寒さ
このところ、すごい寒い毎日ですね。
この辺では、こういう寒さのことを
寒さに実が入る、というのですが。
11月ごろでも風が吹いて寒い日が
あるのですが、まだ11月の風は
今ほど根性の入った寒い風でないので
寒い、と言いながらもまだ余裕がある感じです。
ですが、昨日今日は
ものすごい寒い風が吹きつけてきて、
本当に凍えそうな寒さです。
今日のこちらの最高気温は3.8度。
最低気温は-1.8度だそうで。
謙介の人生の中で一番寒い経験をしたのは
中国にいたときに、2月、河南省の鄭州に
行った時です。少林寺に行こう、って行きました。
あの時で、-15度。あれが一番寒かった。
だけどソウルにいた頃も結構寒かったです。
ソウルの寒さはまたこちらの寒さとは
違っていました。風がビュービュー吹く、という
寒さじゃなくて、じっとしていたら下から
寒さがじわーっと立ち上ってくるような
寒さだったです。日中、まだ日の射している
時間に外に出ると、思ったほど寒くないんです。
首をすくめる、というような寒さではなくてですね。
例えば、バス停でバスを待っていた、としますよね。
そうしたら、足許から、ぞわぞわーっと寒さが
上がってくるんです。そういう寒さでした。
うーん、ちょっとその寒さが京都の寒さに似てたんで
それで案外へっちゃらだったのかもしれません。
韓国の冬はもうなんといってもオンドルです。
俺ね、自分の下宿ではじめてオンドルを
経験した時に、ちょっと、がっかり、っていう感じが
したんですよ。思った温度より少し低い感じでしたし。
「なーんだ、あんまり暖かくないじゃないか。」とか
思いました。でもね、その床の上に薄い布団を敷いて
寝たら、もうねぇ、布団全体がジワーッと暖かくて、、。
「チョアチョア」(いい、いい。)って思いました。
昔は台所のかまどから床へと、ずっと熱が伝わるようになって
いたのですが、今ではかまどなんて使いませんから、床を
あたためる、という方式にオンドルも進化をしています。
そういう暖かい部屋で冷麺を食べるのが
韓国の冬です。
前にも言いましたが、韓国には暑いときは熱い料理を
寒いときは冷たい料理を食べる、という考えがあります。
なので、参鶏湯は夏の料理、冷麺は冬の料理です。
(最近は、どこも同じでそういう意識も
喪われつつありますが。)
そうそう。ソウルにいたとき、日本風のおでんを
作ったことがありました。
韓国にもおでんはあります。
そうしてそのまま「オデン」という日本語が帰化をして
定着しています。
ただし、韓国のオデンと日本のおでんは全然別物
と思ったほうがいいかもしれません。
韓国のオデンは、練り物を小さく切ってダシ汁の中に
泳がせながら煮ます。
なので、ちょうど実だくさんの汁物、という感じです。
その汁とごはん、後数種類のミッパッチャン(ちいさなおかず)
がつくと、オデンペッパン(オデン定食)となります。
大学なんかの近くの食堂に行くと、この「ペッパン」が
いろいろあるのですが、中でもオデンペッパンは
一番ポピュラーなメニューだった気がします。
そういう汁物のオデンではなくて、練り物を大きく
半分くらいに切ったり、ゆで卵、とか、じゃがいも、
大根を大きく切って、鶏と昆布と煮干でとったスープで
煮込んで作りました。
韓国の人の日常食べているオデンとすいぶん違う感じ
だったので、びっくりされていたようでした。
やっぱりこれもちょっとしたカルチャーショックだったのかなぁ
とふと思ったことでした。
今回の寒波、どうやら峠は越えたようですね。
でもまだまだ寒い日が続きますから、
どうぞお体大切に。
Comments
おでんは地方によって違いますよね。私は東京に来て初めておでんを食べたとき、味付けを忘れたのかと思いましたもん。だし汁は真っ白だし、味しないし、はんぺんは四角だし、お肉入ってないし。結婚してしばらくは、「お江戸のおでんはこうなの」と主張する義母の言うように作りましたが、あまりに私が美味しくないので、私の田舎の味で好きなように作ってます。(なんて根性の悪い嫁でしょう!)今は全国的に有名になってますが、醤油味の茶色いスープに黒はんぺん(絶対半月形)とか、牛筋肉とかいれて、青のりとだし粉をかけていただくローカルな作り方です。韓国には練り物があるんですね、お隣だから当たり前ですか、たしか中国にもありましたよね。フランスにはありませんでしたから、さつま揚げとか自作しました。
フランスはたいていどこへいっても建物ごとのセントラルヒーティングでした。おかげで廊下もお風呂もトイレも全部暖かいので、みなさん厚いコートの中は薄着で、子供のクリスマスパーティ用のワンピースなんかベルベットで半袖とかなので驚きましたが、大丈夫なんですよね。オンドルはセントラルヒーティングで床暖房ですから、さらに快適なんでしょうと思います。
なんだか素敵な時計がついてますね!謙介さんの好みは何時の方でしょう?
Posted by: アリクイ | 10. 01. 15 AM 10:54
---アリクイさん
あ、ひょっとしてそれは静岡おでんでしょうか。(笑) 韓国にもさつま揚げ、結構たくさんあります。ちくわも見ました。ああいうのを一口大にして汁の中でぷかぷか浮かべて汁ごといただくのが韓国のオデンです。おでんには入れませんが、かにの身みたいなかまぼこ、あれ、韓国の人すんごく好きで、そのバリエーションがものすごいんです。かに風味のかまぼこのコーナーだけで、ショーケース一棚全部を占めるくらい品数と量を売っています。四国の瀬戸内側のおでんは、食べるときに練り辛子を入れた白い味噌で食べる、というのが多いです。まぁもともと田楽がおでん、ですから、そういう意味では古い食べ方なのかなぁ、とも思います。
やっぱりフランスとかドイツとか「寒い」ということが織り込み済みで、そういう気候にあった快適な暮らし、ということで暖房設備は発達してきたのでしょうね。四国は中途半端に寒かったりするので、いまひとつそうした暖房が不完全で、北海道から来た方が却って寒い、なんてことをおっしゃっていました。
時計の写真のかたがたは全員街を歩いていて、声をかけた一般の方だそうです。次々変わるので、つい見とれてしまっています。(笑)
Posted by: 謙介 | 10. 01. 16 AM 10:45