オフ会(その2)
おかげさまで何とか原稿は書きあがりました。
原稿本体とともにその原稿のサマリー(梗概)
も必要なのですが、それも何とか書き上げ
ました。100枚というのはなかなか大変でしたが
何となく夏休みの宿題を仕上げる、という
感じもしながらの執筆でした。
後は、今から必死のぱっちで見直し作業です。
それから昨夜はマッシヴさんに直接お話もできて、
ホッといたしました。
さて。
本日はオフ会その2です。
今日は悠太さんが来ていただいた時のことの
ご報告を書いてみます。
悠太さんの住む街は、もうしっかり秋になって
いるとのことですが、こちらのその日の気温は
31度。おまけにツクツクボーシも鳴いていて、
どこをどう取ってもまだ夏の日でした。
悠太さんにまずご案内したかったのは
うどんの店です。
うどん、っていうと他の地方の人で誤解をしている人が
少なからずいるように感じます。
いわく、讃岐うどんは固い、というのです。
讃岐うどんはコシはありますが、固くはありません。
コシがあるのと固いのは全然違います。
うどんが固かった、というのであれば
それは単にその店の麺の茹で方が足らないのです。
残念ですが、それはハズレ、の不味い店で
食べてしまったのだと思われます。
他の地方の人がいちばん手っ取り早く
讃岐うどんを食べる場合、「はな○うどん」で、
という人が結構多いかもしれません。
ですが、
あそこのチェーンは、茹で時間が明らかに足りません。
やたら固いです。
なのでうちの家では、はな○うどんとは言わず、
ごりごりしているので「ごり○うどん」と呼んでいます。
ごり○のうどんは、ゆで方の悪い固いうどんの
見本のようなものだと思っています。
だからまず、そうじゃなくて
こういうコシがあるのが本当の讃岐のうどんです、
というのを食べて欲しかった、ということでした。
待ち合わせは11時。悠太さんのお泊りのホテルでした。
早速伺います。
実は初対面だったんですよね。
謙介ったら柄にもなくドキドキです。
ホテルのロビーで座っていらっしゃる悠太さん発見。
ごあいさつをして、早速ご案内です。
時間は11時過ぎ。
これからうどん店までの移動の時間を考慮に入れると、
うどん屋出発には、ベストの時間です。
そう書くと、え? そんなうどん屋にベストタイムなんて
あるのか、ということですが、あるんです。
大体お客さんが一番多いのは、昼時ですよね。
そうすると、うどんを次から次へとゆでては出し、ゆでては
出し、ということをします。新陳代謝(笑)がよい時間です。
つまりはゆでたてのうどんが食べられるわけですね。
讃岐うどんの店をあちこち巡る、というツアーは
一過性のブームの時期を通り越し、
完全に定着したようです。
今も県外ナンバーの車であちこちの店を巡っている人を
見かけますし、うどんの本を持って移動する人の
姿も相変わらず見かけます。
さて肝心の麺なのですが
朝早くだと、ひどい場合は前日の残りとか
朝、まとめてゆでておいて時間の経ったものを
出されたりすることがあります。
そういうゆでて時間が経ってしまったものは
ふにゃふにゃです。前にもお話したか、と思いますが、
そういううどんのをこの辺では「うどんの死体」と呼びます。
前に近畿地方の某所でうどんを頼んで、運ばれて来た
うどんを箸で持ち上げたら
途端にブツブツと切れて
丼の中に落ちていってしまいました。
いえ、40分ゆでる伊勢うどんではありません。
普通のきつねうどんでしたけど。
あれは相当に哀しいです。
そりゃお出汁はおいしいものでしたけど、
あんなうどんの死体を出されて、それに
対価としてわざわざお金を払いたくはない、
と俺は正直腹が立ちました。
(仕方がないから払いましたけど。)
で、ちゃんとしたうどんを悠太さんには召し上がっていただこうと
思ったわけです。
うどん屋たって、この日本一狭い面積の、人口が102万の県に
900軒のうどん屋があるわけです。
そんな中、一軒に絞れ、というのが土台無理な話ではありました。
頭の中に一応、3案まで謙介は考えていました。
ひとつは、超ディープな地元の人しか行かない店。
ところがここはセルフでないんですよね。
最後の出汁をかける、くらいがセルフで
後は店の人がやってくれます。
イマイチおもしろくない。
二つ目には、釜揚げ、湯だめのおいしい店。
これは西の方にありました。
三つ目は大衆セルフの店。
ここだと駐車場も広いし、完全セルフなので
全部自分でうどんを完成させなければなりません。
悠太さんに伺うと、それほどは食べません、という
ことなので、どれかひとつに絞らなければなりませんでした。
で、結局、最後の案の大衆セルフ、ということに
しました。
さて車で郊外へ。到着時間は11時30分。
うどん店到着には、ナイスな時間です。
果たして店に入ってみると、嵐の前の静けさ、で
店は比較的空いていました。
並ぶことなく、お盆を取って好きなてんぷらだのフライ類を
取り、うどんの量を言って、丼にうどんを入れてもらい
レジに進んで会計を済ませます。
まぁ言ったら学食みたいなものですね。
二人で頼んだのは、うどんの小をそれぞれひとつずつ。
悠太さんが小エビのかきあげ、半熟卵のてんぷら。
俺がその半熟卵のてんぷら。で、全部2人分まとめて
お会計は570円でした。
このところ小麦粉の価格高騰が続いていますが、
この辺のうどん屋は
こんなエコノミーな価格でがんばってくれています。
よく話をするのは、この辺のうどん屋で1000円なんか
使おうとしたら大変だ、ということです。
そんなもの食べきれない量の食事になります。
うどん屋で豪遊ができます。お大尽遊びだって。(うそ)
ですが、
これだけのうどんをもしも他所の地方で食べたら
恐らく一人分の値段で500円近くになるんじゃないかと思います。
前に東京の讃岐うどんの店、というのが紹介されていて
値段を聞いて驚愕したことがありました。
ぶっかけうどんが700円! というのです。
そんなもの、この辺では260円とか300円です。
「700円もするうどんなんて、嫌や。」と、前に家族で言ったことが
ありました。
うどんなんて、食べに行って500円出して
お釣りがくるというような値段じゃないと嫌です。
さて、うどんです。
麺の入った丼を持って釜のところに行きます。
そこで麺をもう一度簡単にほぐし、あたためます。
それからお湯を切って、今度はネギとか天かす、
各種味の調節をする香辛料の置いてあるテーブルに
行きます。ここでうどんにおろししょうがを載せたい人は載せるし、
一味をかけたい人はかける、コロッケとかフライに
ソースだのマヨネーズをかけたい人はかけます。
それで次はうどんの出汁を自分で好きなだけかけて
後は空いている席を探して、そこで、食べるというシステムです。
うどんをささっといただきました。
この辺は出汁って、あのとても恐ろしそうなお料理研究家の
辰巳○子先生ご推奨の伊吹島のイリコだしです。
このイリコだし、嫌な人は魚くさい、という人もいて、
慣れないとちょっとなぁと思われるので、
そのことを心配していましたが、悠太さんは
大丈夫そうでした。
食べ終わったら、返却口に返す。
これでおしまいです。
うどん屋滞在時間10分少々。
今日はちょっとゆっくりしたので10分でしたが
いつもは5,6分くらいでしょうか。
みんな食べたら、さっと出て行きます。
さて。おなかが一杯になったら、今度は
ドライブです。どうしようかなぁ、と思いながら
純愛の聖地に行きますか、と冗談めかして言いましたら、
悠太さん、行きたい、とおっしゃるのです。
おなかが一杯になったら、今度はロマンチック方面です。
と、言ってもこのうどん屋からそう遠くはありません。
車でうねうねと走り、純愛の聖地に到着です。
純愛の聖地?
そりゃあなた、ここに決まっているではありませんか。
BGMは、もちろんヒライ氏の「瞳を閉じて」ですね。
もうあの映画の封切から何年も経つのに、
おまけに暑い夏の日なのに、
ここに来るのは、まぁ
われわれくらいのものだろう、と
思ったのが甘かったですね。
他に何組もその純愛遺跡の
巡礼者がいるのには、少々
びつくりいたしました。
ここにはあの映画で写真館として使われた建物が
記念館として移築保存されています。
ここには、サクが乗った原付の本物が
あります。悠太さん乗って記念撮影です。
ロマンチック方面はここで措いて、
次は鉄ちゃん方面です。
西へと車を走らせました。
お話を伺っているうちに知ったのは
悠太さんは結構鉄道が好き、という
ことでした。
うすうすは知ってはいたんですけどね。
前に電車の話になったとき、結構詳しく
熱意を持って語っておられた文章を
読んでいたので。(笑)
本当は今回の旅も四国の鉄道全線制覇、
も考えたけれども予定がうまく立たなかった、と伺いました。
前に四国にこられたときは、何と何と
土佐くろしお鉄道で、中村までいらっしゃって
いたとか。四万十川を見にいかれたそうです。
それで思ったのは、坂出の瀬戸大橋記念公園から
瀬戸大橋を見上げて、橋を走る電車を見上げる、
なんていうのはどうか、と思ったわけです。
恐らくこうやってつり橋を走る鉄道を下から
眺められるのは、日本中でここだけではないか、と
思ったのです。
悠太さんとの話の間にも、快速マリンライナーが
何度も通りました。
ここで、橋を見学した後は、四国らしいものを
見ていただこうと思いました。
四国らしいものといえば、やはりお遍路さんの巡礼でしょうか。
お遍路さんの巡礼で、一番肝心なお寺と言えば
そりゃあ善通寺でしょう。
何たって空海の生まれた場所ですし。
鉄ちゃん方面の次は宗教民俗学&仏教学方面です。
善通寺に到着して、
お寺の西側の駐車場に車を停めて見学です。
悠太さん「ここも須藤元○が来たんですよね。」って
おっしゃるので「もちろんです。75番札所ですから。」
と答えると興味深げに境内をごらんでした。
その時もお遍路さんの一団がお参りにきていて
本堂で般若心経をあげておいででした。その一団の
聞こえてきた言葉のアクセントから推定して、
広島の東のほうか、山陰あたりかな、と思いました。
時間があったので、善通寺から琴平へまわりました。
さてさて盛りだくさんだった一日ももう日が西に
傾きかけています。
後はまた戻って、夕飯を、といいました。
悠太さんは快く承知してくださいました。
で、行ったのはここです。
骨付鳥の○鶴。
ちょっと夕食には早い時間
(5時半)だったのですが、びっくりしたのは
駐車場がほとんど一杯で、中に入ると
ちょっとお待ちください、と言われたこと。
(でもまぁほとんど待つことなく席に案内されましたが)
ここの名物は骨付鳥です。鳥をスパイシーに焼いたものですが、
これが辛うてうまい。(後で水がやたら欲しくなるのが難点ですが)
写真はひな鳥の焼いたものです。
おや鳥は「かみしめがあっておいしい」というのですが、
あごが疲れるので、肉質の柔らかいひなのほうにしました。
とりめしとサラダも取りました。
この店は最初は、JRの丸亀駅の北というか裏でちまちまと
やっていたのですが、あちこちに支店ができました。
最近はこのお店、横浜にもあって大好評なんだとか。
今月は大阪の西梅田にも支店が出来たそうです。
実際、俺たちが入ってからは、もう人がどんどん来て
入り口のあたりはその空席待ちの人でごった返すほどの
混雑でした。
やっぱり旅の楽しみって、その土地のおいしいものとか
名物を食べる、ということもあると思います。
だから折角こちらに来ていただいたのなら
やっぱりこれなら、っていうところに案内したい、
と俺は思っています。
だって自分が旅で訪れる立場だったら、
やっぱりその土地のおいしいもの、って思いますもん。
夕食をいただいて、ホテルまで悠太さんをお送りして、
ご一緒したのもあっという間でした。
いよいよお別れです。
またお会いしたいですね、と言葉を交わして
ホテルの前でさようならをしました。
それから、このブログと、悠太さんの「緑の日々」と
リンクさせてくださいね、とお願いをしたら、
快く承知してくださいました。
新しいリンク先がまたひとつできました。
ホントに楽しい2日でした。
マッシヴさん、悠太さんどうもありがとうございました。
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Comments
空腹時にこの記事を見てしまったので、無性にうどんが食べたくなりました。
もちもちと美味しいですよね。
ちなみに○鶴の横浜店は御用達です。
女性と行くにはなかなかワイルドな店ですが、先輩に教えてもらってからちょっと豪快に食いたいって時はよく使っています。
俺は柔らかい肉が好きなので、断然ひな鳥派ですw
本場のものはやっぱり美味しいと思います。
俺は、かれこれ4,5年旅に出ていないので、いつもお土産でいただくもので満足してしまってますが、やっぱりその土地でいただくからいいってのもあるんでしょうね。
Posted by: 陸 | 08. 09. 26 AM 11:10
---陸くん
うーん。四国は遠いですが、一度機会がありましたら、ぜひ。(笑)
〇鶴、そうなんですよね。横浜に2店舗あるようで、そうでしたか。いや、実は書きながら、ひょっとしたら、陸くんはご存知かもしれないなぁ、と思いつつ書いたんですけどね。やっぱり、でしたね。注文を受けてから焼くので、ちょっと時間がかかるようですが、その分おいしいですよね。別に宣伝費もらったわけでもないんですが、映画のUDONの中にこの〇鶴の土器店が出てきます。何か演技を忘れておいしそうに食べてるなぁ、って思いました。
Posted by: 謙介 | 08. 09. 26 PM 4:58
今日、おみやげにいただいた「うどん」食べました。
ダシも似たような味だし、「そうそうこんなだった」と、ちょうど1週間前に食べた昼ごはんのうどんを思い出しながら、食べていました。
うどんって結構煮る時間かかるんですね。
自分で煮てみてびっくりでした。
そして前に高松の街中で食べたうどんが、偽者だったと理解したのでした(笑)
Posted by: 悠太 | 08. 09. 27 PM 7:43
----悠太さん
こないだはどうもありがとうございました。そちらはたぶん蕎麦の文化圏だと思うのですが(笑)蕎麦の麺に比べたら、倍くらい時間がかかりますよね。(笑) 何にせよ、おいしくいただいてくださって、よかったです。
Posted by: 謙介 | 08. 09. 27 PM 10:49