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09. 12. 25

南の街へ (その1)

一夜あけて。
朝の4時50分。
おなかの調子は、、うーん。微妙。
やっぱりさー、ゆうべあんなの食べるから。(笑)
朝はバナナだけ食べて、とりあえず出発。

今日は古文書の調査のために
県内の南の街まで行かないといけないのだ。
クリスマスイブだろうがクリスマスだろうがそんなもの、
俺は関係なく普通に仕事。 

5時15分、高速に乗る。
さすがにこの時間だとトラックくらいしか走っていない。
約1時間ほどで終点の西予宇和に到着。
高速道路はここまでしかできていない。
この先の計画はあるのだけど、このところの見直しで
果たしてどうなることやら。
でも道路ができたおかげで、南のほうに行くにも
もう飛躍的に早くなった。
以前は、この宇和まで国道を走ったら4時間はかかっていたのが
今は、高速で1時間ちょっとなのだから。
ここから一般国道を走って30分。6時50分に宇和島に到着。

さすがにおなかがすいたので、、どうしよう、、と考える。
そうそう。ここには朝、とんでもなく早くからやってるうどん屋さんが
あるのを思い出した。
やまこうど○という店で、開店は朝の5時。
で、閉店はうどんの玉のなくなるまで、ということになっている。
それがまぁ、大体朝の8時。
つまりは朝の3時間だけの営業、といううどん屋。
営業時間も朝の3時間だけなら、できるうどんも一種類だけ。
でもすごくおもしろいうどん屋だから、と言われ、
宇和島出身の知り合いに、「ここだけは一度いきなはい。」(行きなさい)
と言われていたのだった。
「だけど、およそ、うどん屋という雰囲気はないからね。」
「え、そうなん? 」
教えてもらっていたところに行く。
これがやまこうどんの外観。(6時50分)

Yamako3


ね、こんなの、どこがうどん屋よ、っていう感じでしょ。(笑)
入り口は真ん中の戸。
だけどのれんがかかっているわけでもなければ、
看板があるわけでもない。
ごく普通の民家。(笑)
でもおいしい、って。
ここは、うどんの出汁は自家製。
しかも、おくどさんで、薪をくべてうどんを作る。

Yamako4

この薪をかまどで使うの。
入ったら、お店のおばちゃんが一人と、麺を買いにきていた
おばあちゃんが。
「気ぃつけて。」
「ありがとう。」

そう言っておばあちゃんが出て行くと、俺の方を見て、
「うどん作りますね。」といってくれた。
ここはもう常連さんは、自分で麺をゆがいて、、
セルフ方式なのだけど、こういうポッとくる人には
作ってくれるから、という話だった。
おばちゃん、話好きそう。
「さっき宇和島に来たんですけど、そうだ、朝だったら
ここのうどん、って思い出して、、。」
「ありがとうねぇ。うれしいわぁ、あ、今日は柚子があるんやけど
少し入れていい? 」
ということでうどんが出来上がる。

Yamako1


(お箸が邪魔でしたね。笑)
うどんの具は、小エビのかきあげてんぷら。宇和島名物
じゃこ天、それからかまぼこ。ネギ。(本日は特別に柚子)
値段のことを言ったらいけないけれど、ちゃんとイリコや
昆布でダシをとって作ったうどんが350円。

たまに都会に行ったら、きつねうどんが500円とか
てんぷらうどんが900円とかしてて、もう驚愕してしまう。
さらには「うちのうどん屋の麺はゆがきたてしか出しません。
麺に対するこだわりです。」とか書いてあったり。
あのね、こっちではそんなの別に言うべきことでも何でもない。
だってそれが当たり前のことだもの。
ゆでて何時間も経ったような「うどんの死体」なんか
出すうどん屋なんて、そのうち客なんて誰も来なくなって
つぶれてしまうもの。

「最近はこの辺の景気はどうですか? 」
「もうね、みんな何かないか、新しいものはないか
ってやってるんやけど、かんきつ類もいかんしねぇ、、。」
「最近の若い子、って指が汚れるからイヨカン食べん、
って言うんですもん。」
「もうねぇ、信じられんわねぇ。 ちゃんとした自然のものは
食べんくせに、やたら、薬とか、身体に悪そうな栄養補助なんとか?
ああいうのはせっせと取ってねぇ、、。」
「だから旬の食べ物、ったって、知らんですよね。
イチゴだって今頃の食べ物や、って思ってるし、、。」
おばちゃんとこんな会話で盛り上がってしまった。
「お客さんは、何時ごろが多いんですか? 」と
聞いたら、「今は冬場やから、7時から8時の間に
どーっと来るんよ。」というお話だった。
今が7時前。まだ少ない時間なのだそうな。
ここのお店には、ひっそりとこんな色紙が
かかっている。
Yamako2


「朝のうどん」
書いたのは作家の吉村昭さん。
吉村さん、というと、俺、高校の時に、2時間、ご本人から
どうして小説家になったのか、というお話を聞いたことがあった。
(この話はまた別の機会に。)
吉村さんは、この宇和島、という街が好きで、
作品の取材もあったけれど、しょっちゅうこの街に来ていたのだそうな。
実は、このやまこうど○を題材にしたエッセイで「朝のうどん」という
作品が実際にある。(ちょっと前にNHKのラジオで朗読されていた。)
「おいしかったです。ご馳走さまでした。」
外に出るとずいぶん明るくなっている。
このうどん屋のお隣はとってもお藝術っぽいおうち。


Otake

それもそのはずで、お藝術家の大竹伸○さんの
おうちだもん。大竹さん、宇和島在住だから。
やまこうど○のお隣在住。(笑)

さて。実は調査の資料館の開くのは午前9時。
今は7時。実は今から行きたかった場所がもうひとつ
ありまして、そこに行くのに、ちょっと時間が要ったので
えらい早い時間に家を出発したのでありました。
今日はここまでにします。


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