菊屋にて・町並みの話
あっという間に2時間が経過していて
資料館を出たらお昼だった。
折角神戸に来たんだし、ここは元町だし、ということで
お昼はやっぱり中華かなぁ、ということで、
元町駅近くの中華のお店に行く。
中華街へは行かない、っていうところが、、。(笑)
JRの元町駅の前を通り過ぎて、鯉川筋を渡って
最初の交差点を山手に行ったところに愛園がある。
久しぶりにここでお昼を食べようと思った。
ここのお昼の定食はいつも同じもの。
魚や肉、それから薄切りのお餅の入った
野菜炒めと、ぷりぷりの海老の入った春巻きと
ご飯にスープ、というのがここのお昼の定番。
作っているのは90歳が近い華僑のおばあさん。
90近いおばあさんがひょいひょいと中華なべを
操って炒め物を作るんだよ。ホントにすごい。
それを久しぶりにいただいて、再び元町駅に戻り、
(ただし今度はJRの元町)
今度はJRで大阪へ。
大阪で今度は大和路快速に乗り換える。電車は大阪環状線の
西側を通り、天王寺へ。ここから関西線の線路に入って
大和川の流れに沿って奈良県に入る。
だけどさー、もうホントにこの辺の関西線ってさ、もうホントに
ひどいんだよ。
何がひどいって、もう乗り心地が最低。
電車のたて揺れ。乗っていて座席から
身体が浮き上がるくらいバウンドしてさ。
もう揺れること揺れること。
何度も椅子から身体が浮き上がってさ。
この日の午前中、乗り心地が
すんごくいい阪急電車に乗っていて、
午後、JRの関西線に乗ったせいか、その違いが
ひときわはっきり感じられて、、。その揺れ方の
あまりのひどさったら、もうむちゃくちゃ。
一体何とかならんのか。
この調子で奈良まで行ったら、
身体がバラけてしまいそう。
ブツブツ文句を言っているうちに
身体がバラバラになる間際で、電車は
郡山の駅に到着する。
今日の午後の見学はこの郡山。
電車を降りて、駅を出たところで、雨がパラパラと
降ってきた。郡山は雨の中の見学になる。
奈良で古い町並み、というと、奈良市内の
餅飯殿通りからちょっとはいった「ならまち」、
っていう人が多いんだけどさー。
うん。確かに奈良の街中も謙介、行きはする。
古道具の文殊庵とか、元興寺の極楽坊とか
付設の歴史民俗研究所とか、
お世話になったり、好きなお店とかも
ありはするんだけど、
あの辺りって、そういう観光客
目当てに街づくりをするようになったから、
なんだか行くたびにおしゃれになってしまってさ。
「どうぉ? 古くて落ち着いた町並みでしょ?
いいでしょいいでしょ。」っていうような、
観光客の人目線の「古い町並み」っていう
感じがそこここにするようになってしまって、、。
そこが正直鼻についてしまうことがあったりする。
まして来年は奈良で盛大なイベントがあるから
その街並み観光がさらにひどくなりそうで。
もっと自然に、普通に住んでいる人がいて、
毎日の暮らしが感じられるような場所を見て歩く、
っていうので俺は十分なんだけど。
郡山はこんな感じの街なみ。
昔の家並みだから道が狭いでしょ。
やたら観光地化してる街なみよりも、
普通にそこに暮らす人の息遣いとか、
生活があったら
俺はそっちのほうがずっと心惹かれる。
だって観光客目当てだけで何の歴史的な由来
もないような一見古そうな建物にして、
古都でっせ古都でっせ、っていうような店が並んでるのって
やれやれ、って、興ざめな感じがしてしまうんだもの。
だから、自然な古い町並みの残る郡山に来たんだ。
歩きつかれたので、菊屋英寿さんで一服。
(先週の水曜だったか、テレビ○日の日本の珍なんとか、っていう
番組で、ここ、出てた。)
大阪にも菊屋さんはあるのだけど、大阪高麗橋の分家独立をした
菊屋さんは菊屋永寿。
ここの名物は御城の口餅。
それがねぇ、これ、お土産で買って帰れないんだよー。
日持ちが精々2日。明日から研修会開始でしょ。
だから泣く泣く断念して、ここで食べることで
せめてもの満足をしておくことにする。
古い城下町、って、やっぱり茶道が盛んだから、
格式のあるお菓子屋さんが残っている。
由緒のある店構え。外はそぼふる雨。
しばしのんびりとお茶とお菓子をいただく。
お店の天井にはずらっとお菓子の木型が置かれている。
このうち「色の白っぽい木型は今も現役で使っているんですよ。」
というお店の方のお話だった。
もうひとつ郡山の名物があるけど、これもちょっと買って
帰るわけにはいかなくて、、。
え? 名物って何? って。
金魚ですよ。
きんぎょ?
そうそう。ガラスの水槽に入れて飼う金魚。
さすがに郡山の街中には金魚の養魚場はないんだけど
ちょっと郊外に出たら、もう金魚の養魚場だらけ。(笑)
だけど、これもちょっと買って帰るわけにいかないので
雨の中、市内のそこここを歩いてのんびりとした。
郡山は城下町なので、城跡の石垣もこういうふうに
街の中に残っている。
さて、ちょっと雨がひどくなってきたこともあって、次の見学地へ急ぐことにする。
× ×
土木・建築・工事関係の求人誌の「ガテン」が明日の号で
なくなってしまうってさ。 求人誌、っていう紙媒体の
情報、っていうより、今じゃネットが主流だろうし、
土木工事という仕事も、不景気だから求人数が減っているん
だろうね。「ガテン系」っていう言葉はすっかり定着して
しまったようだけど、その元の「ガテン」がなくなるのは、、
経済とか時流とか世の中の動きのせい、なんだろうけど
ちょっと考えさせられるところがあるなぁ、、。
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Comments
お茶!お菓子!!
いいなぁ、、美味そう♪
ってか、西国いいですね~
久しく行ってないので、あの独特の(少なくとも東日本とは全然違う)雰囲気を忘れてしまいそうで(笑)
古い町並みに今も生きる人たちの生活、直に感じることが出来るとなんか、嬉しいですよね。
そういう町並みは、もっとずっと後世にも残ってて欲しいもののひとつですね^^
Posted by: リト | 09. 09. 30 AM 8:58
---リトくん
この御城之口餅って作ったのが豊臣秀吉の弟の秀長だったらしいんです。お茶会で秀吉に献上するお菓子、というので作った、とあるんですが。となると、今、NHKでやってる大河ドラマの時代のお菓子ということになるんですが。(笑) 小さい一口大のお餅の中にあんこが入っていてお餅の表面をきな粉でまぶしてあるんです。お餅は防腐剤とか保存料というものを一切使っていないので、作って2日しか持たないお菓子です。でも、考えたら本当はそうでなくっちゃいけないですよね。日持ちするのがいろいろと保存料が入っていて変、っていうことなんでしょうし。
奈良は、他にも今井町とか明日香村とか、実際に人が生活していてしかも古い街なみが保存されている場所がたくさんあるんですよ。機会があったらぜひぜひ。
Posted by: 謙介 | 09. 09. 30 PM 6:49