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08. 05. 08

もういい加減、、

昨日はテレビで「ちょんくお」のふーさんと「にほん」のふーさんの
話の結果を見ていたわけですよ。

ちょんくおのふーさんは、チベットやばいやばいだし、
にほんのふーさんは、ねんきんと、ざんていぜいりつで、
やばいやばいですし。
まぁどっちも、すねに傷のふたりなので
まぁ、多々あるやばいところは、
お互いの幸せのために「うふふふふ。」と言って
ごまかし放題。
そのあげく、「おおくまねこ」を年間1億でご貸与してやるぞ、
ありがたいと思えだの、ほんまかいな、の
ちゅんりーいーはおだの、いまさら、もうええわ、おっさん、というような
話ばかりでした。

これが本日の「もういい加減にしたら」のその1


それから次の「もういい加減にしたら」(笑)


実は、姉にもう何年も言われ続けていることがありまして。
「あんた、なんとかしなはれ。」とか。

今日はその問題の品を見ていただこうと思う。
それはこれなのでございます。

Suzuri1


京都名物御池煎餅のかんかん。
はいはい。 御池煎餅はおいしおます。
御池煎餅の店は寺町御池の角にあります。
お店の向いは本能寺。
正確には京都中央信用金庫の御池支店があって
その向こうが本能寺だけど。

以前は本能寺の中に全日空の京都支店があってさ。
明智光秀は「敵は本能寺」と言ったのらしいのだけど、謙介さんは
「航空券は本能寺にあり」(笑)。 まぁ今は移転してしまって、、

あ、また関係ないようなことをいつものようにだらだらと。

すみません。

え? そのだらだらのほうが面白い? もっとやらんかい、って?
いえいえ、それはいけません。こころを入れなおして
まじめに本題に戻したいと思います。

この御池煎餅のかんかんの中は、
お煎餅が入っているのではありません。
じゃーん。

Suzuri2


硯箱なのでございました。
え? そんなものマジックで「硯箱」って書いてあるやないか、って?
そうですね。


硯箱なのでございました。

で、うちの姉じゃ人といえば、
「あんた、いつまで、そのびんぼくさげな箱に入れて
硯箱や言うてんねん。いい加減にしよし。
さっさと、硯箱買いなはれ。」と言うのです。


実は謙介、実家にもう二つ、全部で三つ硯を持っています。
ひとつは、かな用の硯で、小さいものです。
俺の片手の手の中にすっぽり入ってしまうようなものです。
それから、もうひとつは、中国にいた時に
上海で一大決心をして買った端渓の硯です。
これはすごく大きいのと、これで墨をすると、
短時間で、それはそれはきれいな
墨の色が出るので、
いつも大作を書くときに、この硯を使います。
それから、もうひとつの硯は、本当に間に合わせとして
使う硯です。これは石じゃなくて強化プラスティック製です。

急にのし紙を書いてくれない? とか、
お包みの上書をせよ、とかというような
ご依頼が来たとき用に、そういうさっと書くための
硯です。


さて、上の写真の硯です。
この硯を買ってくれたのは、うちのオフクロでした。

はるか昔。小学校の3年の時。
それまで持っていた硯と形が違っていたので
不思議そうな顔をしていたのでしょう。

オフクロから聞いたのは、中国製の硯、ということでした。
最初見た時は、この硯、すごくでかいと思いました。
その頃使っていた国産の硯の3倍くらいの大きさがあったので
この硯、すごくでかいと思いました。
その頃は、この硯は文明堂のカステラの箱に入っていたように
覚えています。

高校の時は、受験勉強があったので、字を書く
ということはあまりしていませんでした。
そんなふうだったので、硯は埃をかぶっていました。

それが大学に入って、授業で書道実習の科目
3科目と書道製作の授業を取って
しまったのでした。書道実習1が楷書、隷書、篆書
書道実習2が行書、草書
書道実習3がかな

全部の書体が一通り書けなければいけません。
それも高校の書道の教員免許の授業ですから、
人並みではだめで、高校生に教えられるように
普通以上の水準を要求されたわけです。


授業は作品を書いていって、それを先生に
ご指導していただくわけです。
もちろん授業の中でもどんどん書きました。
そういうことで、
吉田の兼ちゃんじゃありませんが
「すずりにむかひて」という生活が毎日に
なってしまったのです。


あの頃は、自分で言うのもなんですが。
まじめに一生懸命字を書いていました。
朝から晩まで、半紙だけなら300枚くらい
書いていたし、半切でも毎日毎日20枚くらいは
書いていました。
今なんて大きな作品、一枚書いたら
「ああ疲れた」の「腰が痛い」の「のどが渇いた」の
と全然字の勉強になりません。

まったくこの体たらくは一体どうしたことでしょう。(笑)
同じ人間とは到底思えません。(やれやれ)

本当にあの頃はもう朝から晩まで毎日毎日
全然飽きずに字を書いていました。
硯のケアだって、ちゃんとしていました。

硯は墨をすります。


そんなの当たり前じゃないか、と言われるかも
しれませんね。(笑)

普通、墨をする部分を「オカ」
と呼びます。ですから墨をするためには、
この「オカ」の部分の硯の石の摩擦係数を大きく
しておかなければなりません。ですから、
硯石をペーパーでこすって、ざらざらにしておく
必要があります。ちなみに中国の端渓の硯が
すばらしいのは、石の組織自体がザラザラしていて、
摩擦係数が大きいので、墨がよくすれて
いい色の墨汁ができるから、ということも大きい
特徴です。

ですが、素人が下手にそんなことをすると硯石に傷が
つきます。実際謙介の硯も小さいときに、こすったり
したので、傷がついているのが見えますよね。
ですが、硯のこの傷はつけたらいけません。
なぜか。傷が入って、そこに墨がたまり、
洗っても、その墨や墨のカスが傷の中に
溜まって、洗っても取りにくくなります。

そしてそのカスが新しくすった墨の墨色を
にごった汚い色にしてしまう、という問題を作る
のです。
一生懸命に字を勉強していた謙介は、
そういうケアまで含めて、ちゃんとそのころは
していました。

これが俺の使っている漢字用の墨です。

Sumi

奈良の墨運堂の「簾外薫風」(れんがいくんぷう)という墨で、
買ったときの長さは大体20センチくらいありました。
横に10円硬貨を置いてみました。
今は使ったので半分くらいになっていますが。
この墨、薫風という銘の通り、香りがすごくいいんです。
墨をすっていたら、その香りがあたりに漂って、
すがすがしい気分になります。

かな用の墨は上の硯箱の中に入っているのが
見えますか? 硯の上の方に黒い小さな棒状の
ものが見えていると思うのですが、これがかな用の墨です。

漢字は奈良の墨ですが
かなは三重の鈴鹿の墨です。
車の好きな人は、鈴鹿なんていうと、当然
鈴鹿サーキットでしょうが、謙介は、鈴鹿って言うと
墨なんです。

ちょっと前にテレビの鉄腕ダッシュでTOKIOの二人が
鈴鹿の墨工場に行ってにぎり墨を作る、っていうの、
やってましたよね。
見た人がいるかもしれない。

俺は、かな用には、この鈴鹿の和田栄寿堂さんの墨をいつも
使っています。銘は「烏金」という墨です。


さて、大学の一回生のころ、以前使っていた
カステラの箱も汚くなったので、たまたまそのとき
茶の間に御池煎餅の箱があって、「これええわ。」
となってこの箱をずっと使っている、というわけです。

しかしこの箱になってもう何年になりますことか。
その間、この硯箱は持ち主の移動にしたがって、
ソウルにも蘇州にも移動しました。
確かに他の人から見たら、汚い箱やなぁ、っていう
ものですが、やはり、そんな自分の歩いた
時間や距離と一緒に歩んでくれたこの箱は
愛着があって、簡単に捨てられないように思います。
姉からは、「さっさと何とかすれば? 」と
これからも言われ続けるでしょうが、
多分このまま、ずっとこの箱で行くんじゃないか、と
思っています。

みなさんは、そんな愛着のあるもの、って
ありますか?

(今日聴いた音楽 グラナドス作曲 スペイン舞曲集から
 ダンサ・トリステ ピアノ演奏 アリシア・デ・ラローチャ
 1994年 3月 ニューヨークにおける録音)


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Comments

硯を入れている箱に飛び散った墨が、
歴史を感じちゃいます。
すっているときに時折起こる事故で、
墨が飛び散ってしまいますが、
それだけ汚れていると、勲章って言えばいいのか、
とにかく凄みを感じます。

私のを見てみると…あら、キレイ。

>「ああ疲れた」の「腰が痛い」の「のどが渇いた」
私はいつも言ってまーす(笑)。

Posted by: ヒシ | 08. 05. 08 at 오후 11:46

----ヒシさん
ヒシさんはこれからの人なんだから、
今からです、って。これから練習をされて、ヒシさんの経験を積んでいってください。いろんなことができるの、ってうらやましいですよ。心底そう思います。
 練習のとき、もうちょっと以前は集中できたんですけどね。(笑) え、ヒシさんもですか? 仲間が居て、ちょっとうれしい。(うれしがってどうする、ってなものですが。笑) でも、その話を聞いて、あ、自分だけとか、歳のせい、とか思わなくてよかった、と少し安心しました。(笑)

Posted by: 謙介 | 08. 05. 09 at 오전 12:08

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