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08. 12. 02

NH

NH(出張報告その1)


今回の旅行は、そもそも、東京の病院で
体の具合を見てもらおう、というのが
テーマだったのです。それで年休届けを持っていったら
「ついでにこの会議にも出ておくれんかなもし。」
と言われて文書を見せられたわけです。

「ええええええ出ないといけないん
ですかぁぁぁぁぁぁ。ボク、体弱いんです。」と
まじめに言ったのに、
「出られるでしょ? 何か、問題でも?」と
言われて一方的に押し切られて
しまいました。

それで、病院の診察を土曜の朝に変更してもらって
金曜は、その会議に出ることにしたわけです。
行くのは、飛行機と電車と両方にしました。
伊丹乗換えで飛行機ばっかりで行く方法もあったのですが
見たことのない土地の風景も見たい、と
思って、半分を電車にしたわけです。

さて空港には出発の15分前ぎりぎりに着きました。
よく空港の掲示に「手続きは早めにお済ませください」
と書いてあるのですが、誰かさんときたら
もうむちゃくちゃのぎりぎりです。

しかし手続きをしなければ飛行機には乗せてもらえません。
荷物のセキュリティチェックを受けて窓口に行きました。
カウンターは今風のイケメンのおにいさんでした。
謙介ったら相変わらずのんきです。

こういう仕事をするおねいさんはグランドホステスというのだ
そうですが、目の前で繊細なお指でパタパタと
キィボードを叩いているのを眺めながら
じゃあ、このイケメンのおにいさんは
グランドホストって言うのかなぁ、と考えたりしていました。

そうして荷物を渡してから、おもむろにOZのカアドを出して
「マイレージつけておくれんかなもし」といいました。
謙介はおにいさんの顔にちらと嫌そうな表情が一瞬
走ったのを見逃しませんでした。

しかし、この話には後日談があります。
田舎は怖いという話です。
今日のお昼、同僚とこの時のことについて
話をしていました。ぎりぎりに着いて、
航空会社のカウンターに荷物を預けに行ったら、
「何だ今頃」っていう感じで嫌そうというか高飛車
というか、そんな感じの応対だった、って言ったら、
パートのオバサンが「どこの航空会社? 」
って聞いたので、「青色の航空会社」って
言ったら、「あ、その男の子、ちょっとハンサムだったやろ。」
「まぁ今風のイケメンというような人だった、けど、、。」
「それ、多分うちの近所の○○さんところの息子よー。
めがねかけとって、ちょっと澄ました感じやろ。」
「そうそう。」
「どうしたん? 態度悪かったん? そんなら私、
言うとってあげらい。」
多分今頃は本人にクレームが行っていることでしょう。

羽田空港の出発ロビーに荷物預かりの係りの人が何人
いるかは知りませんが、おそらく、うちの近所のなんとかさんの
息子とかに当たる確率というのは低い、と考えられます。
しかし、田舎は、ちょっと聞くと、すぐこういうふうに共通の
知人が現れるのです。すぐ、どこのだれそれさん、と個人情報が
すっかり判ってしまうのです。しかもその伝達速度なんて
ネットの比ではありません。ネットなんかより格段に速いのです。
こんなふうだから田舎でゲイ活動なんて
できゃしない、というわけです。
恐ろしいことです。

その日乗る飛行機会社ったら、ことあるごとに
「スターアライアン〇メンバー」と連呼します。
いつも何か告知をする前に必ず麗々しくその名を
呼びます。
謙介はよく知らないのですが、
スターアライアン〇のメンバーって
そんなにものすごい驚天動地のことなんですかね。

ただ謙介が知っているのは、ひとつ。
同じスターアライアン〇のメンバーの
航空会社同士であれば、マイレージを加算
してもらえるいうことだけです。なので、アシア○の
マイレージカアドを出して、「つけておくれんかなもし。」
と言ったわけです。

おにいさんは、謙介の手からカアドを受け取るやいなや
バシバシとキーボードを叩き、あっという間に、
付加してくれました。

次は身体検査です。
2階へあがりましたら、さすがにもう誰もいなくて
さっと検査をしてもらえました。
で、出発ロビーに行ったら、グランドホステスの
おねいさんが手を振っていました。
チケットを機械にかざして搭乗券をもらって飛行機です。

こないだ見た映画のハッピーフライトでは、地上職の役の
田畑智○さんが、面倒な客が全員飛行機に乗って
ドアが閉まった後、笑顔で「さっさと行っちまえ~」
と言っていました。すいません遅刻客で。
きっと俺の背中に向かって、「さっさと行きさらせコラ!」 と
思っていたことでしょう。

窓の外にはNHの青い飛行機が見えます。
でもあの航空会社って、便数の前につける
コードって、いまだにNHなんですよね。
NHって、この航空会社、むかし、「日本ヘリコプター航空」
っていう会社名でした。略して「ニッペリ」
NHって、その日本のNとヘリコプター航空のHを
いまだに使っている、ということです。
どうしてなんでしょうね? 不思議。
なのでうちの家ではこの航空会社、「穴」と呼ばず、
「ニッペリ」と呼んでいます。


謙介がアメリカに行ったときに乗ったのも
ニッペリでした。
成田からワシントンのダレス空港まででした。
以前は鶴の航空会社が国際線の大半で
ニッペリは近距離の国際線か、主に国内線のみ
というすみわけがありました。しかし、ニッペリは
「いつかは俺だって遠距離国際線に
就航してやるんだぁぁぁぁぁ。」という野望を持っていたようです。

そうして紆余曲折の末、ついにワシントンDC就航になった
のでした。まぁホントは、ニューヨークに行きたかったみたい
ですが、つるが横槍を入れて、ワシントンになった、と
聞いています。
あの時はまだニッペリ航空は荷物の預かりが
不慣れで、預けた荷物が最終到着地で受け取れない、と
言ったクレームがよくあったそうです。
とまれ、13時間はしんどい旅でした。
それに較べたら、今日なんて1時間ちょいです。
実質の水平飛行時間なんてたったの20分です。

飛行機って、元々「船」から
文化的な影響を受けてますよね。
俺の父方も母方も祖父は
船乗りだったので、オヤジを通じてではあるのですが
船のものの考え方、というのはいろいろと
聞いてきました。

客船で何がすごいか、といえば、等級分けです。
大きな船になると一等、二等、三等とクラス分けが
なされています。三等の客は一等の客とは
居住区域も、待遇も全然違います。
それはもうはっきりとしています。
一等の客は、それにふさわしい
待遇を与えられますが、三等はそれなりの待遇しか
与えられません。一等船室は御殿ですが、三等船室は
タコ部屋みたいだったりします。それくらい格差が
激しい。
だからそれを踏襲した
飛行機もそうなってますよね。
プレステージだかラグジュアリーだか
プレミアムだか知りませんが、そういうクラスもあって、
エコノミーもある、ということなんでしょうね。

以前、ある客室乗務員の人が「エコノミーなんか
カーゴ(貨物)よ。」と言って物議をかもしたことが
ありましたけれども、まぁ船の等級に関する考え方
を知った上で、その発言を聞けば、別に普通じゃないか、
という気もします。

さて謙介さんもカーゴのお客です。
俺が乗るとドアが閉められました。
急いで20Hの座席に着席です。
ここで、一緒に行く人と合流です。
「遅かったですね。」
謙介は、「始発電車に乗って、接続バスでこれです。」
と一応説明をしました。
もう今にも飛行機が動くのか? と思いましたら
飛行機は微動だに動きません。
しばらくすると放送があって、整備に手間取っていて
若干遅れが生じます、とのことでした。
え? 大丈夫か? と思いました。
実はこないだ見た、ハッピーフライ〇の話が
整備にぎりぎりまでかかって、遅れそうになって
応急処置で飛んだ、ということがあったからです。
ヘッドホンからは、エアマキハラだとかいうことで
マキハラノリユキ氏の声が聞こえてぶつん。
いきなり客室乗務員のおねいさんの声に変わりました。
「どんなときも」が急に「非常用設備のご案内」に
変ってしまいました。
やれやれ。

飛行機はいつの間にかだらだらと滑走路の
端へと動いています。
ヘッドホンの音が再びマキハラ氏に戻りました。
ですが今度はお隣の同行者が音楽を聴かせてくれません。
やたらいまから乗るものの確認とか、
説明を求めてきます。
「羽田に着いたらモノレール? 」
「いや、京浜急行です。」
「モノレールじゃないの? 」
「京急のほうが便利ですから。」
「そのけいきゅうでどこまで行くの? 」
「品川です。ここで山手線に乗り換えて
東京駅まで行きます。それで新幹線。」

しばらくするとまた聞いてきます。
「その電車、品川までどれくらいかかるの?」
「費用ですか? 時間ですか? 」
「両方。」
「多分400円くらいで、時間は20数分です。」
「あら、そんなものなの? 」
「はい。そんなものです。」
結局、謙介は、飛行機がお江戸に着くまで
ずっと繰りかえし繰りかえし、説明をしていたのです。
おっさんは疲れてしまいましたぞな。

まぁいろいろあって、ようやく羽田に到着です。
預けた荷物を受け取り、京急のホームに行きます。
すると特別サービス期間中とかで
12月末までに飛行機で羽田をご利用の方は
羽田空港⇔品川往復が600円になるのだ、
と言っていました。 迷わずそれにしたのですが
後で、すごい面倒なことになりました。(ブツブツ)

その特別サービス券はぺらぺらの結構サイズの
でかい紙のキップでした。なので、品川駅で
普通なら京急のキップとJRのキップを両方を自動改札に
かけて通りますよね。それができないわけです。

人のいる改札に行って、キップの半券をちぎって
もらって、JRのキップを通して、よっこらしょ、と
通ることになりました。結構面倒でした。
面倒かけ賃が100円サービスか? と
思ったり。(笑) 品川に着くと雨が降っていました。
四国は雨の予報でしたが、関東以北は晴れると
聞いていたので、何だ、と思いました。
同行者は、俺が何度も行く方法を話しているにも
拘わらず、一々ご下問になります。
品川で京急を降りると、「今度は、何に乗るの?」
「山手線か京浜東北線の電車ですね。」
「それでどこまで行くの? 」
「東京駅です。」
よほど行程表を紙に書いて渡そうか、とも思いました。

品川で山手線に乗り換え、東京駅に着きました。
何かここまで来ただけで、一大事業を成し遂げた
ような気分になりました。ふぅ。
あ、長くなりました。今日はここまでにします。


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Comments

田舎の連絡網、よーく知ってます。私は鬼や蛇の出る田舎(!)出身ですもん。
でもね、結婚して今の家に住んでびっくりしましたが、東京でもあるんですよおばちゃん町内会ネットワーク。私が住んでいるところは多分全国的に有名なおしゃれといわれている場所ですが、素敵なショップの最上階には昔からの住民がビルオーナーとして住んでいて、まあうるさいこと…夫がここの出身なのですっかりおばちゃんの知り合いが増え、あとは田舎と同じですよ。娘なんか友達と遊びに行ったりしたら翌日おばあちゃんにどこにいたか知られてるって嫌がって行きません。

Posted by: アリクイ | 08. 12. 04 at 오후 6:39

----アリクイさん
え? 都会でもそうなんですか。
きっと地の人、というのか地元の人のつながり、というのが濃厚にあって、そのネットというのか組織、というのがまぁあるんですよね。だから、消息がすぐばれてしまいます。悪いこともできません。(笑) 娘さんのお気持ち、すごくよく分かります。

Posted by: 謙介 | 08. 12. 04 at 오후 11:21

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