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08. 04. 11

役者

Ojijinjya


このあいだ、
「世界の中心で、、」の映画のロケ地に行ったときに、
俺ね、役者って本当に大変な職業だなぁ
って改めて思ったんだ。

いや、芝居とか演劇っていうものを、全然知らなかった
っていうわけではないんだけどさ。
京都に住んでいたときは、家が太秦の撮影所のすぐ
近くで、普通に歩いていたら、映画の撮影をしてるところに
行き当たったこともあったし、学生の時には、
映画製作のアルバイトをしたことも何度か
あったし、映画の現像をしてた、東洋現像所
にも入り込んでいたから、どういうふうに映画が作られて
いくのか、ということは、近くで見てたし。

それから、親戚のおっちゃんで役者をしている人が
いて、そのおっちゃんに演技とか役者の話とか
聞いたことはあったので、役者の仕事はどういう
ものなのか、というのは、漠然とではあるけど、何となく
こんなものかな、っていうイメージは少し持ってた。

まず、あんたの役はこれ、って言われて、役を振られて
台本を渡されて、、台本を読みこんでいって、自分が
演じる役の人間について、
そこから浮かんでくる人間の心理のイメージを拡げて
自分なりに役を解釈する。
何度か読み合わせがあったり、監督から自分の役についての
解釈の話を聞いたりしてイメージを膨らませておく。
そうして撮影になったら、ロケなんかがあるとバスに乗せられて、
何だか行ったことのないようなすんごい田舎の
現場に連れてこられてさ。


現場に到着するやいなや、自分の出の時間が来たら、
カメラの前に立たなきゃなんない。そうしたら照明が当たって
監督の指示が出て、カチンコが鳴り、
カメラが動きだして、そこですっかり
感情をこめて、画面の中で、役の人間を表現しなければならない。
俺の場合字を書く、っていうことをしてきたおかげで
少し分かるところもあるんだけど、プロってさ
やっぱりどこに行っても、どんな悲惨な状況でも、一定の
それなりの水準のものを、パッと出すのがプロの仕事だと思うんだ。
どんなところでも、どんな状況でも、、、って、
やっぱりこれは大変なことだよね。


だけどそれだけでなくて、
写真に写った像を見られては、
オジィになったね、と言われたり、女優さんだって
やれ、乳が垂れたの、ケツがでかいの、足が短いの、
あの顔のこの辺が嫌い、とか好き勝手なことを
散々言われるしさ。
おまけにファンなんて、移り気だから、たまたま今は人気が
そこそこある、と。
だけどその人気がずっと続くものでもない。

ファンの心理も、
ついこないだまで、○○くんがいい、って言ってたのが
数ヶ月先には、好みが全然別の△△くんに移行していたり、、。
あっという間に人気は出るけど、あっという間に
人気もなくなる、なんてことも普通にあるし。

そんな移ろうような人気稼業。
それでも過密でしんどいスケジュールの中、
情熱と冷静さを失わないで、与えられた仕事に
ベストを尽くさなければならない。
役を解釈する精神性と、その役を演じる肉体と
両方を酷使する仕事。

ちょっとくらい顔がいいの、身体がかっこいいの、と
言われても、一方でそういう自分の仕事の評価
っていうこともちゃんと実績を作らないといけないし、、。
そう考えてみたら、ちょっとくらいちやほやされて
イケメンだのなんだの、といわれても、
その反対側にあるさまざまなしんどさを天秤にかけたら
ため息が出るくらいしんどい仕事だよなー、とも俺は思う。
報われない部分だっていっぱいあるし。

それでも、やっぱりスクリーンの向こうで映っている自分を
とどめておける、という仕事はとてもキラキラとしていて
やっぱり憧れのものなんだろうね。
だから、こんなに報われなくて、しんどい仕事だけど
後から後から、そんな仕事に憧れて、入っていく人が
いるんだろうなぁ。

先日、セカチュウに出てきたブランコをひとりギーコ、ギーコと
いわせながら、そんなことを考えていました。

(今日聴いた曲 ロードショー 歌古時計
 1976年 えらい古い歌ですけど、歌詞も
 ひとつの世界のお話があるし、メロディラインも
 なかなかです。)


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Comments

先日、家電量販店で地上波デジタル放送を
見たんです。
そしたら、肌の質感までクッキリ映ってる
んです。テレビ局のメイク室にはハイビジ
ョン用のドウランが用意されているとか。
これからの時代、美男美女を売りものに
してる役者さんには更に厳しいものになる
んじゃないでしょうか。

Posted by: mishima | 08. 04. 11 at 오후 10:54

---mishimaさん
そうですよね。俺の実家のテレビなんて古いから、あ、映ってるな、くらいなんですけど、最新型のテレビの画面ときたら、非常に画像が鮮明なので、おまけに場面によってアップになっちゃったりしたら、、、「あら」が全部出ちゃいますよね。(笑)
移ろう人気の中で自分の持ち味を出す部分と、人気をおいかける部分と。両方を追わないといけない、っていうのは、なかなかに大変な仕事だと思うんです。顔がどうのこうのだけでは、本当に済まされないですね。そんなことを思いました。

Posted by: 謙介 | 08. 04. 11 at 오후 11:02

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