急に来るからねぇ。
今日のお昼は久しぶりに栄養士の友達と食事をした。
友達の怒ること、怒ること。
「もうムチャクチャ。」
栄養士の友達は、県から国体選手の体力向上委員を頼まれていて
県内の各地で、栄養指導とか、トレーニングについての
話とか実際の指導をしたりすることもあるらしい。
どうしたの? って聞いたら、
本当に自己流でムチャクチャなトレーニングをしている人が
多すぎ! って言ってた。
こないだは、そういう運動選手ではなくて
生活習慣病の防止、というか、メタボ対策でお話に行った
そうなのだけど、
メタボリックシンドロームの解消予防のために、
筋力トレーニングとかフィットネスクラブに
行ってる人も最近では結構増えてきた、と、
それはいいことなのだけど、、その内容がねぇ、、
ということなのだそうだ。
前にも書いたけれども、運動選手が競技力向上のために
する筋力トレーニングと、中年期以降の人が
体力の低下を防ぐために行うトレーニングはその内容とか
質が全然違っている。
メニューを変えないといけない。
なのに、そういうおじさんおばさんのやってる中の
結構な数に、10代20代の運動選手用のメニューで
筋力トレーニングをやってる人がいてねぇ、、と
言っていた。
そういう人は、昔、自分が若かった時の
筋力トレーニングの方法とか、メニューをしているんだそうだ。
「10代の子のトレーニングを50代でやったら、そりゃ身体の
あちこち、無理が来るの当然じゃないか。」
「やっぱり、違うの? 」と聞いたら、
「体力を維持する、というのか持久力をつける筋肉のつけ方と
競技用の筋肉の鍛え方は全然違うもの。だけど、あれ
フィットネス雑誌の影響なんだろうねぇ。 ター○ンとかの。
何かモデルさん、というのか、見せるのを主眼にしたような
トレーニングをしてる人が多くて、、さぁ。」というお話。
「大体が若い人と中年以降の人では、身体の基礎代謝が
違ってくるし、いろいろな関節だって磨り減っているしさ、
背骨だって、等間隔になっていなくなったり、
そんなふうに腰とか骨全体に変化が
起こって来るでしょ。 そういうふうに、
身体全体がすごく変化しているのに、そういう年齢の変化を
全然考慮に入れないで、若い人向けの鍛え方をすると、
身体にものすごい負担がかかるのよ。で、もうびっくりしたのは、
そういう若い人向けのメニューをこなして、できた、
って喜んだりしてる人がいるの。」
「いや、だけど、それって、自分は若い、っていうことの
確認をしたり、まだできる、って思って
ちょっといい気分に浸りたいんだと思うけどね。
仮にやせ我慢ででもやってさ、
あ、自分はまだここまでがんばれる、とかさ。
思ったら自信につながるじゃない? 」と、俺は
そう言ったのだけど、
「そんなふうに自分の身体のコンディションを
無視してまでがんばったために、身体にひどい負担が来て、
それが元で、とんでもないことになったりするもの。
自分で起き上がれなくなったりすることだってあるんだから。
だからさ、やっぱり、歳とか基礎代謝とか日ごろの仕事の負担量
とか考えて、自分に合った運動量とか運動負荷の度合いを
考えないとね。」と、友達は手厳しい。
「自分をよく知る、ということ? 」
「そう。だって、歳をとったら、瞬発的に力が
入って、っていうふうな筋肉造りじゃなくて、どちらかと
言えば、じわーっとゆっくりとした持久性の必要な
運動が増えるし、だからそういう方向性で
筋力を維持、っていうのなら理屈に合うんだけど、
そういう人がやってる筋力トレーニングって、
瞬発的な運動のための筋力アップのトレーニング
やってるわけよ。方向性が全然違うから、
そういう人が、年取って日常生活の中で
いろいろな動きをしようとしても、短時間は
身体も動くんだけど、長時間になったら、持久力がないから
身体が悲鳴をあげて、出来なくなったりする。」
「生活の質と、筋肉の質がミスマッチなの? 」
「そう。」
「あ、それは素人でも何となくわかる。だけど
謙介なんて、そんな、10代の子のような鍛え方
なんかしたらさ、いっぺんで身体がバラバラになるわ。」
「でね、そういうムチャクチャな鍛え方をするとね、
そういう人はトレーニングをずっとしてるから、
ある程度身体が、鍛えることに慣れてはいるんだけど、
一方でその無理がどんどん溜まっていっててさ、その無理が
ある日突然に一気に身体に来るのよ。」
「急に身体の調子が悪くなる、とか? 」
「そうそう。 少しずつ悪くはなって行ってたんだろうけど
本人が鍛えてるから、その自覚が少ないわけよ。
だけど、やっぱりおっさんおばさんになっている分、
あちこち痛んでるからさ、その無理してきたことの害が、
一度にドーンと来るんだよ。だから怖いの。」
「急に、一度に? 」
「そう。ちょっと前までは普通に仕事ができていたのに
急に立ち上がれなくなるとか、疲れが出て熱が出るとか
人それぞれなんだけど。」
「怖いねぇ。」
「そう。怖いんだよ。そういう身体の不調って今まで抑えられて
いたものが、急に一度に来るから。しかも長いこと溜まってきた
からさ、重症化してるし。」
「治らない場合もあるの? 」
「うん。 歳が歳だからさ、
今まで溜め込んでいた無理が一気にきて、
その無理が重症化してたりすると、
もう一生治らない、っていうこともありえるしねぇ。」
「生兵法は大怪我の元、っていうことだね。」
「栄養のことや、身体作りのそういう知識って、もう日進月歩
で進んでいるからね。だから5年くらい前の知識じゃもうダメだもの。」
「そうだよね。日焼けとか、昔は日焼けが健康的、なんて
言ってたけど、今じゃ日焼けは身体に良くないんでしょ。」
「街を普通に歩いていたって夏は日焼けするもんね。
まぁそれくらいなら仕方がないわ、の範囲だけど、
日焼け日焼け、って海に行ってわざわざ日焼けなんか
してたら、将来、皮膚がんになる場合だってあるし。」
「怖いねぇ。」
「そこまで行かなくっても、日焼けしてきた人が
歳取ると、ホント皮膚がボロボロになるもの。」
「ぼろぼろ、、。」
「それから頭髪だってそう。一番良くないのが紫外線を
浴びまくること。そんなことしてたら、将来、髪の毛根がやられて
白髪がすごく多くなるとか、毛が抜ける原因を作る、
ということにもなるし、、。」
「昔は、夏休みが終わったら、日焼けコンテスト、なんて
学校でしてたけど、、。」
「ね、以前は、それが健康的、って言われていたけど
今じゃ日焼けは、勧められないものだし。」
「だから、この辺の漁師さんなんか、夏でも長袖の
シャツ着て、タオルを首に巻いてるもんね。
皮膚出して焼いたりしたら、後ですごく疲れが来る、
って言うもの。漁師さんは、実際の経験でそういう
日焼けが身体にしんどいものだ、ってちゃんと知ってるよ。」
「そういう経験は、ホント、大切だよね。それに、そんなふうに
かつていい、って言われていた常識が研究が進んで
結論もどんどん変ってくるんだよねぇ、、。」
という話をした。
栄養士の友達の話を聞きながら、、
ゲイの人って、結構筋力トレーニングとか
日焼けとかにこだわる人が多いのだけど、
若いうちはいいとしても、次第に歳をとってくると
そういう若い時のままの方法で
考えてみる必要があるように思った。
企業の宣伝用の資料なんかではなくて、
きちんとしたスポーツ医学に基づいた
本なり資料を見て、それで自分の身体作りを
するならしないと、かえってそれが身体壊しに
なってしまう危険性だってある。
そういう意味で友達の話はすごく
参考になった。
今日、調べる用事があって、
この本を見ていたのだけど。
最近「エバンゲリオン」(※)って
(わざと綴りを変えています。)
あちこちで話題に出ているけどさ、
でも、果たしてどれくらいの人が、
本当のエバンゲリオンの意味を
知っているのだろう。
そんなことをふと考えた木曜の午後。
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Comments
「年寄りの冷や水」・・・昔の人はいいことを言ってますよねえ〜(苦笑)
ルカの福音書は,一番淡々としてるんでしたっけ?
中学生でバッハのヨハネにハマって以来(変!)の受難曲大好き人間なんで,えばんげりおんの意味は間違えたりいたしませーん(笑)
あ,そうそう,日焼け後には体の防御反応で白血球が増えてるそうですから,だるい感じになるのも当たり前ですね〜。
まあ,僕らが子供の頃は,今より紫外線がキツくなかったような気もしますけど・・・
Posted by: Ikuno Hiroshi | 09. 07. 02 PM 10:01
---Ikuno Hiroshiさん
こないだ実はシスターとお話する機会がありまして、シスターのおっしゃるには、「最近あちこちでえばんげりおん、って聞くんですけど、どうしたのでしょう? 」
「あ、アニメ映画のタイトルです。」
「んま! 」という話でした。そうですね。ルカの福音書、謙介は淡々としているので、却って好きです。あんまり話に濃淡がありすぎると、、ちょっと拒絶反応が出てきまして、、。はい。
あ、それから、寺田透さんですけど、最初に読んだのが「語らぬ筈の自分のこと」でした。先輩がええよ、寺田透は、って勧めてくれて、はい。(笑)すっかり好きになってしまいましたです。
Posted by: 謙介 | 09. 07. 03 AM 12:04
中高年向けの健康雑誌というと「リンゴ酢が・・・」「親指回しで・・・」みたいな眉唾物ばかり目立っていて、筋力や機能の維持がテーマのものはあまり見かけませんね。
そういえば、うちのジムはスタッフがほとんどが20代で店長が40歳くらいかな。
観賞用には若い方がいいんでしょうけど、孫年齢のスタッフばかりで中高年の生活に沿った運動指導・相談がどこまで出来るのか疑問です。
Posted by: mishima | 09. 07. 03 PM 12:54
---mishimaさん
だから、もう自分でどういうふうな運動をするか、というのは身体と相談して決めていくしかないように思います。見ばのよさげな(笑)モデルさんとかスポーツ選手の載った、フィットネス雑誌より、リハビリテーション関係の雑誌とかのほうがずっと学術的に確かでしょうし、そういう研究の成果が出ているように思います。
Posted by: 謙介 | 09. 07. 03 PM 8:57