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09. 11. 09

第九演奏会

Kanban

今年も一発、歌ってまいりました。
(まぁ、一発だって。笑)
そんなこと言うけど、ステージに立ってさ
オーケストラのすんごい音と対抗して負けずに歌うって、
ホント一発、っていうくらい気合がはいるんだよー。
第九なんて、気合一発ですよ。あははは。


謙介は、あちこちの第九の演奏会で歌ってきました。
いちいち几帳面にカウントしていないのですが、
たぶん30回はステージに立って歌ってきたはずなんです。
でも、その時その時の指揮者によってさまざまな
解釈の違いがあって、そこからいろいろな発見があります。
うまく行った演奏会、イマイチだったなぁ、という演奏会、
本当にいろいろあったなぁ、、、今日もうまくいって欲しいなぁ、、
と、いろいろなことを思いながら、楽屋に入ります。

Gakuya


楽屋の入り口で、すでにおいでの舞台監督の先生とか、
合唱団の団長先生にごあいさつやら、「生きています。」と
いう生存報告をします。


Gakuya2


今日は関係者(笑)なので、どんどんさらに中に入ります。
下の絵は入り口ホールにある壁画。東京の
上野駅大壁画と同じ作者、猪熊弦一郎さんの顔の
壁画なのですが、、、、。
この絵、実は謙介はひそかにアチョ~の絵と呼んでいます。
だって、これ、アチョ~に見えるんだもん。
でも、本当のところは一体何なのでしょう???


Acho

楽屋に入って一度荷物を置いて、
ステージに集合です。
今からストレッチや柔軟体操をして、それから
発声練習です。
やっぱり舞台袖に来ると、少しドキドキします。


Sode

舞台袖のコントロールデスクでは、今、舞台上がどういうセッティングに
なっているのか、チェックすることができます。
ここで謙介はいつも四股を踏んだり、ストレッチをしたりして柔軟体操を
あらかじめします。(だってステージの上では、あんまり手を広げたり
足を横に踏ん張ったりできないんだもん。)

Moniter

そうしておいていざ、ステージへ。今日はちょっと準備が遅れ気味です。
オーケストラの椅子も、ようやっと出はじめたところ。)

Riha

さて、発声練習もゲネプロも終わり。昼食を食べて、今からいよいよ本番です。
謙介は、本日、舞台下手からステージにあがります。(それも俺が全合唱団員の
先頭です。歌より、ステージに上がるときに足、けつまずいたりしないか、と
そっちのほうが緊張しました。)

Butai2

マエストロったら、最後の部分、もうやけくそみたいに速いテンポで
やらはりました。でもまぁ何とかうまく歌えました。
今回は指揮者がなかなかの男前だったので、
本人比50パーセント増しくらいで指揮者をよく
見て歌うことができました。
(いつもは、視野の端に指揮棒の動きを見ることが
できたら、オッケーにしているくせに。笑)


いつも、今年はもう歌うの、やめにしてやろう、
しんどいし、面倒だし、と思うのですが、
練習をして、本番を歌いあげ、
オーケストラが最後に、ジャーン、とおわったら、
なんだか身体中が、「よかったー」というそれこそ
歓喜の気分で高揚してしまって、気がついたら
もう一度、ということになっているわけです。
(しかし、もう一度、もう一度で、、、30回。笑)

いみじくも、1週間のうちに、大フィルと関西フィルの
ふたつ、聞き比べをすることができたんだけど、、
うーん。 どっちもどっち、っていう感じでした。
大フィルは、なんだか膜がかかったみたいに
ぼやけたみたいな演奏だったし、
関西フィルは関西フィルで、(ホルンのおばさんが二箇所も
音程踏み外すし。ゴルア)
 なんか荒削りで
逆に音さえ出したらええねんやろ、っていうふうな
演奏だったし、、。 演奏をしているメンバーをうしろから見たら
去年と今年でずいぶん入れ替えがあったみたいで、
新しい人が結構入ってたようで、それが原因なのかなぁ、
とも思いました。でも一応プロなんでしょうに?
うちの姉は関フィルは、アマチュアに毛の生えた程度、と
言っていますが
。)

全部終わりました。
解団式では、独唱の歌手の方々から一言づつお話が
ありました。

バリトンの黒田さんは、9月に腹膜の手術をして、
リハビリを終えられた復帰初の公演で、今回ほど歌いながら
「生きていることを感じたことはなかった。歌いながら
泣きそうになった。」というお話でした。それから
アルトの大林さんは、去年から今年、ご両親が相次いで骨折をして
その介護で病院と家を往復しながらの毎日で
「希望を失いそうになる毎日でしたけど、私には歌や音楽が
あったから、何とかこの日々を乗り越えることができました。」
というお話でした。 

みなさん、誰しも一歩ステージを降りるといろいろな現実の
問題とかそこから発生するしんどさが待ち構えているのですね。
そうしたご苦労とか毎日の生活のしんどさはあるけれど、
それでも自分の道と決めて、それに向かってがんばっていらっしゃる、
のだなぁ、ということが改めて分かりました。
自分も前向きに生きよう、と、第九の歌ももちろんそうでしたけれど、
そのお話にも大変励まされたような気がしました。
それとともに、自分自身の専門っていうことについても
いろいろと考えさせられたお話でした。


うちの合唱団も、「おくりびと」の映画のように、第九を演奏した後で
「解散! 」ということになりました。(笑)
ただまぁこの解散、は予定のことでしたが。


合唱団の解団式も終わり、
いよいよおしまいです。

Oshimai

服を着替えて、ホールの外に出ると、黄昏が迫ってきていました。

Soto


(おまけ)
  Ikunoさんのところで、話題になってた、
 林康子さんのマダム・バタフライ
 って、これじゃないかと思います。

Yasukosan


 浅利さんの演出で、森英恵さんの衣装(もう、
 パッとみたら、すぐに森英恵って分かります
 よね。笑)ですし。

 指揮    ロリン・マゼール
 演奏    ミラノ・スカラ座 管弦楽団・合唱団
 演出    浅利慶太
 衣装    森英恵
 装置    高田一郎
 舞・振付  閑崎ひで女

 蝶々夫人 林康子
 スズキ   キム・ハクナム
 ピンカートン ペーター・ドヴォルスキー
 領事    ジョルジョ・ザンナカーロ

 1986年 1月9日 ミラノ・スカラ座における収録

これでしょ? 

  ビデオテープ うちの仕事場にあります。
 俺ももちろん何度も見ましたけど、よかったです。
 

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Comments

立川志の輔の落語が原作の映画「歓喜の歌」を思い出しました。公民館でコーラス発表会をダブルブッキングしてしまった事件を発端として、コーラスのメンバーたちの人生模様が描かれた映画です。
謙介さんが参加された演奏会では、映画以上のドラマがあったんですね。
ちなみに私は、昨日、「ひとりカラオケ」をしてきまして、大いにストレスを発散してきました(*^-^)

Posted by: mishima | 09. 11. 10 at 오전 9:16

---mishimaさん
声を出して、自分の好きな歌を歌う、って、本当にすっきりしますよね。(笑) 年に一度なのですが、歌う前は、またこの時期が来たの、練習が面倒だの、とあれこれ思うのですが、こうした経験は、緊張もしますし、みんなでひとつのものを短期に協力して仕上げる、という意味でも、本当にいい経験だなぁ、と、終わってしみじみ良かった、思います。そうしてこの良かった、を味わいたいがために、またしばらくしたら性懲りもなく、今年もしよう♪、と、思うのでした。そうなんです。それとみなさん、いろいろな人生を抱えてステージに立っているのだなぁ、と改めて強く思いました。

Posted by: 謙介 | 09. 11. 10 at 오후 8:00

 解散,ですか・・・お疲れさまでした!
 歌ってる間って,脳内にドーパミンで出てるのか,すごく高揚しますよね〜。
 それが,みんなで一緒にそ〜れ!だと,なおのこと。いい思い出になるでしょうね,きっと。

 ところで。
 はい,例のマダムバタフライとは,それのことです!!!
 音楽はともかく,演出はかなり細かく憶えてるんですよ〜。それだけ,感動したってことなんでしょう。
 DVDで復刻してくれないかなあ・・・。

Posted by: Ikuno Hiroshi | 09. 11. 11 at 오전 1:34

---Ikuno Hiroshiさん
 ビデオのライナーノーツみたら、舞とか所作のきちんとした指導もあったし、演出・衣装とも日本人だったし、ヨーロッパ人が見た中国だか日本だかわかんないような似非日本風、じゃなくて、おおむねちゃんとしていたように思います。(それでも衣装で若干変なのもありましたが。笑)
 林さん、ちょうど1カ月くらい前に、田舎に戻ってきて、公開レッスンやってましたよ。今後とも定期的に後進の指導について、力を入れてやっていきたい、ということだそうです。

Posted by: 謙介 | 09. 11. 11 at 오후 8:12

謙介さん、お久しぶりです。
演奏会お疲れ様でした。

30回とはすごいですね。僕もベートーヴェンの5番とブラームスの4番のシンフォニーは5~6回弾いていると思いますが、30回というのはまだありません(笑)。第九もいつか弾いてみたいです。一度モーツァルトのレクイエムをしたことがあるのですが、合唱に囲まれて弾くのってなんともいえず気持ちが良かったです。
ところで1~3楽章の間待つのってどんな気分なのでしょう?

明るい照明があたったステージの上って一見非日常の世界ですけれど、その上に立っている奏者ひとりひとりにはまぎれも無く日常の延長線上に存在するんですよね。それだけ日々の積み重ねが大切なのだなぁと思いました。

Posted by: わも | 09. 11. 15 at 오후 6:01

---わもさん
 合唱団の出は、第二楽章が終わって、第三楽章に移るときに、2分くらいの間を取って、入ります。それがですね、第三楽章ご存知のようにゆるやかーで、のんびりーとしているわけです。舞台はライトに照らされて暖かい。曲はのんびりー。いや、もう眠くなるんですよ。ぼーっとしてしまいます。そうしているうちに、オーケストラが、一転して、曲想が変り、、、ということで、あ、と気づいて、そろそろだ、と思っていると、バリトンの独唱がはじまって、こちらも、気合が入ってくる、と。(笑) もう毎年、こんな感じです。
 中学の時からブラスバンドでしたし、仕事をしはじめてからも、結構大勢の人の人の前に立って、説明をする、とか話をする、ということをしてたもので、そうドキドキする、とか緊張する、ってないんです。案外そういうのは平気だったりします。
 計算すると、30回になるのですが、本文にも書きましたけれど、何度歌っても発見があります。それと、今年はもういいかなぁ、って思うのですが、歌い終わって両隣にいるメンバーと握手なんかして、今年も歌えたねー、なんてやってると、また、なんていう気になりまして、、。そういうあたりで、毎年、、ということになってしまうんですよ。

Posted by: 謙介 | 09. 11. 16 at 오전 12:26

謙介さん
 第九と聞くと、年の瀬を感じます。
私は、第九はカラヤン指揮が一番好きです
王道ですが・・・
といっても、CDでしか聞いたことないんですよね。。
一度、アマチュア、プロを問わず
実際に目で耳で聞きたいものです。
そうですね、謙介さんのを拝聴したいです^^;

Posted by: yoko | 09. 11. 18 at 오후 6:52

---yokoさん
俺の所属する合唱団の第九は県の芸術祭の参加公演で行うので、毎年11月にあるんです。ですから日本の「第九シーズン」(笑)から言ったら、ちょっと早めの時期ですね。今年で27回目でしたが、毎回歌っていると、指揮者の先生の解釈がそれぞれで、そこからいろいろな発見があります。
 この時期、本当にあちこちで第九の公演がありますから、是非、一度足をお運びになったらいいと思います。合唱団の団員の中には第九ジプシーみたいな人がいまして、これから日本列島の各地である第九の演奏会に参加しまくるんだ、という人もおいででした。単に風物詩、というのではなくて、聞き終わった時、歌い終わった時、聴衆にも演奏する側にも大きな心の贈り物をもらえるような存在じゃないか、って思うんです。第九って。是非。

Posted by: 謙介 | 09. 11. 18 at 오후 10:38

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