いたから、だと思うんですよ。

もうちょっと具体的な話をしましょうか。
それが決定的に分かるのは、ある程度の段階まで
字を筆で書くことを習った人間が書いた文字だと、
筆とか腕の動きに無理のかかるような字の形には
ならないのです。

それがTシャツに書かれた字を見たら、
やたらめったら太く書けばいい、とか、
それこそ、字の最後がしりもちをついたみたいに
べちゃっととめられていたり、旗みたいに撥ねられていたり、、
あ、筆の動きに無理があるな、と思う字がものすごく多いのです。
で、それぞれの点画の筆の動きがばらばらなので、
総体的に組み立てられた和としての
字の形もさっぱり、ということになってしまうわけです。
いっそ書き手がデザインの勉強をしてきた人ならば、
デザインの人にしか書けないような筆文字を考えたら
いいと俺は思うんですけどね。

かくしてちょっと着るのは、うーん。
と思う漢字Tシャツが多いです。

じゃあ、謙介がいいと思う漢字Tシャツはあるのか?
ということですが、はい、あるんですよ。
これです。

Kenchot

この字はいい!
パッと見て、これはいい、と思って即買いました。

どこで売っているか、といえば、鎌倉です。
建長寺のTシャツなんです。
おそらく字を書いたのは、
建長寺の管長(住職)さまじゃないですかね。
このTシャツの字は本当にすばらしいと思います。
変なのの多い漢字Tシャツの中では出色の
できばえだと思います。


まぁ、やっぱりさはさりながら、
自分の専門になると、結構あれこれ
言ったりしてるんですね。
やっぱり反省しないといけません。
そんなことを思った今日の謙介なのでした。

         ×        ×

今日が「節分」。
文字通り節の別れめです。
そうして明日が立春。
本当の意味での寅年は明日からなのです。
ですから1月生まれの人と2月の立春前の生まれの人は
本当は前年の牛さんの
年に入るんですよ。

昔の大阪の花街では2月2日に「おばけ」
という行事がありました。
今で言う仮装パーティです。色街の芸者さんが
芝居の登場人物に仮装して、宴席や
店を回って、、という行事がありました。
つまりは年の暮れなので、年忘れどんちゃんパーティ
というようなものでした。
まぁやってることは今でいうゴスプレですねぇ。(笑)
昔の大阪の色街では年に一度節分前の行事
だったのですが、今風の「おばけ」はなんだか
年がら年中、しかも諸外国まで影響を及ぼして
すごいことになっているようですね。(笑)

(今日聴いた音楽 ファッショナブル・ラヴァー
 歌 ハイファイセット)

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Comments

余寒お見舞い申し上げます(o^-^o)
ドラマで京都弁のイントネーションが変だとか、清水寺→嵐山→南禅寺→北野天満宮ってデートコースは移動に無駄多すぎとか、知ってる人にとっては不自然極まりないことってありますよね。
イントネーションやデートコースくらいならいいですが、「京都人はいけず」「近江商人はがめつい」「大阪人は騒々しい」ってパターンだけの安易な人物設定はやめて欲しいなと思います。

Posted by: mishima | 10. 02. 04 at 오전 10:36

---mishimaさん
 ほんまですね。そんな東西移動しまくりのコース、時間の無駄ばっかりやないですか。嵐山見て、嵐電で白梅町に出て、北野さんにおまいりして、そこから市バスで南禅寺に行って、そこから清水に下がって、って(もしくはその逆)とか考えますよね。(笑) 
 俺の友達の羽曳野のヤツも、羽曳野と言うだけで河内の怖いやつ、って言う印象を持たれて、恐ろしい言葉遣いじゃないの?ってよく言われる、って憤慨していましたけれども、マスコミとかの伝える側があそこならこれ、ここならこれ、っていうような固定観念を更に強めさせるような伝え方ばかりするから、いつまで経ってもよその地方の人の印象が変らないんですよね。いい加減そういう変な思い込みを助長させるような伝え方はやめてもらいたい、と俺もmishimaさん同様切に思います。

Posted by: 謙介 | 10. 02. 04 at 오후 9:58

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