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09. 02. 23

まさりん、だってさ

目下、校正作業は何とか進行中。
日曜も、寸暇を惜しんで、校正作業してた。
途中、オフクロが買い物に連れていって、というので、
どこに行くの? 委佐子の店? と聞いたら、
珍しく、今日は大きいショッピングモールに行きたいの、って
いう話で。なにやら買いたいものがあるとかで、送っていく。

いつもは一緒に店内に入って、見たりするのだけど
今日は何せ校正作業中なので、正直その時間さえもったいない。
駐車場に車を停めて、その中で赤鉛筆を持って、せっせと作業をする。

しかし、この謙介の状況って、
他所から見たら、一体どうよ、これ、っていうような
ものだよね。

まぁ、オッサンが一緒に来た家族と買い物に行かず、
車の中でいるのは、珍しくはないんだけどさ。
結構見かける。 女、子どもの買い物なんかに
付き合えねぇ、っていう男の人。
俺なんか、マーケットとか、ショッピングセンター行って
あれこれ品物とか人とか観察するのが好きだからさ。(笑)
え? なんで、買い物に一緒に行かないのさ、
って思うんだけど、そういう人にしてみたら
「ただただ面倒なんだ。」って。


だけど、今回は人のことなんて全然言えない。
そんなおじさんなんて、車の中で週刊誌読むくらいの
ところだけど、謙介ときたら、赤鉛筆を持っていて何か
ぐちゃぐちゃ言いながら、紙の束を睨んで、
しばらくしたら、その紙にごちゃごちゃと何かしら
書き込みなんかしている。もう怪しさ3000倍! (笑)


オフクロが買い物に行っている間もがんばったので
その間、13ページも進めることができた。

土日はそういう作業をしていた。
で、前にもお話したけど、俺の見るのは
文章の前後関係と、全体の表記の統一。
例えば、年齢の字で「才」と「歳」があるんだけど、
今は普通は「歳」の字を使う。だけど、先生
見たら、こっちは「歳」、あっちは「才」これだと
困る。それから「氏」。こっちの人は呼び捨てで
次のページを開けたら、「氏」がついてる、とか。
これも氏をつける、ならつけるで統一しないといけないし
つけないのならつけないにしなくてはならない。
こういうところの表記の全体の統一を
見るのも俺の仕事。
もちろん後、文章の表現のおかしいところを片っ端から
直す。(だって先生にかまわないから大鉈ふるって
直して、と言われているし、、。)

でも、そのうち、分からないことができると、
もうひとりの史学関係の記事のチェック係の友達に
メールをする。「ここは、どうしよう? 」
ほどなくかかってくる電話。
「あ、ここなぁ。----」(知ってたんか、と思わず言いそうになる。)
「一回先生に確認してみんとあかん。」
「そうしたら、俺、付箋つけておくよ。先生、これどないします? 
って。」
「ふん。」
と、まぁ業務連絡はそれで終わったのだけど、、。

この日はその次がもうひとつ。
「謙介なぁ、まさりん、って知ってる? 」
「まさりん、 誰やの、それ。」
「ヒント。お前が去年行ったところに関係あるわ。」
(何となく気がつく俺。)
「へ? う、う、うそやろ。まさか、、」
「ふふふふ。まさか、なんて言わんと、ちゃんと
言うておみ。」
「まさか、それ、伊達さんところの、か? 」(伊達さんなんていう
言い方だって結構、ひどいけど。)
「そうらしいで。伊達政宗がまさりん。」
「誰が伊達政宗のことをまさりん、言うてるの? 」
「ほら、最近、女の子の中で武将ブーム言うのがあるやろ。」
「はあ。」
「それで、特に伊達政宗は人気なんやて。
それでまさりん言うてる女子がいてんねん。」
「まさりん。」(思わず復唱してしまった。)

「しかしなぁ、女の子の武将ブームってなぁ。」と彼が言う。
「女の子の間で、武将情報飛びまくりなんやて。
家紋グッズとかも売れてるって。」
「信じられへんなぁ。-----そやかて、俺、3回生の時
史学科の中世史ゼミ出たやろ。河原者をやった時に。
中世史なんてあのとき、みんな男ばっかりやったやん。」
「そうや。史学科の女子、あの学年、100人中35人いてたけど、
大抵は近世とか、美術史とか、民俗ばっかりやったもの。」
「中世史取る女の子なんかいてへんかったよなぁ。」
「それが今は武将ブームやて。」
「時代の変化かぁ、、。すごいなぁ。」
「俺のところにもたまに問い合わせがくんねん。」

ちなみに彼は近畿地方某市の市史編纂室にいる。

「どんな質問? 」
「明智光秀について教えてください、とか。」
「わはは。いきなりすごい質問やな。」
「そやねん。いきなりのごっつい大テーマやわ。」

そうなのだ。
この辺は国文も史学も共通している部分が
あるのだけど、卒論を書くときなんかでも
いきなり大きなテーマを設定すると、
じろっとセンセイに見られる。
卒論のテーマで、仮に「古事記の研究」とかいうようなテーマを
設定してはいけない。どうしてか?

例えばこれって歯医者さん行って「どこが痛いの? 」
って聞かれて「歯です。」 って言ってるようなものだもの。

卒論を書くとか、こういう質問でもそうだけど、
焦点を絞らないといけない。
伊達政宗だったら、伊達政宗における禅宗の影響とか、
政宗の好みの男の子のタイプはどういうふうな人でしたか? とか。(笑)

まぁ。それはともかく。
一人の人間が存在するためには、ものすごく広い
裾野があるわけでさ。

特に中世みたいに時代が動いた時期、って
いうのは、時代の背景とか当時の政治状況
とか、人の物の考え方とか、本当にさまざまなものが
複雑に影響しあっているから、なおのこといろいろな
ことを知っておかないといけないものね。
人の生涯だって、陽のあたる部分、そうでない陰の
部分っていうのがあるでしょ。 

そうした関連するものを広く見ておくこととか、
時代っていうのはさ、テレビのチャンネルみたいに
はい、鎌倉時代になりましたから、考えはこうです、
とか、室町時代になりましたから、こうです、
なんていうはずはないわけでさ。前の時代のあることが
少しずつ変化をしていって、新しい動きになったとか
前のこういうのに反発する形で、新しいこういうものが
興ったとか、そういう拡がりとか前の時代からの流れだって
見ておかないといけないしさ。
そうしたものを広く見て捉えておいて、
自分の興味を持った武将なら武将をもう一度
見ないとね。

「だけど、おねいさんたち、そこまでの要求はないみたいよ。」
「まぁそうだろうね。言い方悪いかもしれないけど
自分の都合のいい興味の惹かれ方だけ
しておいて、それで盛り上がってる、っていう
感じだもん。」
「やっぱりね。」

例えば、中世だったらさ、鎌倉新仏教とか、
河原者のこととか、無常観とか、そういう
文化的な背景だって一通り見ておかないと
いけないだろうし、、。

「だけどおねいさんたち、そういうこととは全然関係ないみたい。」
「ふん。何となく分かるわ。」
「どうして? 」
「家紋グッズ、とか言うの聞いたら、なんかそんな気がしたもん。
たぶんああいうの、ってさ、俺思うんやけど、
ボーイズラブの時代劇版、っていう感じ。そんな感じせえへん? 」
「ボーイズラブの時代劇版? 」
「ふん。そんなところやで。」
「まぁなぁ、、。」

とまぁ、ボーイズラブなどというものから
遠く離れたおっさんたちの
会話はまだもうちょっと続けられたのでした。


だけど、謙介、前に書いた小説が「ジュネ」に載ったん
だよ、、。(笑) 
けんすけだって、ぼーいずらぶくらい、、

おほんおほん。


それでは本日はこれにて! 

(今日聴いた音楽 ロードショー 歌古時計 1976年
 音源はカセットテープ)

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Comments

 長宗我部さんは「もとちん」,北畠さんは「ともくん」・・・なんて,どーです?(笑) 蒲生さんは「さっちん」とか(爆笑)

>もう怪しさ3000倍!

 見ようによっては競馬や競艇に燃えている人?(苦笑)

Posted by: Ikuno Hiroshi | 09. 02. 24 at 오전 12:17

---Ikuno Hiroshiさん
もとちん、今度高知へいくことがあったら、高知の友達に言ってみようかな。(笑) もうね、戦国武将のフィギュアなんかまでできてるんだそうです。だけど、みんなかっこよすぎ。
それから、お言葉で思い出しました。前に大阪の地下鉄の四ツ橋線に乗ったときのことを。俺は友達の家が北加賀屋というところにあるからその線に乗ったんですが、その線の終点は住之江公園で。住之江と言えば、もうボートレースですね。(横山やすし師匠の漫才で頻出地名ですよね。)地下鉄乗ったとたん、びっくりしましたともさ。車内の半分くらいの人が競艇の予想記事見ながら赤鉛筆でチェックしていたではありませんか。もう赤鉛筆というのは、四つ橋線のマストアイテムだなぁ(笑)と思いました。

Posted by: 謙介 | 09. 02. 24 at 오후 10:24

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