面倒なので今日は外食
写真は仕事場の俺のデスクから見た窓の外。
梅雨も明けて、今はこんな感じ。
こういう風景を横目に謙介は仕事をしているんだよ。
田舎だからさ、こういう風景はそこここに
存在してて、別に取り立てて珍しいという
風景でもないんだけど。
あ、だけどね、ここに茂ってる木って、
植木屋さんが移植してきて、
こうなったんじゃないんだよ。
全部木の種を蒔いて、発芽させて、
ひょろひょろだった苗が
次第に大きくなっていって、今では
こんなふうになったものなんだ。
うちの仕事場の当時のトップの人が、
木がいっぱい繁っていて
ジャングルみたいな庭が好きな人で、その人の指示で
こんなふうにしたんだ、っていう話を聞いた。だから
その人の意向で、こんな庭になった、って。
俺がこの職場に来たときは、すでにこんなふうに
なっていたんだけど。
大体ここまで来るのに40年くらいかかったんだそう。
うちの仕事場に前々からいる人がそう教えてくれた。
こんな木の茂みがあるおかげで、
アスファルトのカーッと暑い照り返しじゃなくて
涼しい風さえ吹いてきてくれるし。やっぱり緑の恩恵は
ありがたい。
ただ、もうちょっとしたら、、、この木に
わんさと「くまぜみ」がやってきて、もうそれはそれは
やかましい状態になるんだ。窓なんてゆっくりあけていられなくて、、。
もうねぇ朝から絶好調で、頭ががんがんするような音で鳴くし、、。
とはいえ、今はその前のちょっと静かな時期。
暑い毎日、いつも読んでくださるみなさんに
さわやかさのおすそ分けを。
× × ×
今日は市内のホテルで会議があった。
俺ともう一人別のセクションの人と二人
出席した。
毎日の通勤コースも、仕事場も全然街の中とは
かけ離れた場所にあるし、街の中心部なんて
年に1度か2度行けばいい、というくらい行くことは
ないので、たまに街に出ると、新鮮(笑)で
ついきょろきょろとあちこち見てしまった。
それと、不景気がずーっと続いているから
店がどんどん変わったり、それまで営業してたところが
店を閉めてしまっている、っていうところがすごく多い。
だからたまに来ると、そういえば、ここは前には
何だったかなぁ、とか、あ、この店撤退しちゃったのか、とか
そんな驚きとか、もあって、街の中を歩きながら
えーっと、とか、びっくりしたりで、たまの街歩きも
結構飽きない。
で、今日は会議の終わったのが夕方5時前で
実はお昼、いろいろと他の人と打ち合わせをして
いたら、とうとうお昼が食べられなかった。
今から帰って食事の用意、となると、
面倒なので、ゑちごや近くのカレー屋さんに寄って
済ませて帰ろう、ということに。
ゴー○ーカレーっていうお店。
実は別の同僚から、話は聞いていた。去年の夏に
こちらの街に店ができて、結構流行っている、って聞いていた。
この際、行ってみますかね、ということで話がまとまり、
そう遠くない店に入ってみた。
入ってまずは食券を買うんだって。
松屋なんかと同じシステムなんだ。
大体のシステムはその教えてもらった同僚から聞いて
いたので、あ、これね、と確認、っていう感じで
割とすんなりことが運んだ。
何せ食欲があんまりないので、サイズは
少な目のヘルシークラスを。
ご飯の量は飛行機みたいな呼び方で、
少な目こそヘルシークラスって言うのだけど、
普通がエコノミークラスで、大盛りがビジネスクラスで
特盛りがファーストクラスなんだって。
で、ロースカツとか、チキンカツとかエビフライとかの
載ったカレーもある。同僚は、チキンカツ、ロースカツ、エビフライ
ウィンナー、ゆで卵の全部載ったメジャーカレーをチョイス。
俺は、あっさりと普通のカレーでよかったのだけど、
少しは栄養をつけないと、、(笑) 油ものも取れば、
というご助言に従って、ロースカツカレーの
ご飯少な目のヘルシークラス、で食券を買う。
謙介ね、何たって脂肪が足りなさすぎなんだよ。
血中脂肪の量がね、標準値下限の35より
さらに下の30しかない。
栄養指導の先生に、「他の人は減らせ、って言うけど、
謙介さんに限っては脂肪をたくさん摂ってください。」
とご注意を受けているありさま。
カウンターに座って、あちこち観察しながら、
同僚とコソコソと小声で感想を述べ合う。
厨房は、オープンキッチンなので、
目の前で、自分の注文したカレーがどういうふうに
できていっているのか、全部見える。
そういうことでは、とても良心的だよねー、と話をする。
○場吉兆も見習えばよかったのにね。(笑)
多分、この厨房では、材料を切ったり炒めたり、っていうふうに
カレーを作ることはないのだろう。
厨房を取り巻くステンレスの壁覆いや、棚、ガス台が
どこもまぁピカピカ。
チェーン店だから、多分ルゥを本部とか指定の工場から
袋入りのものが送られてきて、それを鍋に移してあたためる、
だけなんだろうね。
普通、その店で作ってたらさ、肉とかたまねぎを炒めたり
油が飛び散るようなことなんて当たり前にあるから、
よほど毎日神経質にその飛び散った油を何とかして拭ききらないと、
こんな美しい磨き上げられたような厨房であるはずがないもの。
実際、ガスコンロのうえにかかってあったカレーのルゥは
ずーっと加熱されているから煮詰まってくるのだろう。
店長っていう感じの、ちょっと年配の人が、後で鍋の中に
水をドバドバ入れて、その煮詰まったものを薄めてた。
この店でするのはご飯を炊くのと、付け合せのキャベツを刻むのと
トッピングのカツを揚げる、というようなことしかしていないのだ、と思う。
フライの鍋はカバーがついていて油の飛びにくそうな構造になっていた。
毎日厨房で肉を炒めたり、玉葱を炒めたり、なんてやってたら、
こんなピカピカで、なんてあり得ないもの。
見てたら、ご飯の盛り方がすごく面白かった。
ご飯をステンレスのお皿に盛って、そのうえを濡らしたしゃもじで
撫で付けてきれいに形を整えるの。
そうしてきれいなこんもりとしたお山を造っておいて、そこに
お皿を傾けて、(ほとんど垂直に近い)皿の上のほうから
カレーのルゥを垂らすようにかけていった。ルゥの色はすごく濃い
こげ茶色。かける、というよりご飯の上をカレーのルゥでコーティング
してる、っていうふう。
そこに揚がったロースカツを切ったものを載せて
カツにはソースをかけて、横にキャベツを載せて、はい、
と出してくれた。
こんな感じ。
お味は、それが確かにいろいろなものが煮込まれて、、、っていうこと
なんだとは思うのだけど、とても複雑な味わいでありましたね。
いろんなものが絡み合って確かに複雑ではあるんだけど、
味と味がぶつかって、それが調和になっているんじゃなくて
何だか個性と個性を全部消してしまってる、っていう感じ。
だから、確かに複雑な味わいではあったけど、食べれば食べるほど
正直よくわかんない味わいだった。
(それ、なんやねん、って突っ込まれそうなんですけど、
正直、よく分からない味でした。)
同僚に取って、ってやっぱりフライを4切れくらい取ってもらって、
何とか全部食べ終えた。
店は全部カウンター席だったのだけど、それでもお客さんが
途切れず、一人、二人、とさみだれ式に入ってきてた。
入ってくる人を見てると、若い人ばかりでなくて、結構年配の
人も入ってきてた。でも全員男なんだよねー。やっぱり女の子は
ちょっと入りづらいのかな、という気がした。
まぁなんだかんだといいつつ、「ごちそうさまでした。」
となり、店を出たところで、もうちょっと街をぶらぶらして帰る、
という同僚と別れて、俺は家に戻った。
× × ×
9日の新聞を見たら、どれもこれも大阪は道頓堀の某店の
閉店記事が一面にあった。
あのことについては、一度日を改めて書いてみたい、って
思うんだけどさ。
あの人たちって一体何なのだろう。
去年の春、京都の大学病院で診察をしてもらって
セカンドオピニオンの診断を聞こうと上洛した帰り、
京都から大阪まで京阪で来て、ついでにあの店に
立ち寄った時、なんて、お昼12時ごろだったのに
1階の洋食レストランお客さんが、3人くらいしかいなかった。
大阪の道頓堀で、食事時のお昼によ、
お客が3人しか入っていない、
っていうのは、もうこれは異常なこととしか思えなかった。
そんなもの、そこそこの料理出していたら、そんなはずなんて
絶対ないはず、なのに。
ましてやあの店の前は例の人形で人だかりはしてたんだよ。
だけど、みんな外で写真を撮るだけで、中に入って
食事をしようとする人はほとんどいなかった。
これは一体どうしたことだろう、って思って見てたんだけどさ。
やがて注文した料理が運ばれてきて、、。
多分「エビ&バーグセット」だったと思うんだけど、
ちょっと食べて思った。
あ、これは客来ないわ、って。
エビフライは油切りが悪くてべちゃべちゃしてたし、、
ハンバーグもエビフライも冷凍で一括仕入れしたものだったし、
あ、付け合せのポテトサラダもそんな味だった。
業務用のポテトサラダの味付けって、ちょっと甘いから
すぐあ、これは業務用ビニール袋入りのサラダを
袋から出して置いただけやな、って分かったし。
多分店で切って出したのは、トマトとキャベツだけやったんと違うかな。
こんなもの出していたら、そりゃお昼時に
お客さん3人になってしまうわなぁ、と俺、思ったもの。
そりゃ、確かにああいう大規模な食堂っていうのは
もう流行らなくはなっているのは確かなことだとは思う。
もう何年も前に梅田の阪急百貨店の上の大食堂だって
細分化されて、大きな食堂の形態を変えていた。
俺、大阪に行ったら、梅田で、便利もよかったし、
オヤジの代から、何となく阪急の食堂ってなじみが
あったから、行ったら寄ってたんだ。
でも、もう時代の変遷でなくなった。
確かに食堂ビルっていうのはひとつの曲がり角に
きていたことはあるかもしれない。
だけど、店の前にはあれだけの人が写真を撮りにきていて
でもみんな中に入らずに帰っていってた、っていうのは
もっと営業努力をすれば何とかなったんじゃないか、
って俺は思うんだけどさ。
だから、あの店がなくなったのは、肝心のお料理が
不味かった、っていうわけで、そう考えたら
必至の結果、って言えるんじゃないか、とも
俺は思ってる。
まぁ、さすがにどのマスコミ媒体だって取材させてもらう
こともあるからさ、不味いから店閉めるに至った、
なんて書けやしないだろうけど。
でも、実際、食べて俺はそんなふうに思った。
店を閉めたのも仕方がないことだったかもしれない。
ただまぁ、船場のお値段が高級だった料亭と違って
あれだけ惜しまれつつ閉められたのは、よかった、って思う。
まぁあれで伝説の店になれたんじゃないかな。(笑)
昔、あそこに、、~っていう店があってなぁ、、。って、
それを知ってるみんなは、年下の連中にしたり顔で話をする、と。
そんなふうに語られる時期が、やがてくるんだろうね。
(今日聴いた音楽 フランク永井歌 Woman
作詞作曲は山下達郎 1982 年
フランク永井と山下達郎です。 あらま、おしゃれ、
っていうような曲でした。 でもフランク永井
が歌っても、どう聴いてもこの曲は山下達郎の
曲だって、すぐにわかります。達郎色濃厚な曲。
だけど、フランク永井さん、もう再起は無理なんで
しょうかねぇ。うーん。)
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