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09. 04. 21

こんぴら歌舞伎に行ってきました。(その5)

さて新口村が終わったところで、今度は25分の幕間休憩です。
新口村から次の身替座禅へは、準備が大変です。
まず花道に雪が積もっています。
この雪を急いで処理しなければならない。
花道にはシートが敷いてありました。
それをくるくると巻いていきます。
それでもやはり紙の雪はあちこちに飛んでいますから
それを掃除機でびゅゆゆゆゆゆゆゆゆゆん、
と吸い取っていきます。


Osouji2

それが終わったら、いつも最後の舞踊の出し物の時は
そうなのですが、花道も舞台も、元々の舞台、花道の上に
さらに上質の板を敷き詰めます。毎年のことですが
本当に黒子の人がてきぱきと動きます。

ちょっとトイレに行こうと思いました。
ついでに外に出てあれこれ写真を撮ってみました。


Shoumen

今なら映画館で、その作品中の紹介の写真が館の外の
ボードに貼ってあったりしますが、歌舞伎の場合は
こうした舞台の中の主要な部分を絵にしたものを
かけてあるわけです。
これは浄瑠璃の床本なんかでも、内容紹介の絵(もちろん版画)
が添えられていて、それの豪華版、ということでしょうか。
それから前にもお話しましたが、出演する役者さんの
まねきですね。

Maneki2


さて、トイレから戻ってくると、舞台の転換がどんどん行われている最中でした。
それも何とか時間内に終わって、さて最後の身替座禅です。

これは狂言からのお話で、
京の郊外に住む山蔭右京は、以前、東下りの途中、
美濃国の野上の宿で酌をとらせた美しくて優しい
花子のことが忘れられないのです。
花子も右京を追って京へ上り、
北白川に宿をとって是非会いたいと文をよこすのです。
しかし右京にはものすごく恐ろしい奥さんの玉の井がおりまして、
右京が夢見が悪いので仏詣でをすると申し出るのですが
玉の井は許しません。あちこちと経巡ってお参りをしないといけないので
1年くらい修行の旅に出るとか、「讃岐のこんぴらさんへご参詣に
いかなければ。」とか(ここはやんやの大うけでした。)適当に
理由をつけようとします。しかし、奥さんのお許しは
ぜっええええええったいに出るはずもなく、
家の中で行をせよということになりました。
しかし、それでは意味がないと持仏堂での七日七夜の行を
申し出ると、やっと一晩だけの座禅が許されます。
右京は太郎冠者を呼び出し、玉の井を恐れて断るのを
無理やり押し付けて身替りの座禅をさせることにし、
座禅衾をかぶせ、決して取ってはいけない。物も言うなと
言いつけて花子の元に出かけていきます。
太郎冠者が座禅をしていると恐れていた通り、
玉の井が見舞いに来るわけです。お茶や菓子は
何とか拒み通すのですが、せめてお顔を、と衾を剥ぎ取られ、
事の真実を白状させられ、右京の計略はばれてしまうわけですね。
玉の井は夫の裏切りをやり込めてやろうと身替りの身替りで
太郎冠者に成りすまし、衾をかぶって夫の帰りを待ち受けます。

花子の歓待を受け、逢瀬を楽しんできた右京は
花子の小袖を着込み、酔っ払ってるんるん気分(死語)で
戻ってきます。で、右京は太郎冠者と思っていますから、
逢瀬の一尾始終を話して聞かせる右京。
そのついでに奥さんのこと「鼻は低うてキョロキョロ目、
色は真っ黒黒々と、深山の奥のこけ猿」と比較の対象で
言ってしまいます。ただでさえ怒っている上に火に油を注がれた
奥さんは衾を払って、すっくと立ち上がると
恐ろしい形相で右京を追いまわして幕、となります。

それでですね、やっぱり、というか
予想した感じになっちゃったわけですよ。
俊寛と、新口村が重たい芝居でしたから
この身替座禅、ちょっとはじけてしまった、というか。
奥さんの玉の井が、怖くて嫉妬深いだけの
女性になってしまって、右京に怖さを与える
存在、というふうになってしまったのが
ちょっとなぁ、、と思ったんです。

例えばね、持つ持仏堂で座禅をしている元に
お菓子を運んで行くときにでも、
ホンのすこしでいいから、主人の
身を案じる、という風情が添えられたら、
もっともっと上品になった、と思うのです。
それを最初から「分かった顔」で持仏堂
に行ってしまっているので、興ざめでした。
そこのところは、主人でないかもしれない。
でも、一応、その態度は隠して、行くべき
だと思います。大名の奥方なのですから
あんまりはっきり分かった分かった、では
ちょっとなぁ、と思うのです。
ホンのちょっとしたところですが、
ちょっとのことだっただけに惜しかったなぁ、
という気がしました。

というところで身替座禅の幕でこんぴら歌舞伎の
1部は終了です。
時間は3時。
開始が11時ですから、4時間です。
この後、2部が午後4時からになるわけです。

「俊寛よかったわ。」とオフクロ。
「おなかがすいた。」とオヤジ。
実は、お昼のお弁当、みんなで示し合わせて
一番小さいものにしておいたのです。
なぜか。
そりゃ、ここが琴平だからです。
香川県の中でも、琴平、善通寺を中心とした
あたり、と、もっと西の三豊(みとよ)のほうは
うどんのおいしい店があちこちにあります。

琴平で、さっさと食べられて、おいしいところ、
前に行った灸まんうどんでもいいのですが
今日はちょっと違ったお店、ということで
おが○に行きました。


ここは、駐車場からもそう遠くありません。
駐車場に預けていた車を出して、
おが○に行きます。

Ogawa1


店の東側に駐車場もちゃんとあります。

ここのうどんは細切りのうどんが名物です。
何と言ってもここは細切りのざるです。
「10分ほど時間がかかりますが。」
時間がかかるのは打ちたてのうどんが
食べられる証拠です。もちろん二つ返事で
待ちます。

「お待ちどうさまでした。」とおっちゃんが
運んできてくれました。
来ました来ました。


Ogawa2


見た目は多そうなのですが
そんなもの、細切りですからするすると入っていきます。

Ogawa3


はい、ご馳走さまでした。
歌舞伎もよかったし、おやつに(笑)うどんもしっかりいただいて
後は、おばたちを送って、家に戻ってきました。
長くなりましたが、こんぴら歌舞伎のご報告、
これにて幕とさせていただきます。

最後までお読みくださいまして、どうもありがとうございました。
ふぅ。(笑)

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