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08. 06. 26

小包をあけると

昨日航空便でイギリスから小包が来ました。
じゃーん。

Airmail


すみません。宛先のところ、商売がたきの
フェディック○の配送カタログで隠しています。
このおにいさん、なかなか、いけま、、(笑)


あけると中から本があらわれました。
じゃじゃじゃじゃーん。


Densen1

This is  a book.

まぁ封筒のところに内容物「book」とありましたから、
本だなぁ、とわかりはしていたのですが。

この本、とてもでかいのです。
しっかりと机の上で自己主張をしています。
縦が40センチくらいあります。
しかもさすが、とつくにの外国の本ですね。
本の装丁が派手です。


本、と今、謙介は言いましたが
実は正確に言うと写真集です。
もっと言えば、謙介はこの郵便物を見た瞬間、
ある程度、内容については
想像がついていたのです。

その写真集はちょっと変わっていて、
大阪の街の「電柱」と「電線」の写真集なのでした。

Densen2


こんなふうに延々と電線と電柱の写真が続きます。

それが証拠に、写真集の中に、ちゃんと「電線」と書かれています。


ほらね。

Densen3


「電柱」とだって書かれています。

Denchu


ね。


え? なにやらこの筆跡、どこかで見たことある、って?
(笑)


ええ、ええ。俺が書かせていただいたものです。
この字、友人のそのまた友人に
イギリス在住のポルトガル人のアーティストの方がいらっしゃるのですが、
その方が写真集を作ることになって、その写真集に
添える字を書いてくれないだろうか、というご依頼が
以前ありまして、字をいろいろと書いてロンドンへ
お送りしたのでした。
そうして、その写真集がめでたく完成の運びとなったので、
お送りくださった、というわけなのです。

こういう人と人とのつながりから、用事を頼んだり
頼まれたりするの、ってホントに関西的な人間関係だなぁ
っていう気がします。 

よく京都・大阪の知り合い同士では、「俺のツレで~な仕事してる
人間がいてんねんけどな、そいつの用事、頼まれてくれへん? 」
っていう話から仕事が持ち込まれたりします。
そうしたつながりから仕事を頼まれたり、頼んだり、
そういうことが、ことに京都なんかでは多いような気がします。

相手の技量とか、作品の傾向とかがしっかりと分かってる
人間だから、頼みやすいっていうこともあるし、無理を
いいやすい、ということもあるでしょうね。
そういう人と人のネットワークが関西ではいざ、という時に
結構すごい威力を発揮したりします。
また、逆に言えば、それだけ知り合いの関係が密なので
内緒にしておきたいようなことでも、あっ、と言う間に
情報が駆け抜けてしまう、という恐さもあるんです。

ことに京都とか神戸という地理的に狭い範囲の都市では
そういう恐さを感じます。大阪は地域的には狭いけれど、
人の行き来が全国ネットの中で動いている、という感じ
なので、神戸、京都よりはそういう結びつきは
やや薄い場所もあるかなぁという気がします。それでも
市内は薄いでしょうが、周辺部の瓢箪山とか富田林
とか岸和田っていうような地縁の結びつきが未だにしっかり
機能しているあたりでは、人の結びつきだって
結構濃い、と思います。

それはそれとして、まぁ今回のこの字を書く、ということも
そうした人との結びつきの中から生まれたことだったんですよ。

ちゃんとうしろのほうを見ると、カリグラフィのコピーライトは
謙介にあります、と書いてくださっておりました。

お送りいただいたこの本は
限定500部発行の436番目の本だそうです。

またもうひとつ、自分の大切な作品がこうしてできました。
こういう場を与えてくださったこと、
またこんなふうにひとつの「形」としてのこるものができたこと。
ともにうれしく、俺に、と誘ってくださった方に
感謝の気持ちでいっぱいです。

改めて、気持ちをしっかり持って、自分の方向を見失わないで
行かなければ、と思いました。


(今日聴いた音楽 おお宝塚 歌 榛名由梨・汀夏子・安奈淳・
瀬戸内美八 (せとうち みや) なかなかゴージャスな
取り合わせです。  しかし、それにしても。榛名さん、還暦越えた
んですね。あ、スターに 年齢はタブーですね。(ないしょないしょ
ということで。笑)と、言っても宝塚歌劇を知らない人にとっては、
一体何のこっちゃ、っていうようなものでしょうけれど。 録音年不明)

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Comments

す、素晴らしいですね。

大きな写真集の中に
誇らしく墨色の謙介さんの文字。

電柱、電線。

その文字の向こうには、
風になびく五線譜、
雑踏の音のする街角、
大海を超えて行き交うオリエンタリズム。

僕にはそんな風なものが見えたように思います。

Posted by: b-minor | 08. 06. 26 at 오후 10:38

---b-minorさん
字を書かせていただきます、って言うと、いろいろなご要望も受けることになるんです。「アンニュイな私」とか、暴走族のお兄さん達が警察に届ける「解団届」とか。解団届けは、実はそういう書式というのがありまして、それにあわせて文言を変えて書けばいいので、実はそう悩みはしないのです。でもアンニュイな、とか今回の「電線」もそうでしたがレイアウトの中でどういうふうに使われるのだろうか、ということがいまひとつよく分からないために、こちらとしては、とりあえずいろんな場合を想定して書く、ということをしなければいけませんでした。b-minorさんのご専門の分野で言うと、香りをつけるときに、どういう場面で、どんな香りを、ということだと思います。やっぱり、どういう媒体に載せるのか、誰が見るのか、っていうことで書く字体も変えたりしないといけなかったりします。案外自分の好きなように、という字の書き方はできないんです。その見られる対象によって、字体も変えたりします。で、いくつかバリエーションを書いて、後はアート・ディレクターというか本の装丁をされる方にお任せすることにしました。そうしたら、隷書体を選んでくださって、こういうことになった、という次第です。お言葉、ありがとうございました。また時々載せますので見てやってくださいね。よろしくお願いします。

Posted by: 謙介 | 08. 06. 26 at 오후 11:58

イギリス在住のポルトガル人が大阪の風景の写真集を出版とは、これまたワールドワイドですね。
先日、本屋で団地や工場の写真集を見かけました。
巨大建築や複雑な構造物、緻密な機械に畏敬の念を感じるのは万国共通なのかもしれません。
私もダムや高層建築を見ると「うぉースゲー」と意味なく興奮しちゃいます。

Posted by: mishima | 08. 06. 27 at 오후 1:54

---mishimaさん
あ、団地の写真集、俺も見ました。あれ、ホントにすごかったですね。 
字を書いて、とのご依頼、今回は外国の方、が、でしたので、結果としてなんだかワールドワイドになってしまったのですが、基本は、友達から「書いてもらえへん? 」というような話でして。ですからあくまでベーシックな部分の話はやっぱり知り合いの紹介、っていうところなんです。ですからこちらも、そんならいっちょがんばって書かんとあかん、ということになりました。(笑)
 田舎の人間なんで、たまに都会に出て、大きな建物とか、構造物を見ると、ウォーと訳もなく興奮しています。新装なった京都駅にはじめて行った時も、えらく興奮して、あの大きな階段を駆け上がろうとしてみたりいたしました。(途中で息がきれたことは言うまでもありません。笑)そういうのありますよね。

Posted by: 謙介 | 08. 06. 27 at 오후 4:44

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