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10. 02. 24

練習

今朝、近くの公民館のゴミステーションに埋め立てゴミを
出しに行ったら、まだ横断幕がかかっていました。


Oudanmaku

もうとっくに本人は帰ってきているのですが。
話を聞いたら、選手村のご飯が不味くて口に合わなかった、
とのこと。「巻寿司なんか食べたら、もうご飯が硬くてボロボロして
崩れた。」って。 [sushi]なんて今やもう日本料理の枠を超えて
世界的なもののはずですよね。なのに、こんな
ボロボロ崩れるような巻寿司ってどうよ、と思いました。

それになんと言ってもオリンピックです。
選手のコンディションを左右するのは、やっぱりまず食事じゃないですか。
それこそ「腹が減っては戦ができぬ」ですよね。
近所のおばちゃんなんか、「そんなことやったら
わたしが行って、巻寿司でも鍋焼きうどんでも作ってあげたのにぃぃ。」と
真剣な顔で言ってました。
専門の競技以外のことで、選手が余計な神経をすり減らさないといけない、
なんていうのではあかんがな、って思いました。

そうそう。うちのオフクロ、男子のフィギュア、おだクンの靴の紐が
切れたのは、「明智光秀のたたりやわ。」といっていました。
たたりなのか偶然なのかは分かりませんけれども
前にも書いたように、本番中には何が起こるかわかりません。

練習って、そういう突発的なことが起こったときに
どうその事態をうまく乗り切っていけるか、
ということを身体に覚えさせる、という部分もあるように
思います。

実は、うちのブログ、前に俺の書いた隷書の作品を載せたので
「隷書の書き方」っていう検索で来られる方が多いのですが、、。
はっきり言わせてもらうと、そんなもの、書き方の本をいくら
読んだってダメです。

字を書くときの筆づかいは、書いている先生の前で
その筆の動きをよく見る、ということをしなくては
いけません。見た後は、その動きを何度も何度も
自分で繰り返してやってみる。
そうやって身体に動きを覚えこませないと。

書法講座なんかの本を見ると確かに、隷書の筆づかいの分解写真が
出てはいます。それだって一方向からしか
写真が出ていないので、十分分かりません。
本を読んで分かる、解説を読んで分かる、
そんなの、無理ですよ。
だってそうでしょ。イチローの野球の技術を書いた本を読んで、
みんなイチローの技術が習得できます? (笑)

練習というのは身体の持ついろいろな能力を高める、
というトレーニングでもありますよね。
動きの感覚を自分のものにする。
何度も何度も身体を動かす。

字を書くのが下手な人間と上手な人間とがいますが、
そんなもの、一々書いた字なんか見なくても、後ろから
書いているところだけ見たら一発で分かります。
もしくは筆記具の動かし方だけ、遠くから眺めたって
それだけで大体分かります。

下手なヤツは、手先だけで字を書いている。
上手なヤツは、身体全体が動いています。
腕、肩、身体、腰、全部が連動して動いています。
字を書くのは、ただ紙の上に筆記具が動いて
字が書けていくのではありません。
走り幅跳びと同じで、書くための身体の助走
というのがあるんですね。

大げさな表現をするならば、ちょっと前のところから腕が動いていって
飛行機が滑走路に着陸するように紙の上に筆記具が当たって
字が書かれていって、そうしてまた静かに離れていく、
動きを分解したらそういうことなんです。
下手なヤツはいきなりです。
それで手の先の動きだけで字を書こうとする。
剣道で言う「小手先でするな」と言う言葉、字を書くときにも
使います。「小手先だけで字を書こうとするな。」
字を書く練習って、何枚も何枚も紙を使って字の練習を
するのですが、それは字の形を練習するだけでなくて
どういう姿勢で、どこに身体を持ってきたら、スカッとした
線が引けるか、呼吸をどうするのか。
そういう身体的な動きのチェックだって同時に
していくものです。
(こういう部分は、知らず知らずのうちに
体得するようになっています。)
字の形を自分が満足のいくものが書けるようになる、
というのももちろんですが、
何度も何度も字を練習することで、
身体に字を書くときの動きをしみこませる、
ということだってあります。
線を引くときの呼吸の仕方、字を書くときの身体の位置、
腕の動き、身体の動き、そうしたものがベースに
きちんとあって、それで字を書く。
だから、「正しい姿勢で書きましょう。」
という言葉が出てくるんですよね。
この正しい姿勢、っていうのは、何も
背筋を伸ばして、こちんこちんになった
硬直姿勢、というのではないんです。
この字を書くときにどこに身体を持って行けば
自分としては、安定した姿勢で字が書けるのか、
その一番いい字を書く態勢が「正しい姿勢」という
ことですね。

身体に動きをしみこませる、という訓練
そのためには、自分の身体の動きをよく観察する、
ということ。そういうことをマスターするために
練習を繰り返す、ということだってあります。
字の練習って言うと、字の形ばかりを言うのですが
俺はそういう字を書く以前の動きとか、身体とか
もやっぱりきちんと自分のものとして習得しておく
必要があるように思うんですよね。

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Comments

「ここはスッと入ってスーッと運んでスッと止める」
なんてアドバイスを聞くことがありますが、
これは通信ではなかなか伝わらないですよね。
何といいますか…感覚を体得するしかない、ですね(笑)。

でも、実用の範囲まで生かせないのが私です(苦笑)。

Posted by: ヒシ | 10. 02. 25 at 오후 10:36

----ヒシさん
 そうですよね。厳密に言うと、「ここはスッと入ってスーッと運んでスッと止める。」って言うときの、筆の穂先の向きは最初のところではどちらを向いているか、半ばではどうか。終筆部分ではどうか、そういうところを見ないといけないじゃないですか。そんなの、どうしても目の前で書いているところを実際に見てみないとどうしようもないですもんね。説明を聞いた、もしくは言っただけでは絶対にわかんないことだと思います。
 いやいや、ヒシさんは、日常の中にちゃんと応用できていますよ。

Posted by: 謙介 | 10. 02. 25 at 오후 11:20

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