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09. 11. 27

風呂屋の釜

昨日、がんセンターで。主治医との話。
「先生、来年あたり肝炎患者に障害者手帳の
交付がされることなったんです、よね。」
「え? そんなこと知らないよ。聞いてない。」
「へ? 」
「ニュウスソウスは? どこに出てたの? 」
「8月ごろの全国紙に出てましたけど。」
「少なくとも現場には一切知らされてないよ。
そんなこと何も降りてきてない。」
「現場が一切承知していないなんて、、。」

「こういうのね、よくあることなんですよ。政治家って
こういうことは自分の功績にしたいから、現場よりも
先に報道機関に情報を流してしまう。で、現場には
実施直前まで一切具体的な方策が知らされないから、
情報だけ先にどんどん流れはするけれど、さっぱり
分からずにいて、ギリギリになって知らせが来たと思ったら、
○月○日からこれは実施です、とか急に言われて、、
現場なんてそんな準備なんて事前に全く聞かされて
いないから、たちまち準備不足で混乱してしまう、っていうこと
もうしょっちゅうだから。」
「実施期日だけ決まっていて、さあ、やれ、っていう
ことですか? 」
「そう。」
「でもそれって、具体的に行う病院なんかが全く
知らない、なんて大きな問題じゃないですか。」
「だけどそういうの、本当に多いんだよ。」
「あ、それから、肝炎の法案が通りそうですね。」
「通ってたとしてもねぇ、、。」
うちの主治医は肝炎の法案にはあんまりいい印象を持っていない。
前にも書いたけれども、
現行で言えば、今でも肝炎の患者には一定の割合で
補助は出ている。
ただその患者が問題で、実は大きな線引きが存在する。
補助が受けられるのは、過去に一度も肝炎の治療をして
いない人。
つまりは一度やって、その治療の効果のなかった人は
その対象には入らない。
はっきり言えば「どうせ一回やってダメだったんだから、
何度やっても無駄。」っていうことで放っておかれている。

どうしてこんなふうになっているか、
誰がこの人はオッケーで、こっちの人はダメ、って
線引きを決めたか、といえば
財務省が決めた。
一回やって効果のない人は、一回やっているから
ご遠慮してもらって、まだやっていない人に機会を
与える、という方針なのだろう。
なぜ一律補助をしないか、といえば、金がないからだって。
ここまでしか予算を出せない、と財務省が言ったから。
ということらしい。
この話は前にしたよね。
だから肝炎の対策は厚生労働省の管轄でなくて
財務省の管轄なんだ、って。

財務省が「あんたの治療補助なんて知りまへん。
そんなもの金がありまへんがな。」
と言ったら、そこでおしまい。

だから肝炎の対策については財務省が
主導して線引きを行っている、
とうちの主治医が教えてくれた。

今回、肝炎の法案は来週の月曜に通るメドがついた。
しかし、それはあくまで方針であって、
実際の運用は全く何も決まっていない、って。
昨日、主治医に聞いたら、「全然。何にも決まってないよ。」とのこと。
すべてはこれから。


ほら、法律の文言によくあるじゃない?
「保護しなければならない。」とか
「尊重されるべき」なんて書かれてあるの。
今回もまたあんなふうなことなんじゃないか、って
危惧する。
そんなもの、たとえば児童憲章に子どもは
保護されなければならないなんて書かれて
たってですよ、現実には虐待されて本当につらい目に
遭ってる子どもなんて、山ほどいるじゃないですか。
だから俺は法律がきちんと整備されて
どういうことができたか、
実施がされたか、そこまでの現実的な
具体性がはっきりとしないとねぇ。

方針は決まりました。
だけど、それは単に言っているだけで何の具体性も持ってはいない。
こういうのを大阪の辺ではよく風呂屋の釜、っていうよね。
「ゆーだけ。」
言うだけだったら誰だって言える。
法律なんて、ホントに風呂屋の釜みたいな条文が多いんだから。
具体的に、何年の何月の何日から、こういうふうにします、
っていうことが明確に決定されて実施する、ということにならない
限りは、俺は全く信用しない。
役所なんて、明確にこうします、っていうことを
確認しない限りは、尊重しましょう、守りましょう、
なんて言ってる分には、何の具体性もないもの。
具体性のないものについては、信用できない。

果たして実際のところはどういうふうな
運用がなされるのか、現状のように
患者に差をつけてこっちは適用するけど
こっちはしない、なんて差別のないような
利用する側が納得できる、実施細則の
制定もお願いしたい、と思う。
風呂屋の釜じゃあるまいし
理想を言うだけでは何の解決にもなりはしない。
そんなことより、実際の運用をどうするのか。
解決はそこにきてはじめて
一歩が踏み出されるのだ、と俺は思う。


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